50年以上も前に、
母の通っていた大学の 教授の紹介で
ワタクシの両親は 見合いをした。
父は 知り合って間もない母と どうしても結婚したかったのだけれど、
母の両親から あんまり良い顔をして貰えなくて 結構 焦っていたらしい。
物凄い照れ屋で、恋愛経験もロクになかった父は
デートの誘いの電話をして 祖母が出た時に
母の事を 名指しで呼んで
「まだ結婚もしていないのに 何様だっ!」っと
母の家族達の顰蹙を 買ったそうだ。
多忙でいらっしゃった教授に 何とか とりなしてもらおうと
或る日父は 4時起きして 家を出て、
6時には その教授の家の扉を叩いて
頼みに行ったそうなのだが・・・。
あとから母は その話を教授から聞いて
「 そんなにしてまで 私を嫁に欲しかったのね ^^ 」っと
思ったそうなのだけれど・・・。
結婚して そんな夫婦に子供が生まれ、そしてその孫達も生まれて
『後期高齢者』と 呼ばれる様になってしまった二人だけれど
有り難い事に お陰様で何とか現在も 元気でいてくれる。
足が悪いせいで 長時間歩けない父は
トシのせいもあって 前よりもちょっと短気になったみたいだ。
そんな父に対して 母は からかい口調で
「 四時起きしてまで 必死になって貰った嫁さんなんだから
アタシの事は もっともっと大事にしないとねぇ、
四時起きちゃん♪うふ♪」っと よく言っているのだけれど、
最近では 父(現在84歳)は 家族全員から
「四時起きちゃん」っと 呼ばれるようになってしまった。