『'80sガーリーデザインコレクション』ゆかしなもん(グラフィック社)
“昭和的ガーリー文化研究所”所長・ゆかしなもんさんのコレクションがたっぷり楽しめる本です。
なんと本書での収録数1341点!
昨年のトークイベント↓
「昭和的ガーリー文化研究所」ゆかしなもん所長の“ファンシー教室”に行ってきました
の際に刊行の予告があり、これまた発売日を楽しみにしていた本です。
サンリオや、近年再注目されるソニークリエイティブプロダクツのキャラクターグッズはもちろん、ミドリやコクヨ、サンエックスといった文具メーカーのキャラもたくさん。もちろんオサムグッズも。
見れば「これ見たことある!」「持ってた!」となるものの、本書で初めてキャラ名を知るものも多く。
そもそも《キャラクター》が生き物じゃなく電車やなんかだったりした場合、グッズの《シリーズ》の名前を当時でさえよく把握していないこともありましたから。
ティーン向け雑誌『Lemon』から生まれた「レモンヴィレッジ」、『おはよう!スパンク』のグッズに加え、少女マンガ誌の付録もカバーしているあたりが実にゆかしなさんらしい本です。
この本、タイトルに「デザインコレクション」とあるのがさすが。キャラクターのかわいさだけでなくグッズの《デザイン》が訴えかけるものがいかに重要か、改めて感じ入ってしまいます。
グッズそのものにも時代が反映されていて
この頃カンのBOXやカセットケース、横長トートバッグなどが流行ったっけなぁと思いながら眺める。
キャラクター別のページのほかに、アイテム別のページがあるのも素晴らしいところ。
特に「消しゴム」のページは圧巻!
リップクリーム、ソフトクリーム、キャンディや牛乳びんの形に、なんと500円玉の消しゴムまで!?
「ポケットティッシュ」や「絆創膏」のコレクションも見ているだけで楽しい!
1点1点にクレジットが記載されていて、いやはやこれはもう重大資料の域。
メーカーでさえ現物も情報も残っていなかったりしますからね…。
実際はもっともっと所蔵されてるであろう、コレクターとしての情熱と管理には頭が下がります。
手前味噌になりますが、私が編集を担当した本
『OSAMU GOODS CATALOG』も
『大人の少女マンガ手帖 おとめちっく♡メモリーズ』巻頭の「りぼん」のふろくグラビアも
コレクターさんのご協力がなければ
なし得なかった企画です。
『OSAMU GOODS CATALOG』〜2016年に作った本を振り返って
鑑賞する分には好きなのですが、
私個人の好みはファンシーの王道からズレていて…
小さいころからパステルカラーのものをほとんど持ってないんですよね。
今年のお正月に実家で発掘したノート。
これ、80年代後半のモノなのは間違いないんですが。
かわいいようなあんまりかわいくないような…
デザイン的にはスタイリッシュで
こういう落としどころにも
なかなか時代を感じるなぁ、と思った次第です。
いろいろ思い出しているうちに
DON&NOO(ドンとノオ)、ZIGGY、BALLAD OF PRISON、キッシーズ、moppets、シルビア&シルベスター、学研のビクトリアファンシーから出ていたリトルアーチンズやホリーホビーのグッズをもっと見たい!
という気持ちがむくむくわいてきました。
あと…ビクトリアファンシーの筆頭(?)タイニーキャンディと似て非なるアップルチークとか。
この辺は《'70sガーリーデザイン》ということになるのかな…。っていうかキーワードとしては昭和レトロ?