全世界の「ばんえい競馬」ファンの皆様・・・
たいへんお待たせいたしました
久々の「ばんえい競馬」基礎講座でございます
前回までは番組賞金についてご説明させていただきましたが、今回は「ばんえい重量」についてです
最初にお断りしておくことがあります・・・
「ばんえい重量」についての説明は3回に分けて行います
ばんえい競馬には他の平地競馬にはない独特のルールがあります
それは・・・
「勝入別定戦」(読み方は「かちいれべっていせん」って言います)
これは平地競馬では全くありません
このルールには特別のきまりごとがあります
ですから、全部いっぺんにお話すると混乱するでしょうから、今回は一般的なことをお話して、次回は特別戦・重賞の重量決定方法について、そして最後に「勝入別定戦」を説明ということで段階をふんでご説明したいと思います
ではでは早速・・・
シンプルなところから参りましょう!
1.一般戦
2歳の場合
1年を7つの期間に分けて、出走する日によって基礎重量が決まります
4/15 ~ 8/21 500kg
8/26 ~ 10/16 510kg
10/21 ~ 11/13 520kg
11/18 ~ 12/11 530kg
12/16 ~ 1/ 4 540kg
1/ 6 ~ 2/12 550kg
2/16 ~ 3/26 560kg
これが基本なんですが、例外として・・・
① 牝馬は20kg減量
② せん馬は10kg減量
③ 2歳馬は本年度収得賞金30万円ごとに5kgの増量
となっております
3歳以上の場合
格付け及び出走する日によって基礎重量が決まります
|
オープン |
800万未満 |
650万未満 |
550万未満 |
470万未満 |
390万未満 |
4/15~8/21 |
700 |
690 |
680 |
670 |
660 |
650 |
8/26~10/16 |
710 |
700 |
690 |
680 |
670 |
660 |
10/21~3/26 |
720 |
710 |
700 |
690 |
680 |
670 |
|
|
|
|
|
|
|
|
320万未満 |
270万未満 |
220万未満 |
170万未満 |
120万未満 |
70万未満 |
4/15~8/21 |
640 |
630 |
610 |
600 |
590 |
580 |
8/26~10/16 |
650 |
640 |
620 |
610 |
600 |
|
10/21~3/26 |
660 |
650 |
630 |
620 |
610 |
|
これが原則になります
で、原則があるってことは・・・当然例外がありまして
① 7歳以下の牝馬は20kg減量
② 3歳のセン馬は10kg減量
③ 3歳及び4歳で「270万円未満」以上に格付けされた馬は10kg減量
となっております
このへんまでは大丈夫だと思います
みなさ~ん、ついてきてますかぁ~ヾ(・o・*)シ
で、この一般戦に限ってですが重要なポイントが1つあります
それは・・・
「減量騎手」
です
減量騎手は、技術的にもまだまだ未熟とされる騎手にベテラン騎手と同じ斤量条件では厳しいので、一定の条件に基づいて重量を軽くすることを言います
具体的には・・・
男性騎手の場合
(1)通算勝利数が50勝未満の騎手
(2)免許取得5年以下で通算勝利数が50勝以上100勝未満で当該年度10勝までの騎手
上記の条件いずれかを満たした騎手は・・・ ⇒ 10kgの減量となります
例えば、2月に270万未満のレースに出走する7歳牡馬に減量騎手が騎乗した場合
通常だと650kgのばんえい重量での出走になるのですが、減量騎手が騎乗した場合は基礎重量から10kg引いた640kgでレースに出ることができるのです
2007年1月にデビューした西騎手や船山騎手はこれに該当します
で、競馬新聞などでは減量騎手ということで騎手名の横に「☆」の印がつきます
次は佐藤騎手や竹ヶ原騎手などの女性騎手の場合ですが、こちらは男性騎手の場合と似ているのですが決定的に違うところが1点あります
女性騎手の場合
(1)通算勝利数が50勝未満の騎手
(2)免許取得5年以下で通算勝利数が50勝以上100勝未満で当該年度10勝までの騎手
上記の条件いずれかを満たした騎手は・・・ ⇒ 20kgの減量となります
競馬新聞などでは減量騎手ということで騎手名の横に「△」の印がつきます
上記は男性騎手と同様に新人騎手には減量特典が与えられるのは同じです
減量される重量が男性騎手が10kgに対して女性騎手は20kgの減量特典になります
で、ここからが男性騎手と明らかに違うところです!
上記に挙げた条件を満たさない女性騎手・・・⇒ 10kgの減量となります
競馬新聞などでは減量騎手ということで騎手名の横に「☆」の印がつきます
すなわち
女性騎手は一般戦に出走する場合は必ず10kg減量の恩恵を受ける
ということになります
筋力差とか体力的な差を負担重量でカバーしようという狙いだと思います
ですから、「女性騎手を起用して減量特典を活かして勝つ」なんていうこともあります
確か、名古屋競馬でもこれに似たルールが適用されているはずです
ここで勘違いしないでいただきたいのですが、この減量騎手の特典はあくまでも「一般戦」のみです!
特別戦や重賞では適用されませんのでお間違えのないように
まずは今回は「一般戦」のばんえい重量の決定の仕方についてお話させていただきましたが、次回は「特別戦・重賞」の場合のばんえい重量の決定方法についてお話したいと思います