三日目 2/3 | 世界一周を夢見た男のblog

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世界一周しました



このおじさんだけ、唯一何も要求してきませんでした。ただ、写真を撮らせてくれた。この辺りから活気があるというか、本来のヴァラナシはこの辺りの事なんだと思います。汚いし五月蠅いし、臭いし汚い。



硫黄で作ったカレーが腐ってそれをドブで薄めたみたいな、違う次元に昇華したような臭いがします。




たまに牛が当たって来ます。たまに暴走すると旅行者に聞きました。この町ほど動物と人間の生活が近い町は初めてです。アフリカあたりに行けばもっとそんな町があるのかもしれないけれど。犬、猿、牛、鳥。猫はぜんぜん見ないけれど。



不思議な町というか、なんと言うか。

弱い者達が夕暮れ、さらに弱い者をたたく
いやらしさも汚らしさも、むきだしにして走ってく
聖者になんてなれないよ、だけど生きている方がいい
あなたが生きている今日は、どんなに意味があるだろう

俺には旅にでる理由なんて何ひとつ無い




ここがちょっと名所なお寺の参道らしいので軽い気持ちで入ってみてエライめに逢う。



中は迷路です。道に迷ってたら「megu cafe」という看板が見える。



よっぽど迷った。人生でトップを争うほど迷った。ここにカレーは無い。あるのは丼ものとラーメン、日本の食べ物だけ。俺は何を求めてここに来たんだろう。とりあえずチャイとマンゴーシャーベット。さっき火葬場で会った人が後から入ってきて再会。うまそうに丼ぶり食ってるわー。また旅の話をしながら、一緒にお寺を目指すことにしました。僕は追加注文をしませんでした。何してんだ俺。こんな所で。

megu cafeはインド人ぽい旦那さんと日本人と思われるたぶんメグさんが経営する日本食のレストランでした。二度出会った福島の佐藤さんとインドであったひどい話とか、これから何処に行くとか話ながら近所のお寺を目指します。メグさんに道を聞いたらすぐそこっぽいけど、ゲートナンバー2?が外人用の入り口で、そこしか無いって言うわりに全然たどり着かない。なんとか着いたらお金とパスポート以外は何も持って入れない。どうしたらいいんだ?って思ってたらそこにロッカー屋さんがある!→くそー!スゲーシステムだぜ!
もの凄い信用出来ないボロボロのロッカーに二人で荷物を預けます。そして上からな感じで生意気に色々レクチャーされます。いいか、中で色々聞かれるけどとにかく答えはイエスだ!そしてこのカゴに入ったお供え物は花以外は全部持って帰ってこい、ただの雰囲気づくりのダミーだ!花だけは供えてこい。よし、行け!

佐藤さんはこれも経験です、こんな経験なかなか出来ないと言ってましたが、多分彼は一人だったら行かなかったでしょう。ごめんなさい佐藤さん。靴まで脱がされてドロドロの石畳の上を裸足で行きます。泥っていうかたぶん色々なウンコです。それぐらい分かって来ました。
ていうか、インド人靴履いてるやん。なんで?もうええわ。

ゲートをくぐっても中はお土産屋とかがあります。警察か警備っぽい人の所に行かされて、なんか名前とか控えてるけどもの凄い仕事が遅い。その間に多分、神を信じますかみたいな事を聞かれてるっぽくて答えはイエス。ていうか発音が本当に分かりづらいです。インド全般。

そして流されるようにあっという間にお祈りが終わる。何カ所かお花を供える場所があったけど、よく分からずに最初のスポットで全部使い切る。あぁ、なんか猿が沢山いますねー、そうですね、僕の宿のまわりは上のほうとか沢山いますよ、そうですか、僕のあたりは居ませんでしたけどねー。

基本的に本気の参拝者が多いので、僕らみたいなのは流されます。とどまってすがりたい人が多いので、僕らははじかれます。そんな感じです。気軽に入る場所ではありませんでした。
なんとなくドロドロな感じでさっきのロッカーに戻ります。左手になんか紐を巻かれます。あー、カンボジアでも巻かれたなぁ。お土産にポン菓子みたいなのを貰って、家族や友達にあげるよう言われます。絶対いやがられるわ!ジムで配るか。
ここで佐藤さんとお別れ。つきあって貰ってすみませんでした。



色々露骨。ここに居ると人間もただの動物の種類にすぎないとか、昨日まで人間だったものが今日は犬の体内で、そこから出てきて川に流れていくもので育った魚をまた違う動物が食べたり。そういうのが露骨すぎて、やっぱり人間てなんなんだろうなってちょっとだけ思います。欲望のままの牛となんもかわらん。ゆりかごから墓場まで。



マイクでなんかしゃべる人。



牛も人も川辺でボーッとしてたり。




長閑だというか。


でもなんか平等なようで全然平等じゃない感じがこの町なんだと思います。カーストとか。全然動物的じゃない。それも含めて適当な感じが人間の本質なんだなぁと思います。いろいろ適当。