過去何度か書いてきていますが、私は、長男のチームの保護者コーチではありますが、サッカー未経験者です。戦術や技術指導に責任を持てないことからコーチは固辞しアシスタントという役割でいましたが、結局コーチとして何かと括られることが増えてきたので、ブロック大会が始まるタイミングでコーチに就任しました。

 

ただ、コーチに就任したものの、私がサッカー未経験者という事実は変わりません。コーチになる前から戦術や指導法や練習メニューを調べていますし、試合はそれなりの数を見てきましたし、練習もずっと見てきたので、良いプレー・悪いプレー、こう改善すべきというようなことは有る程度は分かります。基本的な戦術やフォーメーションの動き方の指導はできます。ただ、サッカー経験が無いので、局面局面でどうすべきかということが実感をもって説明できないし、実践的な解決策を提示することができないということが私のコンプレックスだったりします。

 

先日、練習試合の際、ボランチが中盤でボールを奪った局面で、ボランチはゴールに向かって正対し、前線にはトップとSHの2人がいて、相手ディフェンスも2名いるだけでした。この場面で、ボランチは蹴らずにドリブルをして、戻ってきた相手ボランチにプレッシャーをかけられチャンスを逃した場面がありました。この試合の後、監督が「前線で攻撃・守備が同数なら前線に蹴るのが、サッカーの基本的な常識だ」と指導していました。一か八か的な側面はあるものの、普段はディフェンスが1枚も2枚も多いのが通常の中、同数であれば攻撃側が勝つ確率は高まりますよね。前にボールを蹴って、攻撃側にボールが届けばドリブルやパスで崩せる可能性ありますし、守備側にボールが渡ったとしてもプレッシャーかけて奪取することもできるかもしれないです。なので攻撃・守備同数の状態は攻撃側には良いチャンスです。

なるほどな・・と思って聞いてましたが、一方で、私は監督の話を聞くまでは、言語化して説明できなかったと情けなく感じました。この場面で、私は、少なくともドリブルが最善手ではないということまではわかりましたが、何をすべきだったかまではわからなかったです。振り返ると確かに前に蹴れば良い場面だと思いますが、その瞬間の私には辿り着かなかった答えです。これは監督(元プロ選手)のサッカー経験からすると迷うことなく明確に自信を持って言えることではあります。私には、いくら戦術を学んだところで、実戦経験の無さから適格な戦術や技術指導ができないなと思っています。

なので勉強になったものの劣等感を感じた瞬間でもありました。

 

とはいえ、私がサッカー未経験者という事実は何があっても変わることは無いです。監督や別のコーチに、戦術や技術指導の面で優れるようになることはありません。ただ、私には私が貢献できることもあります。マッチメイク・審判・送迎・連絡・スケジューリング・各種トラブル対応など、チーム運営にあたっては戦術や技術指導以外に必要な事項があります。こうしたチーム運営関係は私が中心となって対応することで、監督や他のコーチが戦術や技術指導に集中することもできます。餅屋は餅屋であり、お互い得意分野は異なります。お互いの得意分野・苦手分野を理解し、補いながら貢献し役割分担することで、チームや組織は強くなると思います。これはサッカーチームのみならず会社などどの組織でも共通と思います。全部自分ができるようになろうと思ってはいけない。

 

ただ、それでも最低限の指導等ができるよう戦術・技術面についての一定の理解も必要です。なので今でも指導法や戦術は情報収集していますし、監督や他のコーチが言ったことで「成程な」と思ったものはメモに残すようにしています。受け売りでも自信をもって説明できるようになりますね。

 

劣等感がある分野はありますが、自分の得意分野を活かして貢献する、それを忘れないようにしたいと思います。