#3968『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3968『そのアイドル、天然につき118 七瀬の覚悟』




「KEYABINGO!」(22/47話)


【出 演】

七 瀬(ななまる 西野七瀬)
美 彩(シェリー 衛藤美彩)
玲 香(ブナン 桜井玲香)
沙友理(ユウウツ 松村沙友理)
一 実(コテ 高山一実)
佑 美(イマドキ 若月佑美)

ゆうゆ(大谷悠妃)





心霊捜査のため6日前の山荘に現れたゆうゆ。七瀬たちに真実を明かした。それでも諦めきれない様子の七瀬に、『そんな能力があるんなら、何とかして私たちを助ける方法を考えてよ!』と迫られてしまう。


『考えることはします。でもどうしたらいいのか見当がつかなくて…』とゆうゆが答えると、美彩が口を挟む。

『それじゃあ、ともかくここに居てくれるかな。多分もう少しすると私たちに何か異変が起こると思う。それを最期まで見届けてもらおうか。私たちにこういう運命をもたらしたものからのコンタクトがあるはずだから』

取りあえずゆうゆが承諾する。

『はい。分かりました』


そんな時、広間に人が現れた。突然なのでみんなが思わず悲鳴のような声を上げた。ゆうゆも一緒だ。それは同じ制服を着た男性3人で、清掃業者のスタッフだとすぐに分かった。この肝心な時に部外者がやって来て、これからどうなってしまうのかと思ったが、すぐに思い出した。遺体の第一発見者は、山荘の清掃に入った業者の人たちだったということを。それにしては少しタイミングが早い。まだ6人は"生きている"し、遺体にはなっていない。どうしてこんなことになったのか。もしかしたら自分が姿を見せたせいで、余計な時間が掛かってしまったことが原因なのではと思うと、事実を歪めてしまったことに恐怖を感じ、ゆうゆは鳥肌が立つ。この現場で、何も知らない清掃業者の人たちと出くわしてしまい、一体どうなるのだろうとかなり心配だ。


ゆうゆがまず男性3人の行動に注目すると、お互いが喋っているだけで、ここに6人の女性が来ていることに触れようとしない。広間の隅に荷物を置いて、すぐに出て行った。そのあと掃除機やモップなどを次々と運び込み、結局3度往復した。そして3人で清掃の段取りを打ち合わせすると、掃除機を持って広間から出て行った。


会話を聞いていたゆうゆは、先に客室から順番に掃除していくのだろうと理解した。実はその途中、あまりの違和感に耐えられず、一実と玲香が男性たちに声を掛けたが、反応はなかった。これで誰もが理解した。自分たちは生きている人間には見えていない存在で、声を出しても聞こえないのだと。もちろんゆうゆ自身もだ。


3人が居なくなったあと、美彩がため息混じりに話し出す。

『ふぅー。こういうことか。私たちきっとこの山荘に来た時から、人の目には見えない存在になってたんだろうね』

一実が持論を語る。

『もうちょっと前かもしれないよ。私たちが山荘に来る直前、意識が遠のいたでしょ。きっとあの時だよ。だから戸締まりしてあるはずなのに、中に入れた。あれが始まりだったのかも。あの瞬間に、私たちは小さい頃に死んでしまったという事実に切り替わったんだよ。だから一瞬だけ自分の遺影を見たりしたんだ…』

七瀬が大きな声を出してから喋り始める。

『あー!!もう私は諦めた!あの事故で本当だったら死んでたのに、25年間も特別に人生を楽しませてもらったんだから、もう事実を受け入れる覚悟を決めた!』

七瀬の決断を聞き、周りがシーンとなったところでゆうゆが考える。



◇続く