#3963『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3963『そのアイドル、天然につき113 待ち受ける運命』




「KEYABINGO!」(17/47話)


【出 演】

七 瀬(ななまる 西野七瀬)
美 彩(シェリー 衛藤美彩)
玲 香(ブナン 桜井玲香)
沙友理(ユウウツ 松村沙友理)
一 実(コテ 高山一実)
佑 美(イマドキ 若月佑美)





山荘に集まった6人の女性たちが、"最後の記憶"を語り合った。


玲香が疑問に思っていることを話す。
『今日ここで私の一生が終わりを迎えるのなら、残された両親はどうなっちゃうの。大人になった私たちが突然理由もなく死んじゃうんだよ。悲しませるってことなら結局同じじゃない』

玲香の発言で重苦しい空気になる中、沙友理が訴える。
『みんな、覚えてるでしょ。私たちが小さい子供だった頃、雲の中みたいな場所に連れて行かれて、ほとんどの子が泣いていたわ。そうしたら光り輝くものの中から声が聞こえて、命のやり直しをさせてくれると言った。だとしたら、私たちの最期にはまたあれが現れると思うの。その時にお願いして、何とかこのまま私たちの人生を続けさせてもらえないかって頼むの。1度死んだ私たちの命を救ってくれた力があるんだから、できないことではないと思うんだけど』

沙友理から突拍子もない意見が飛び出した。それでも今の自分たちができることとと言えば、このくらいしかないだろうという空気になっている。七瀬も同じ気持ちだ。ところがここで一実が重い口調で喋り出す。
『あのう、私が今日半分意識を失いかけて山荘の前に立った直前に、ある場面をを見たの。それは私の家なんだけど、小さい頃の私が写ってる遺影がタンスの上に置いてあった。それを見て頭がパニックになったわ。でもどういうことか理解した。私が戻る場所はもうないんだなと。私がこの年まで生きていた期間は、ただの幻想に過ぎなかったんじゃないかって。それとも特別な夢として見させてもらってただけかもしれない…』
一実は最後に消え入りそうな声になってしまったが、代わりに美彩が言い出す。
『私も見たよ。ここに来る前、小さい頃の私の遺影を。一実さんと同じで部屋に飾ってあった』
さらに佑美も同じように『見た』と続く。

6人のうち3人は幼い自分の遺影を見たと言うが、七瀬はそんな記憶がない。ただ頭の中にモヤがかかったような感じで朦朧としていたので、気付かなかっただけかもしれないが…。そこで主張するのは玲香だ。
『私は自分の遺影を見た記憶はないんだけど、一実さんの言ったことが気になる。私たち、今日までの毎日を幻想みたいに見させてもらっただけなの?普通に死んだ人はきっとそんなことは起きないんだろうから、私たちは恵まれていたってこと?』
すると沙友理が泣きそうな声で訴える。
『じゃあ、私たちの毎日が幻想だったとして、それが今日で終わったらどうなっちゃうの!?もう何もない無の世界になるの?それとも霊界と言われているところに行くの?もしかしたら新しい別の人間に生まれ変わるの?』

沙友理が言い出したことに、誰も答えられずにいる。だが七瀬は黙って聞いてはいられない。
『私が今日まで生きてきた日々は、幻想を見せられていたなんて思えないよ。毎日毎日思っていたことや行動したことは、絶対現実に起こっていたことだと言える!』
七瀬は思っていることを言い切ったものの、現状が打開されることは全くない。こんなことならどんな結末を迎えてもいいから、早くはっきりして欲しいと思ってしまう。


◇続く