#3952『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3952『そのアイドル、天然につき102 心霊高校生とその仲間』




「KEYABINGO!」(6/47話)


【出 演】
茜     (警 部)
愛 佳(警部補)
今 泉(巡査部長)
小 林(巡査部長)
北 川(若手巡査)
堀     (若手巡査)

菜々香(所轄刑事)
梨 加(所轄刑事)

ね る(フリー記者)
平 手(フリー記者)



欅署の関係者8人は、霊峰高原の山荘で発生した「女性集団不審死事件」について心霊捜査を実施することになり、欅署の駐車場に集まった。そこに記録係としてフリー記者のねると平手が加わり、午前7時半になると自動運転の専用車両が走り出した。


しばらくして、車両が空き地のような場所に入り込んで停まった。ここに問題の女子高生が来ているのだろうと思い、北川は窓から様子を窺う。すると驚いたことに1人ではなく、3人来ているではないか。2人が見送りでないことは、3人ともリュックを背負っていることで分かる。その格好はTシャツに薄手のカーディガンやパーカー、下はデニムのショートパンツなどで、ハイキングにでも行くようなカジュアルスタイルだ。お世話係を頼まれた北川としては、1人でも厄介なのに3人の面倒を見なくてはいけないのだと分かり、気が重くなる。

車両の扉が開き、その3人が乗り込んでくる。こういう場合は先頭の子がそうだろうと見当をつけ、北川が注目する。ステップに立ち、『おはようございま〜す♫』と可愛い声で挨拶するツインテールの女子高生だ。声だけでなく、顔もかなりのものだなと思う。さらに2人目、3人目が車内に姿を見せた。この子たちも若干タイプは違うが、可愛い2人だ。

それにしても3人だなんて話は聞いていない。責任者の茜がどんな態度に出るのだろうと北川が見ていたら、目が合った。「どうするんですか?」と目線で訴えると理解してくれたらしく、立ち上がって話し始めた。
『おはようございます。ご苦労さまです。朝早くから捜査のご協力、ありがとうございます。今日は3人ということですか?』

茜の敬語を聞いて、北川は頬が緩みそうになるのを我慢する。そんな茜に対して答えるのは、やはり先頭の子だ。
『はい。今日は遠出なので、3人で来ました。ゆうのクラスメイトです。霊峰高原には1度行ってみたいと思っていたんです。1人で来なくちゃダメだなんて警察の人に言われていないから、別にいいですよね!?』
茜が丁寧に対応する。
『構いませんよ。今日は大事なことをお願いしますから、リラックスしてもらいたいので、気になることは何でも言ってください』
『ありがとうございま〜す。えーと、こっちの子はバドミントン部のるーちゃんで、この子はダンス部で生徒会長のなるちゃん。ゆうは放送部で校内放送を担当しています。みんなにはゆうゆと呼ばれているので、お姉さんたちも、ゆうゆと呼んでくれますか』
『はい。そう呼ばせてもらいます。では、そこの空いている座席に座ってください』
『はぁーい』

ゆうゆら3人が座席に座る。ゆうゆが窓際で、るーちゃんがその隣。なるちゃんは1つ前の座席に1人で座った。そして再び車両が走り出した。

北川は思い描いていたイメージとはまるで違う女子高生だったので、かなり驚いている。それでも一応はしっかりして常識もありそうなタイプなので、ひとまず安心した。

茜が立ったままで仕切り始める。
『ゆうゆとるーちゃんとなるちゃんですか。よろしくお願いします。今度は私たちのことを紹介します。まず私が守屋です。あとは…』
茜が目線で合図を送るので、愛佳、今泉、小林、北川、堀、そして梨加と菜々香がそれぞれ立ち上がって自分の名字を名乗った。

茜が残りの2人に目を向ける。
『そこの2人は警察関係者じゃなくて、今日の捜査に同行してもらった記者のねると平手です』
2人が立ち上がって名字を名乗ると、ゆうゆが早速興味を示す。


◇続く