#3949『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3949『そのアイドル、天然につき99 心霊捜査に向けて』




「KEYABINGO!」(3/47話)


【出 演】
茜     (警 部)
愛 佳(警部補)
今 泉(巡査部長)
小 林(巡査部長)
北 川(若手巡査)
堀     (若手巡査)

菜々香(所轄刑事)
梨 加(所轄刑事)



会議室に集まっている8人。議題は5日前に霊峰高原の山荘で発生した「女性集団不審死事件」についてで、心霊捜査を実施すると茜が告げ、会議室が静まり返る。

沈黙を破るのは小林だ。
『あのう、それで今回どういう理由で私たちがその任務に選ばれたんですか』
茜が伝える。
『まず第1は、その子の自宅がうちの管轄内だということ。山荘には高速を使えば1時間半くらいで着く。そして1番重要な点は、その子は高校3年生らしいけど、近くに男性が居ては霊能力を十分に発揮できないそうで、その結果、私たちが立ち会うことになったの』
『なかなか複雑なんですね。承知しました。凄くやり甲斐のある任務だと思います。いつ実行するんですか』
『急で悪いけど、明日の朝に出発する。専用車両を手配して、その子も一緒に乗って行くから』
小林が続けて聞く。
『その捜査は、どのくらい掛かりそうなんですか』
視線を上に向ける茜。
『その子次第でしょ。すぐに真相を突き止めてくれたら、その日のうちに帰って来られるだろうし、そうじゃなかったらいつまで掛かるか私にも分からない』
『そうですよね…』
『だから泊まりの準備もしといてもらおうか』
『はい』
『あと質問は!?』

しばらく待ったが誰からも質問が出ない。今泉も突然心霊捜査などというものに駆り出され、質問しようにも何を聞けばいいのかよく分からない。すると茜が再び喋り始めた。
『ないみたいだから、ここで解散。今日はこのあと用事のない者は帰っていいから。その代わり、明日は朝7時に集合。7時半に専用車両で出発。あとは私と愛佳が捜査に必要な物を用意しておく。重要なのはその女の子の言動なんだから、あまり深刻に考えない方がいいと思う。じゃあ、そういうことだからお疲れさん。菜々香と梨加も頼んだよ』
茜に続いて愛佳も立ち上がったので、会議が終わった。

会議室に最後まで残るのは1番後輩の北川と堀で、机と椅子がきちんと元の位置に戻っていることを確認したあと、戸締まりをして会議室を出た。


部署に戻ると、明日の用意をしておくと言った茜と愛佳はやはり不在だ。今泉と小林は早くも帰る準備に取り掛かっているので、北川がそんな2人に聞いてみる。
『明日はどんな服装にしたらいいですか』
今泉がクリッとした大きな目を向けてくる。
『高原の山荘に行くと言っても勤務だから、最初はいつものスーツだろうね。泊まりになるかもしれないから、着替えはリラックスできる私服でいいだろうけど』
『今泉さんは、今回みたいな心霊捜査の経験はこれまでにありますか』
『ないない。警察が霊能力を頼りにするなんて初めて聞いた話だわ』
『例の通り魔事件の犯人を言い当てて解決したってことですから、かなり信頼できるってことですよね。一体どんな子なんだろう…』
堀が予想する。


◇続く