#3914『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

ブログの説明を入力します。

 

新説『マジすか学園4』


#3914『そのアイドル、天然につき64 ビュッフェの災難』



総勢54人のランチビュッフェが始まったが、あまりみんながビュッフェテーブルに密集しているので、瑠夏は尻込みしてしまい、ワンテンポ遅らせることにした。これだけいっぱい料理が並んでいるのだからなくなることはないだろうし、もしなくなっても補充してくれるだろうと思う。隣に座ったひゆかとれみたんも、同じ考えらしい。





<シャチホコセブン>
かおたん(松村香織)
あかりん(須田亜香里)
はるたむ(二村春香)
あんにゃ(石田安奈)
ごりさ(後藤理沙子)
ユウカ(田野優花)
カレン(岩田華怜)
成    美(倉野尾成美)

瑠 夏(井上瑠夏)
ゆうゆ(大谷悠妃)
くれな(長 久玲奈)
由美子(瀧野由美子)
美 晴(川嶋美晴)

<すちーず>
萌 夏(矢作萌夏)
ユ ナ(小畑優奈)
桜 花(末永桜花)
亜柚香(上村亜柚香)
愛 理(水野愛理)
初 夏(歌田初夏)
音 葉(町  音葉)

<STUでんつ>
美 月(今村美月)
千 穂(石田千穂)
心 愛(甲斐心愛)
舞 羽(森下舞羽)
沖ちゃん(沖  侑果)
舞 Q(中村  舞)
さやか(高雄さやか)

<アンダー16連合 反乱軍>
陽 菜(橋本陽菜)
ひゆか(坂川陽香) 
れみたん(徳永羚海) 

<関東レディース>
麟 (岡部 麟)
おだえり(小田えりな)
七 瀬(吉川七瀬)

<レッツゴー!シックスティーンズ>
七 海(浅井七海)
瑞 葵(山内瑞葵)
まなか(田口愛佳)
くるみ(鈴木くるみ)

<欅坂46 6期生>
守屋 茜
志田愛佳
今泉佑唯
小林由依
平手友梨奈
長濱ねる
渡辺梨加
長沢菜々香
リョウ(北川綾巴) シャチホコセブン兼任
カチドキ(堀 未央奈) シャチホコセブン兼任

<カムカムフレイバー>
よこにゃん(北川愛乃)
はたごん(髙畑結希)
ちかこ(松本慈子)
優莉奈(行天優莉奈)

美 音(向井地美音)
菅 原(菅原茉椰)
舞 香(佐々木舞香)



料理の前に群がるみんなの様子を後ろから観察するのも、なかなか興味深いなと瑠夏は思う。

3分程我慢してようやくビュッフェテーブルの前がまばらになった。今からのんびり料理を取りに行こうと瑠夏が立ち上がった時、少し離れたテーブルから声が掛かった。
『ちょっと、あんたたちー。うちらの分も取って来てくれない!?』

瑠夏は声を聞いただけですぐに誰か分かるが、確認すると関東レディースの麟、おだえり、七瀬の3人が座っているテーブルからで、声の主は麟だ。瑠夏は一瞬自分が言われたのかと思ったが、すぐにひゆかとれみたんのことだと分かった。瑠夏が視線を向けると、2人は動きが止まって顔を見合わせた。それで意思の疎通を図ったのか、揃って麟たちのテーブルへと走った。

瑠夏が椅子に座り直して注目すると、ひゆかとれみたんは麟からリクエストを聞いているようで、それも麟だけではなく、おだえりと七瀬が加わった。

2人は何度か頷いたあと、ビュッフェテーブルに向かった。取り皿を手に取ると、手際良く料理をトングで挟んでは皿に乗せ、器用に3枚の皿を両手に持って麟たちのテーブルに運ぶ。それを3往復してようやく任務を終えた。

そんな様子を見ていた瑠夏。同じテーブルを囲んでいるのに、自分だけ先に料理を取るのは悪いような気がして、ずっと待っていた。2人がようやく戻ったが、ため息混じりで可愛い顔が固まっている。ともかくこれで3人揃って料理を取ることになった。


選んだ料理が乗った皿をテーブルいっぱいに並べ、ようやく3人の食事が始まる。瑠夏は食べる方を楽しみたいので、飲み物はウーロン茶にした。瑠夏が自分のエリアに並べた料理は、「黒毛和牛のローストビーフ」「ロブスターのマヨネーズ焼き」「ポテトグラタン」「スモークサーモン」「ビーフコンソメスープ」に「特上寿司」だ。あと「マスクメロン」をキープしておいた。どれから先に食べようかと考え、まずはスモークサーモンに手が伸びたら、またも関東レディースのテーブルから、ひゆかとれみたんに指示が飛んだ。おだえりが『ちょっと来て!』と言うので、2人がほとんど同時に『はい…』と返事をした。食事を寸前で中断し、すぐに向かう。瑠夏はどうしようかと思うが、やはり手を止めて動向を見守る。すると、おだえりの声が聞こえてきた。

『ステーキを頼んだのに、これってリブロースステーキじゃない!ステーキと言ったらサーロインステーキに決まってんじゃないの!サーロインにして!』
次は七瀬だ。
『あたしがミルフィーユを好きだって知ってるでしょう。なのに何でブッシュドノエルを持ってくるかなぁ。ひょっとしてあたしのことをバカにしてる?』
さらに麟も不満をぶつける。
『あたしは塩タンとドイツの生ハムとエスカルゴが好きなんだけど、ビュッフェになかったら、注文可能か聞いてみてよー』

麟の苦情に至っては、もうめちゃくちゃだなと瑠夏は思う。それに関東レディースの中で1番温厚だと思っていた七瀬までもが、あんな言い方をすることに驚いてしまう。それでも2人は『すみません』と頭を下げ、ひゆかがサーロインステーキとミルフィーユを探し始めた。れみたんは塩タンとドイツの生ハムとエスカルゴが注文可能かを聞くためなのか、客席からどこかへ走り去った。


◇続く