#3895『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

ブログの説明を入力します。

 

新説『マジすか学園4』


#3895『そのアイドル、天然につき45 防波堤の危機!』



「アイドルだらけの水泳大会」で最下位に終わった「防波堤チーム」だが、罰ゲームの水着で「全力ラジオ体操第2」は、STUでんつのメンバーが「暗闇」を踊ることで何とか切り抜けた。



🏯名古屋最強アイドルチーム

シャチホコセブン 7人

由美子(瀧野由美子)

瑠 夏(井上瑠夏)

らぶりん(中野愛理)

ユ ナ(小畑優奈)

初 夏(歌田初夏)


⚓防波堤に行こうチーム

陽 菜(橋本陽菜)

まなか(田口愛佳)

くるみ(鈴木くるみ)

麟     (岡部  麟)

おだえり(小田えりな)

はたごん(髙畑結希)

ちかこ(松本慈子)

優莉奈(行天優莉奈)

千 穂(石田千穂)

心 愛(甲斐心愛)

沖ちゃん(沖  侑果)

さやか(高雄さやか)


🍎東京から来た白雪姫チーム

欅坂46 6期生 10人

美 音(向井地美音)

菅 原(菅原茉椰)



MCのくれなが進行を再開しようとしたら、新たな動きがあった。水泳大会に出場した3チームの面々が、応援と雑用に回った者たちを追い掛け始めた。そして何人かを捕まえると、プールに落とそうという動きに出た。何組かがプールサイドでキャーキャー言いながらの揉み合いが始まる。


バラエティーの乗りにしても、服のままプールに落とされてはたまらないので、捕まった者は真剣にその場で踏ん張り、落とされないように粘っている。


そんな中、ひと際大きな悲鳴が上がった。中心にいるのはSTUでんつの美月だ。『やめてー!落とさないでー!』と叫んでいるものの、4・5人によって引っ張られてしまい、ぎりぎりで残っていたが最後はプールに突き落とされた。その周辺は沸いているが、バラエティーのお約束としても、結構まずい展開ではないかと、くれなは心配だ。何しろ相手はSTUでんつのキャプテンで、1番生真面目な美月だ。それが標的にされて服のままプールに落とされたので、本人にはかなりショックな出来事だと思う。これでひとまず騒ぎが収まったものの、プールサイドにいる全員の目が水中の美月に向けられているし、テレビカメラも同様だ。


美月は水面から顔だけを出し、濡れた前髪を掻き分けると、思い詰めた表情でTシャツを躊躇することなく脱ぎ、プールサイドに投げ付けた。続いて身を屈めたあと、今度はデニムの短パンをもっと高く放り投げた。みんなの暴挙に美月がキレてしまったのだと緊張が走り、プールサイドが静まり返る中、美月がプールの端っこに移動する。騒然とする中、颯爽と水面から上がってその姿を見せた。







美月はTシャツと短パンの下に水着を着ていたので、一変して笑顔でポーズを取った。緊迫したムードから一気に安堵の歓声が上がる。そしてくれなが突っ込んでおく。

『みちゅー。服の下に水着を着てるなんて、どーいうこと!?だったら水泳大会に出場すれば良かったのに〜』


美月がペコリと頭を下げる。

『すみません💦私の写真集「月の位置」が絶賛発売中です!本当は水泳大会に出場宣言しようかなと思ったんですけど、船に乗り遅れてしまいました…』

『でも、ちゃっかり水着になってるじゃない』

『あはっ。すみません💦もしかしてこんなふうに海に落ちることがあるんじゃないかと思って、下に水着を着ていたんです』

『だから落とされそうになった時も、本気で嫌がってはいなかったってことかぁ。ちなみに海じゃなくてプールだけどね』

『そう見えましたか!?プールサイドにいたら、つい防波堤を思い出してしまいました💦』

『もう、いいよ!』

『あのう、くれにゃんさん。来週も水泳大会をやりませんかー。そうしたら正式に出場させてもらいます!』

『来週はもうやりません!どうしてもやりたいなら、STUでんつの番組でやってください!それもプールではなくて防波堤で!』

『そうですね。考えておきます』

『はいはい。そうして!』


思わぬところで美月のアピールに時間を取られてしまったくれなが、テレビカメラの隣にいる番組スタッフとアイコンタクトを取る。残り時間はこれでぴったりだ。実は今日の放送でスタッフとこっそり打ち合わせした案件がある。それも生放送が始まる直前だった。慌ただしい空気の中、目立たないように呼び出され、プールサイドから離れてその内容を聞かされた。かおたんさえ知らないことだ。それを今から実行する。



◇続く