新説『マジすか学園4』
#3887『そのアイドル、天然につき37 開幕する水泳大会』
火曜日の深夜0時、「シャチホコセブンの世界征服女子」で「アイドルだらけの水泳大会」が始まり、参戦する36人の出場者がプールサイドに並んだ。
ざわつきがやっと落ち着いてから、MCのくれなが再び仕切り始める。
『何と36人ものアイドルたちが参戦してくれました!中にはもはやアイドルとは呼べないような人もいますが…』
ここで後ろの何人かがブーイングを浴びせてくるが、くれなは構わず続ける。
『36人というキリのいい人数なので、12人ずつで3チームに分かれてもらいます。チーム分けを今から発表します。兼任のリョウちゃんとカチドキを除いたシャチホコセブンの7人に、由美子とるーちゃんとらぶりん、それにすちーずのユナと初夏を加えた12人で、「名古屋最強アイドルチーム」です。2チーム目は、ヤンキーチームの5人、カムカムフレイバーの3人、STUでんつの4人で、「防波堤に行こうチーム」。ちなみにヤンキーチームとカムカムフレイバーは、STUでんつの番組にゲスト出演が決まりました。最後のチームは、リョウちゃんとカチドキを含む欅坂6期生10人に、みーおんと菅原ちゃんを加えた「東京から来た白雪姫チーム」です。どうですかぁ。うまく3チームに分かれたと思いませんかー。それではすぐチームごとに分かれてください!』
🏯名古屋最強アイドルチーム
シャチホコセブン 7人
由美子(瀧野由美子)
瑠 夏(井上瑠夏)
らぶりん(中野愛理)
ユ ナ(小畑優奈)
初 夏(歌田初夏)
⚓防波堤に行こうチーム
陽 菜(橋本陽菜)
まなか(田口愛佳)
くるみ(鈴木くるみ)
麟 (岡部 麟)
おだえり(小田えりな)
はたごん(髙畑結希)
ちかこ(松本慈子)
優莉奈(行天優莉奈)
千 穂(石田千穂)
心 愛(甲斐心愛)
沖ちゃん(沖 侑果)
さやか(高雄さやか)
🍎東京から来た白雪姫チーム
欅坂46 6期生 10人
美 音(向井地美音)
菅 原(菅原茉椰)
総勢36人がチームごとに色違いのリストバンドを貰って移動を始めるが、その最中に菅原が迫ってくる。
くれなが手みじかに伝える。
『どこでそのラムネを手に入れたの?ともかく菅原ちゃんだけ1人余ってるの。名古屋や防波堤とは違うんだから、東京組ってことにしてもらった。みーおんとはオイラーズの番組で毎週共演してるでしょ』
『そういうことなら分かりました。ところで欅坂6期生で水着になってない人がいるんだけど、いいの?』
『はぁ?そんな人はどこにもいないよ。全員水着になってる!』
事情を理解する菅原だ。
『あー。なるほどね』
菅原が指摘したのは平手と菜々香のことだが、番組としてスルーしておくことに決定済みだ。
プールサイドの出場者が3つのチームに分かれたので、くれなが説明を再開する。
『出場者の中からフォトジェニック賞とMVPを選出して、豪華賞品を贈ります。そして4つの競技を行い、優勝したチームには特別なご褒美があります。名古屋マリオットアソシアホテルのランチビュッフェに招待します!その代わりドベになったチームには罰ゲームです!プールサイドで水着のまま全力ラジオ体操第2をやってもらうので、覚悟しておくように!』
ここで初めて発表されたご褒美と罰ゲームに対し、プールサイドに歓声と怒号が飛び交う。そのあと36人はリストバンドを手首に着けると、クッションの効いたビーチベンチにチームごとで分かれて座った。
その間に雑用係がプールサイドから浮き島のマットをいくつか水面に並べ、放水を浴びせる準備を整えた。そしてくれなからの指示で各チームが6人ずつ2組に分かれ、プールの両サイドに並んだ。
くれなが最初に行う競技名と概要を伝え、スタートのホイッスルを吹くと同時に、トップバッターが勢い良くプールサイドから飛び出し、1番手前の浮き島に着地した。BGMが流れて「浮き島リレー」が始まった。
25mのプールに一定の間隔で浮かんでいるマットに飛び跳ねて着地しながら進み、向こう側にいる者とのリレー方式だが、放水係が大勢待機していて、ホースから水を浴びせてリレーの邪魔をするので、なかなかうまく進めない。一方、応援に回ったメンバーはプールの近くまで来て、観覧のファンがいない分、声援と鳴り物でリレーを盛り上げる。
何人かが放水でマットから落とされるなどして混沌とした結果、勝利したのは平均年齢が1番若くて動きが俊敏なだけでなく、水場が得意なSTUでんつがいる「防波堤チーム」だ。応援に回った仲間と喜びを分かち合う中、最初のCMに切り替わった。
◇続く