#3867『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3867『そのアイドル、天然につき17 迷走する天然アイドル』



スポーツセンターに東京から1人でやって来たユナが、水泳大会に出ると宣言した。


<シャチホコセブン>
かおたん(松村香織)
あかりん(須田亜香里)
はるたむ(二村春香)
あんにゃ(石田安奈)
ごりさ(後藤理沙子)
ユウカ(田野優花)
カレン(岩田華怜)
成    美(倉野尾成美)

由美子(瀧野由美子)
らぶりん(中野愛理)
美 晴(川嶋美晴)
瑠 夏(井上瑠夏)
くれな(長 久玲奈)

<すちーず 名古屋組>
桜 花(末永桜花)
亜柚香(上村亜柚香)
愛 理(水野愛理)
初 夏(歌田初夏)
<すちーず 東京組>
ユ ナ(小畑優奈)


ユナとの天然アイドル対決などとイジられ、みんなに注目されてしまった瑠夏が、黙っていられなくなる。
『るかはムスッとなんて、してませんよ。いいライバルだとは思いますけどね。ちなみにみなさんは知らないと思いますけど、私とユナちゃんは22歳で同い年なんです。学年も一緒です。そうだよね〜』

突然瑠夏に振られたユナが、納得いかないような顔をしながらも、こくりと頷く。そこに桜花が加わる。
『同い年かもしれないけど、ユナの方がセンパイじゃない』
瑠夏が疑問を口にする。
『えー、それはおかしいなぁ。ユナちゃんは、すちーずってグループでやってるけど、るかはずっとソロ活動してるんで、ユナちゃんがセンパイというのは当てはまらないよね。ちなみに桜花ちゃんも、るかと同級生なんだよね。でも桜花ちゃんは早生まれでまだ21歳だよね。あと2日でるかに追い付くんだけど、るかは半年以上も前の去年22歳になったから、年上と言ってもいいのかなぁ』

ここでとうとう愛理が、『るーちゃん、ユナと桜花ちゃんに対抗心むき出しじゃないのー』と煽るが、瑠夏に『愛理ちゃんは、るかより1つ下だよね』と言われてしまい、『もういいよ〜』と首を振る愛理の姿を見て、周りから笑いが起きた。








その笑いが収まると、初夏が気になっていたことをかおたんに確かめる。
『かおたーん。ここには食堂なんてないんでしょ。本番前の食事はどうするの』

スマホを見ていたかおたんが、顔を上げる。
『食堂はないけど、おにぎりとサンドイッチの軽食を用意してあるで安心しやあ』
初夏が笑みを浮かべる。
『さすがかおたん!番組が始まるまでに、何も食べられんかったらどうしようと思ってた』
『でも、まだだでね。もうちょっと待ちやぁ』
『いつまで待つの』
『STUでんつの子たちがもうすぐ到着する予定だで、それまでだわ。遠くの防波堤からわざわざ来てくれるのに、こっちに住んでる者が先に食べとる訳にはいかんがね』
『まぁ、そうだね。分かった。でもSTUでんつは本当に来るの』
『来てくれるわ。こんだけ話題になっとるんだで、来れんなんてことになったら一大事だがね。リニアに乗ったってところまではさっきメールが来とるで大丈夫だわ』
『へぇー。そうなんだ。じゃあ、もうすぐか』
かおたんがスマホの画面を見て教える。
『あっ今、タクシーに乗っ取るそうだから、もうすぐ着くて』
『良かったじゃない』

しばらくして、かおたんが控え室から出た。その姿を見て、由美子があとを追う。これはSTUでんつの出迎えだろうと判断した瑠夏が、さらに続く。


数分後にかおたんが控え室に戻ると、STUでんつの心愛を筆頭に、メンバー総勢7人が次々と姿を見せた。『おはよう』や『お疲れー』などの挨拶が飛び交う中、由美子に続いて最後の瑠夏がドアを閉めた。

STUでんつのメンバーはキャリーバッグを控え室の隅に置くと、空けてあるテーブルと椅子の方に向かった。全員が座り終える前に、瑠夏が聞かずにいられない。
『みなさん。お疲れさまです。早速ですが、7人のうち水泳大会に出場するのはどなたですか。ここ数日、この話題で持ちきりなんですよ。早く教えて欲しいです』

対応するのは美月だ。
『ナイストゥみちゅ〜♫1番遅くに到着してすみません。それに突然出場させて欲しいなんて言い出して、ご迷惑をお掛けしたこともすみません。水泳大会のことなんですけど、3人だと言っていたんですが、1人増えて4人になるんですけどいいですか』
美月からの報告に、控え室のみんながざわつく。


◇続く