#3061『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3061『君のことをもっと知りたい11 ゆいちゃんずを囲んで』



時刻は午後11時30分になった。「シャチホコセブンの世界征服女子」の生放送まで、あと30分程だ。シャチホコセブンとゲスト陣は既にメイクや衣装への着替えを済ませ、スタジオで待機している。


先週は番組が始まってからスタジオに登場したアンダー16連合反乱軍とレッツゴー!シックスティーンズだが、今週は最初からスタジオにいて、雛壇にスペースを用意してもらった。そこに到着したのが、白雪姫のドラマを撮り終えて直行した欅坂6期生、すちーずの萌夏と音葉、それにゆうゆだ。着替えている暇はないので、テレビ出演を意識したお洒落な私服を全員が着ている。


6期生たちを見て、一番に駆け出して声を掛けたのは、長い付き合いの亜柚香だ。反乱軍とレッツゴー!シックスティーンズの面々は、自分たちのポジションから動かずに、人気アイドルたちを黙って見ている。


『お疲れさーん。さっき楽屋でみんなと「KEYABINGO!」を観たよ。今週も面白かった!後半はドキドキハラハラしたし、あの結末には鳥肌が立っちゃった。佑唯ちゃんとゆいぽんは難しい役だけど、凄く良かった!』
ゆいちゃんずのことを褒め称えるのは亜柚香だけでなく、ユナや桜花ら、すちーずの面々、それに瑠夏や由美子もいて、ゆいちゃんずが囲まれることになった。そんな中で、佑唯が嬉しそうに喋り出す。
『みんな、ありがとー。そんなに良かった?実は私たち金曜日に撮影したばかりで、どんな風に編集されているか全然知らないし、7時からのOAも観てないから、結構気になってたの。シャチホコハウスに行ったら、録画したのを観るんだけどね』
『へぇー。そうしてるのかぁ。ストーリーって、出演してるみんなで考えてるんでしょ。凄いよね』

佑唯から由依に代わる。
『まぁ、そうなんだけど、ほとんどのことは、ゆうゆが考えてるんだけどね』
『えー!ゆうゆなの。凄いじゃん!』
亜柚香がゆうゆの方を見る。元々は1年後輩の仲良しで、ハウスに連れて来て6期生たちに引き合わせたのは、亜柚香自身だ。だからゆうゆは今ここにいるのかもしれない。もっともゆうゆはそのルートとは別に、白雪姫のドラマで行われたオーディションを勝ち抜き、モニタリング企画の妖精役という1回限りのヒロインではなく、その後のレギュラー出演を勝ち取ったのだから、自分の力で人気アイドルになったのだとも言えるが。




みんなの視線を浴びたゆうゆが、大人っぽい雰囲気で答える。
『ゆうがほとんど考えてる訳ではないですよ。原案みたいなのを提案して、あとはみなさんで意見を出し合って脚本を作ってるんです』

そんなゆうゆに対し、桜花が聞く。

『来週はどんなストーリーになるの?少しでもいいから、特別に教えてくれないかなぁ』

ここでゆうゆが大きく口を開けたあと、すぐに両手で隠した。
『しまったー💦まだ全然考えてない!ここんところ毎日瑠夏さんと成美さんの3人で歌う曲のレッスンをしてたし、今日撮影したドラマが久し振りに出番が多くて集中してたから、すっかり忘れてた!』
それならばと、桜花がここでリクエストする。


◇続く