#2377『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』

#2377『坂道下剋上27 バトルの行方』


すちーずの7人、萌夏(矢作萌夏)・ユナ(小畑優奈)・桜花(末永桜花)・亜柚香(上村亜柚香)・愛理(水野愛理)・のじのじ(野島樺乃)・初夏(歌田初夏)が、「オアシス21」の「銀河の広場」で開催中の「VRスペースアドベンチャー 宇宙人との遭遇」に参加している。

UFOが目の前に着陸した。降りてきた宇宙人に、まもなく爆発するこの星で、7人の中から3人だけ宇宙船で救出するが、あとの4人はここで見捨てることになると告げられた。さらにその4人を自分たちで決めるように言われた。初夏はみんなを見回してから発言する。
『聞いてたか~。そういうことだ。この中から4人が犠牲になるってことだから、バトルして決めなくっちゃな』
萌夏から質問が飛ぶ。
『どんなバトルをするの?』
初夏がためらうことなく答える。
『バトルといったらケンカに決まってる。ここで歌唱力のバトルをしたって、しょうがないだろー』
反対するのはユナだ。
『ケンカなんて有り得ないでしょ。せめて腕ずもうにしようよ』

ユナの案に数人が賛成したが、のじのじが真っ向から反対する。
『あのねー、暴力的なバトルはやめようよ!ユナが提案した腕ずもうにしたって、AIロボットの愛理ちゃんとケンカが得意な初夏ちゃんは、勝ちが決まりみたいなものでしょ。あとは桜花ちゃんが催眠を使えば、その3人で確定じゃん。言い出したユナは入れないよ』
桜花がすぐに反論する。
『私はむやみに催眠はしないって。まぁ、どんなバトルにしても、愛理ちゃんがイチ抜けするのは確実ぽいけどね』

みんなの視線を浴びた愛理が、黙っていられない。
『だったらバトルなんてやめたらいいじゃない。くじ引きかじゃんけんとかにして』
みんなが『えーっ!』と声を出したあと、亜柚香がある案を思い付いた。
『だったらさぁ、多数決で決めようよ。誰にいなくなって欲しいか』
このシリアスな内容にみんなが黙りこくっているが、亜柚香が構わずに続ける。
『みんな目を閉じて!あっ、その前に誰がどこにいるのか覚えといてよ。いいー?じゃあ、この中で一番最初に居なくなっても構わないと思う子を指差して!』

亜柚香は目を閉じずに様子をチェックしている。自分以外は素直に目を閉じているようだ。そして全員が指を差していることを確認すると、指示を出す。
『みんな、目を開けてー。一目瞭然だね。本人以外は全員一致で萌夏ちゃんだよ。悪いけど、萌夏ちゃんにはここで諦めてもらおうか』

この結果に、萌夏が信じられないとばかりに目を見開いている。
『えー💦 なんで萌ちゃんが嫌われてる一番手なの?』
そう訴えるように聞いているが、みんなはお互い目配せをしているだけで、何も答えようとしない。予想していた通りなので、亜柚香が萌夏にきちんと伝える。
『あざといからじゃないの。他にもいろいろ思い当たることがあるでしょう?悪いけどこれがみんなの総意なんで』
『えーっ、嫌だぁ~。萌ちゃん、何も悪くないもん。虚偽の事実を拡散した人たちに、謝罪してもらったのに~』
『言ってる意味が分からないよ』

萌夏は受け入れようとしないが、最初の脱落者が決まった。亜柚香はそれを伝える意味を込めて、宇宙人に視線を送った。ところがそこでとんでもないことが起きた。宇宙人が手のひらを萌夏の方に向けると、オレンジ色のレーザー光線が発射された。一瞬で萌夏を襲い、頭のてっぺんから爪先までがあっという間に燃え尽き、みんなの前から姿を消した。


◇続く