関係性 | 秘密の扉

秘密の扉

ひと時の逢瀬の後、パパとお母さんはそれぞれの家庭に帰る 子ども達には秘密にして

「あのね、不器用で居たいとか思っていない?」

「耳が痛いです」

「要は使い分けなのよ、お母さんであるあなたと、本来のあなたは少し違っているはずよ。使い分けられるわよ」

「そうですかねぇ」


帰ってきてから考える。

どう考えても使い分けてると思えない。違うのは関係性だ。


たかしに対してもそれは余り変わらない。嫌われたくないから、我がままを言ったり駄々をこねたりしてみたいのを抑えているだけ。彼に対しては甘えたいと思う。それが関係性。


「なかなかまとまった時間が取れないから、年末の休みのとき、一日でいいから、ゆっくり一日中一緒にいたいの」


鬱陶しいと思われたくなくてずっと我慢していた。

でもたまには私だけの一日が欲しい。


愛してる。

そして甘やかして欲しいの。