昭和記念公園の桜 | 秘密の扉

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ひと時の逢瀬の後、パパとお母さんはそれぞれの家庭に帰る 子ども達には秘密にして

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今日はお花見デートって決めていた。
私はといえば7時に目が覚めて8時まで二度寝。

昨日はああ言ったものの、やっぱりたかしは張り切って来るだろうし、一緒に食べるおにぎりぐらいは作らねばならないし、掃除もまだだった。昨夜コメを研いでおかなかったことを悔やみながら起きる。急いでご飯を炊き、ぼうっとした眠気をコーヒーで胃の中に流し込んでいた。


8時28分
おはよー
起きてるー?
今から出発~

早起き教信者、テンション高っ!
この分では9時半くらいには着いてしまうだろう。


布団を干してトイレと風呂場の掃除をしておにぎりを握った。朝ごはんも食べたくなかったけれど、わかめを混ぜ込んだご飯をつまみ食いしたところでノック。
「おぅよぉ」
ご飯が口に入ったままだ。
「あれ、もうつまみ食いしてるのかぁ」
花見の先は小金井公園にするか深大寺にするか国分寺跡にするか…
だけど、他の花も見られるからねと昭和記念公園にした。敷物とおにぎりを入れたバックをたかしが持って出発。
「今日は7時までに帰らなくちゃならないんだ」
「うん」
駐車場が込むのが嫌で電車で西立川まで。それから人の行くほうへ付いていった。


目に飛び込んできたのは鮮やかな黄色の菜の花畑。その向こうに輝く桜色。
本当に何十回も見た陳腐な光景なのだけれど、それでもやはりきれいだと思う。心が動く。
今日の昭和記念公園の桜は五分咲き。それでも桜の下にはたくさんの人たちが集っていた。それぞれに敷物を広げてもう飲んでいる人たちがいる。

桜の花の下でたかしの肩にもたれる。とても気分がよかった。


080329_1142~001.jpg 桜海老の入ったおにぎりとポンカンの早お昼。
目の前を通り過ぎた人がアイスクリームがどうとか言っている言葉をきいて私も食べたくなった。


「さっきのチューリップを観にいこう」
チューリップの辺りに確かアイスの自動販売機があったはず。
最近のチューリップは本当に品種が増えた。短めの丈、花が2つ付いているもの、それに混じってムスカリが揺れている。


「アイス食べたい」
森永の自動販売機にはクッキーサンドのアイスがあった。たかしがお金を入れてくれる。
「これ!」ボタンを押した。
「ははは、それにすると思った」
「たかしは買わないの?」
「一口だけ貰う」
私がアイスを差し出すとたかしは一口食べて返した。私が食べ始めると
「やっぱ買う」と言って自動販売機のほうに戻った。
「ふふふふふ、もっと食べたくなったんでしょう」
「ははっははは」
「美味しかった?」
「はははっはは」