午前三時の殺意 | 秘密の扉

秘密の扉

ひと時の逢瀬の後、パパとお母さんはそれぞれの家庭に帰る 子ども達には秘密にして

夜中に眼が覚める。浅い眠りの中で私は夢を見ていた。


もうすっかり忘れたつもりでいても、私の夢にするりと忍び込み、登場する人物。


その人に軽く殺意を覚える。殺す値打ちもない、考える時間すら惜しい。それなのに、まだ。

憎しみがふつふつと泡だってくる。煮詰まってくる。


止めてよ、ねぇ、これ以上私の時間を奪うのは。

オマエナンカニ使ウ時間ガ惜シインダ
憎ム時間スラ与エタクナイ


しかし、それでも。
忘れようとすればする程、絡み付いてきて、再び眠ることが出来なくなってしまう。


ダッタラ徹底的ニ自分ノ気ガ済ムマデ呪ッテヤル


自分の中にある憎しみを押さえ込むことはもうしない。
私は自分がこんなに人を憎むことが出来ることを認める。こんな風に、こみ上げてくる怒りを無いことにはしない。


怒りを放出する方法だけ考えたらそのうちに寝入ったようだった。多分午前4時半頃に…