星4、5 アラバールの僕の父と母の幻想


1971年、脚本監督フェルナンド・アラバール。


やたらと中古屋にあったアラバール(わたしの地域限定)モンドカルト作家ホドロフスキーに影響を与えた映画監督、アラバール。

まさか手軽に中古屋に手に入ると思ってなかったので見つけた時、速攻購入。

前回はアラバールの現代化への警鐘、ネイチャー人都会へ行く「クレジーホース」ある意味ブッシュマン都会へ行く。まさしく「クロコダイルダンディ」。それのグロい警鐘ならす人をみつめる映画だった。

棚から1枚掴みアラバールのグロい道。第二弾鑑賞してみた。


この冒頭のクレジットから素晴らしい有害図書イラスト満載で、本作の作品性質を見事に表す。いや、以後のアラバールの世界観を表してるかのよう。なんかそういうイラストの大家の方のようだ詳しくはWikiっていただければ、。

いやあとってもよかった。シンプルで、私もなんだかよくわかる感じがある。
小さい頃の幻想と現実を脈絡無く並べた映画だ。もしかしたらこれが処女作だったら最高傑作の系譜の作家かもしれんとみながら思った。

とにかく現実、幻想、現実、幻想。現実現実幻想幻想と次から次へ。幻想シーンになるとわかりやすく色をカラー化して色づけしている。ベタ過ぎるほど判りやすい。

そして無駄に付け足すほど「残虐」「残虐性」を画面に展開。この辺ホドロフスキーがしっかり受けついでいる。ホドロフスキーの方が視覚的にも、物語的にもしっかり肉付けされた監督なんだとわかってきた、アラバールを見て。

マンマへの愛、母への過剰なる愛があった。その過剰性に影を落とす父の死。共産主義ゆえの死だ。母もそれゆえ狂った著しくおかしい愛を残された息子に捧げる。
この気持ちがわからないわけじゃないから、なかなかこの残虐性が染みこんできた。
ゆがんだ両親への愛、過不足な愛、全人類がある心理だ。私にもあった。

なかでも母が拷問をなんらかの出来事から息子にする描写は、さながら今の日常のDVそのままだ。何ら変わりなし。

アラバールの残虐性と性倒錯を乱雑にコラージュした作品だった。これがもし処女作だったらなかなか素晴らし過ぎるとさえ思った。ちなみにアラバール、Wikipedia解説は、なかった。



やりたい事とことんやる
1971年にはじめの映画で
ここまでやる
その徹底的な感じ、残酷を閉じ込めやる
あえて着色したようなカラー変えてやる

ホドロフスキーが影響を受けた、むごたらしい、理不尽、受けたくない暴力、浴びせられたくない悪い口、親への不信、親の弱い姿

間違いなく無駄で、かなりのいらない残酷・むごたらしい表現が展開。それが「共産主義」やらなんかの考え方やら悪い思想やらを保持すると暴力を受ける人間、受けてきた歴史、事実。

なかでももっともいらないであろう血生臭い描写があるんですが、かなりグロレベル最高なんで覚悟お願い致します。どーも的には18禁、R18指定したい。




さて
アバラールの死よ万歳!僕は母を愛するがゆえに、父の扱いを見て傷ついたゆえに妄想する。

アラバールの僕の父と母の幻想

ホドロフスキーファン!
グロファンはぜひ!


【注意】※なかなかの映像です、グロ見れる方のみでお願い致します!!