88歳になる母の話です。

 

同年代の町内のお仲間が要介護状態となり、

 

施設に入居したりする中で、

 

至って母は元気でした。

 

障害の為に歩けない19歳の孫の世話を

 

熱心にしてくれていました。

 

家事も普通にこなすし、明るく元気な母でした。

 

ところが1年半位前から物忘れをよくする

 

ようになり、同じことを何回も繰り返し

 

訊かれるようになりました。

 

体も動かす気力も起きないらしくて、

 

朝もベッドからなかなか起きて来なかったり、

 

食事が終わるとコタツの中にはまり、

 

1日の大半を寝ているような生活となりました。

 

 こギレイにしてた母でしたが、

 

最近は身なりに関心もなくなり、

 

ぼさぼさの白髪頭になって

 

風呂にも入ったり入らなかったりでした。

 

 

認知症は記憶力が低下することよりも、

 

意欲の低下が甚だしいことを実感しました。

 

 

さすがに心配になり、プロテインや

 

認知症の予防のサプリを摂って

 

もらいました。

 

また、脳外科で検査を受けて認知症予防の

 

薬を出してもらいました。

 

私もちょくちょく、整体の若返りの操法を

 

していました。

 

認知症が進行しない為の予防になって

 

いたとは思いますが、目に見えて

 

大きな改善は見られませんでした。

 

 

ある日のこと、家内が母に

 

「法事が近いしお義母さん、美容室に

 

行ったらどうですか?」と勧めたのです。

 

 

キレイに白髪を染めて、見た目若々しく

 

なった母を見て家内が「お義母さん、

 

キレイになったわ、若返ったわ!」と感嘆の

 

言葉を上げました。

 

 

翌朝、母が起きて味噌汁を作っていました。

 

その光景は随分久し振りに見た光景でした。

 

 

「お義母さん、美容院に行ってから若返ったね!目に力が出てきた」

 

家内の言葉に、

 

きれいになることは、薬やサプリ、整体よりも

 

氣力を呼び覚ます効果を持っていると感じました。

 

きれいになることは肌や腰に弾力を与え、

 

背筋を伸ばしてくれます。

 

そして内なる氣が変わります。

 

私たちも髪を切ったり、新しい服に袖を通した時に

 

気分がリフレッシュした経験があると思います。

 

反対にこういったこともあります。

 

久し振りに行ったフレンチレストラン。

 

繊細な味付けだったのが、塩辛くなったと感じました。

 

ざっくり言うと味が落ちた。

 

残念な気持ちで帰り際、オーナーシェフに挨拶

 

したら今までになく汚れたコック服にボサボサの

 

頭になっておられました。

 

外見がピシッとしていないと氣がゆるみ、仕事の

 

質が下がってしまう。

 

 

断捨離で有名なやましたひでこさんも、

 

「服を着替えるは、人の氣を変えることに通じる」

 

と書いておられます。

 

自分の氣を整える為にもやはり身だしなみは大事ですね。

 

春は冬の陰の氣から、春の陽の氣に切り替わる時期。

 

植物も梅、桃、と咲き、もうすぐ桜も咲きます。

 

私たちも自然の変化を実感し、それに乗っていくために、

 

・旬の食べ物を食べる

 

・お花見など自然の中に身を置く

 

・春めいた明るい色合いの服を着る

 

など、春の氣を素肌で感じることも大切です。

 

自然のリズムに乗りながら、心地よい日々を過ごしたいですね!