ジャズテナー界には圧倒的な個性をもったプレイヤーが多いが、彼もそのうちの一人だろう。ソフトでありながら攻撃的で、おまけにスイング感に溢れたその独特なフレイジングは、未だに誰も模写する者が現れておらず、まさにワン アンド オンリーと呼ぶに相応しいアーチストだ。
今現在はそんな事はない様だけど、僕がモダンジャズを聴きだした頃のモブレイは頼りないプレイヤーだという見方が多かった。しかもアメリカ本国の評価は著しく低いときた。よって、これだけの膨大で素晴らしいレコーディングを残しながら何故?という疑問がずっとあったのは確か。
しかし、調べているうちに、どうやら根本的な原因はモブレイ本人にあったのだと気づきだした。
というのはモブレイという人物は、当時の他プレイヤー同様大変なヤク中であったうえ、かなりいいかげんな行動ばかりとっていたらしい。約束を守らずギグに穴をあける事が頻繁にあったと、色々な文献で見てとれるのだ。大体にして、あのジャズメッセンジャーズさえも、そんなモブレイに見切りをつけてウェイン ショーターに切り替えている。
その後のJMがジャズの歴史に名を刻んだのは、みなさんご存知の通りだ。
だからして、そんな性格でなければひょっとしてロリンズやコルトレーン、シムズ、コーン並みの評価をいただいていたかも知れないし、現にそのくらいの技量をもった人だったとは思う。
でも逆にそんな奴だから、このサウンドを出せたのかも知れない。
これだけは地下鉄はどうやって地下に入ったのかくらいわからんのである。
それにしても、今回まったくアルバムを紹介してないである。
それを考えると夜も寝られなくなっちゃうのである。









