砂について思うこと。 | 夜明けのマリンブルー

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さんごとおさかなでインテリア水槽を。

こんにちは、どにゃです。


砂について思う事を書いてみます。
あくまで素人の考えですし、正しいか間違ってるかもわかりません。
だいたいこういうのは数年後に自分で読むと恥ずかしい事を書いてたりしますが(笑)、とりあえずこの時はこう思っていた、という備忘録ということにします。



個人的には、サンゴ飼育における厚い砂(アラゴナイト)、特に本物のライブサンドは適切に管理されていれば最高の水質安定材だと思っています。

いや、最高と言ってしまうと語弊があるかもしれませんね。
オートマティック?多機能?
ベストではないかもしれませんがベターではあると思います。


例えば自動調整の還元装置であること、pHなどの水質緩衝機能もあること、莫大なバクテリア定着スペースであること、そして何よりも豊富な微生物相による水質安定への寄与などです。
現にウチは炭素源の添加をしなくても栄養塩は試薬レベルではゼロですし、コケもほとんど出ませんしサンゴは安定して調子がいいです。
色は茶色いですがこれは砂のせいではないはず。(笑)
ライブサンドによる豊富な微生物相と莫大なバクテリアスペースがあることで、一度安定したバクテリアバランスはそう簡単には覆りません。


よく指摘される汚れの蓄積も、ほとんどが魚への給餌に依存しています。
給餌の無い、もしくはごく少ないサンゴ飼育においては水も汚れにくいので、汚れの蓄積もゆっくりになります。
砂の生物相が豊かであれば、デトリタスなどもゆっくりではありますが分解されていくそうです。
もちろん供給が上回れば蓄積されていきますが、所詮は閉鎖環境の水槽ではなかなか避けられない問題でしょう。
サンゴのみの飼育でどのくらいデトリタスが出るのかは経験がないのでわかりませんが・・・。


ただ難点は、粒の大きさや厚さなどのガイドラインが無く、水槽(砂)毎の差が大きく再現性が低いこと。
これに関しては評判のいいモノ、もしくは上手くいっている人の真似をするのが近道かと思います。
個人的にはCPファームのライブアラゴナイトサンドがおススメです。


あとは嫌気層を破壊してしまうため、砂の掃除ができないこと。
(よく、厚い砂は一切触らないかこまめに掃除するかのどちらか、なんて聞いたりしますが、マメに掃除したら厚い砂のメリットの大部分がスポイルされてしまいますので、個人的にはそんなことをするくらいなら砂を薄くした方がいい気がします。)

つまり限界を迎えたと感じたらリセット以外の根本的解決方法がない事です。
ただこれも数年後の話ですし、管理方法でも変わってきます。
私はまだ経験が浅いので、そのような理由でリセットを迫られたことはありませんが・・・。

それ以外にもデメリットはあり、最近嫌われる傾向のある厚砂ですが、サンゴ飼育初心者は砂厚めの方が飼育はしやすい(水質が安定しやすい)と思います。



しかし、こと魚飼育に関しては濾材を使用して砂を敷かないベアタンクで飼育されるケースを見ても分かるように、砂のメリットが薄れてきます。
というか、巣穴を作ったり砂を食んだり潜ったりなど砂に依存する魚を除いては、砂に対する魚自体へのメリットはちょっと思いつきません。
やはり汚れが溜まりやすくなることで、水質の悪化や雑菌の温床になるなどの弊害が増えてきます。
ベアタンクであれば、汚れの目視や除去が容易になります。

水量に対してごく少数の魚をナチュラル飼育するのならまだしも、たくさん混泳させてバンバン給餌するスタイルには、厚い砂は不向きと言えるでしょう。



つまり、サンゴに寄るか魚に寄るかで砂の厚みを考えるといいのかもしれません。
サンゴよりなら厚め、魚よりなら薄めなどと・・・。




しかし新しいサンゴ飼育システムは専ら薄砂推奨ですね。
理由はいくつかあるのでしょうけど、そのひとつは、厚い砂が水槽に与える影響によりシステムの再現性が低下するからではないかと思います。


極端な話、砂無しもしくは極薄で、レプリカライブロック、濾過がスキマーのみの水槽では、バクテリアが定着するスペースがほとんどありません。
LRを使用しないと微生物の多様性も望めないのでバクテリアの偏性が起こりやすく、水質が不安定になると思います。
バクテリアのスペースが少なければアンモニアの処理能力も低くなりますから、魚も少量に留めるべきでしょう。
もちろん必ずすべての水槽がそうというワケではなく、あくまで傾向としてです。


その為か、薄い砂を推奨しているシステムはスキマーとは別途に濾過能力を設けていますね。
ゼオライトだったりペレットだったりリフジウムだったり・・・。
つまり各システムの「軸」となる部分ですね。
ベルリンでは多めのライブロックがそれです。
ウチでは砂がそれに当たると思います。

水質を安定させるには、軸となる何らかの「大黒柱」が必要です。
その大黒柱なくして水質を安定させるのは極めて困難な気がします。


逆に言えば、大黒柱を砂以外にすることで水槽内の砂を薄くできるのなら、サンゴと魚を両立しやすいのかもしれません。
砂が薄ければ白点が出ないワケではありませんが、砂が薄ければ蓄積した汚れの掃除もできるし、いざとなったら砂の交換もできます。
白点の対処も(厚いよりは)しやすくなります。

それはサンゴ水槽で魚もできるだけ飼育したい私にとっては願ってもない話です。


というワケで、白点対応に行き詰ったところですし、サンゴも大きくなりすぎていくつか不都合も出てきたしレイアウトも飽きたしで、リセットして砂を薄くすることにします。


サンゴの調子はいいのでちょっともったいない気持ちもありますが、調子の悪い魚の動きは見ていて気分が悪いのでちょっと頑張ろうかと思います。

しかし大黒柱はどうしましょうかね・・・。


とりあえず砂だけ薄くして、あとから考えよう。(笑)


考えるだけでも大変な作業になるので気が重いですが。(汗)


久々の水槽近影。
レイアウト的には見納めになるかも?


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消灯後の様子。
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消灯後のポリプ。