2016年彗星の如く現れて以降、熱量の高い男女ツインボーカルで目の覚める様な数々のステージや楽曲を放ってきたブランニューポップユニット「美弥乃静&ドンボルカン山口」。1周年を迎える中、最先端テクノロジーを積極的に取り入れ、日本独自の進化を新しいスタンダードとして成立させ、ポップスを奏で続けている彼ら。12月23日には、新曲を収録した2年目のスタートを告げるシングル『激情』をリリースするみやドンにインタビューを敢行した。


ーー忙しい中、ありがとうございます。
ド:ほんとですよ、1週間寝てないですからね。昨日パリから帰ってきたとこで。明日はロサンゼルス。

美:嘘ですからね。気を付けてください。

ーー1周年ということで。どうでした?
ド:ありがとうございます。あっという間でしたね。いろいろなステージに立たせてもらったし、シングルも出せましたしね。なんかいろいろ食べ物もらったし。

美:そうなんですよ!ライブやるとドンさんは何かしら回りの人から食べ物をめぐんでもらってるんですよ(笑)

ド:飢えてるのバレてますね。卑しい顔してるんでしょうね。でもほんとにね、みんなのお陰でやってこれてましたね。ラブサンクス。

ーー男女ツインボーカルのユニットって珍しい形ですよね。

美:ですよね。元々男女でデュエットって形をやりたいと思ってたんですけど、中々そういう機会が無くて。

ド:たまたま美弥乃ちゃんのバースデーライブに呼んでもらってね、その時にデュエットやって。あ、いけるなこれってなって。

美:リハ全然来てくれなかったですけどね。当日も!

ド:リハ行く行く詐欺でね。何度「すいません切腹します」ってメール送ったか。

美:この話いろんなとこでしてますね(笑)

ド:いやほんとに。ごめんなさい。
でもこうやって男女ツインボーカルで、1回の企画じゃなくて続いてるっていうのがね。JPOP界見渡してもなかなかないでしょ。やってて常に新鮮ですね。


ーー今回新曲が出るとの事で。聴きました!激しいナンバーですね。

ド:いえーい!実はお互いソロやバンドでは激ロックな曲やってたんですけど。2人ではやってないなーと思って。どストレートな。みんなこういうのすきでしょ?みたいなとこやってみたくなりまして。
でもね、ロックなんですけどね。ここまでは自分の中ではポップスなんですね、感覚で。範囲がアルフィー基準というか。ポップスのバラエティとしてのロック。ここ、こだわりなんですけど。
このユニットで曲つくる時ってね、美弥乃ちゃんのこういう歌聴いてみたいなーってとこから始めるんですね。絶対こういうの合うだろうと。極端に言うと自分の曲が美弥乃ちゃんの声を一番生かせるなと思ってるんですね。今のシンガーじゃなかなか出せないものがある。
70s的なフィーリングというか、歌の呼吸というか空間というか、シズル感、コブシなりビブラートなりってとこでもあるんですけど、そこの部分。俺フリードウッドマック好きなんですけど、あの時のスティーヴィーニックス的な。だからツインていうと、バッキンガムニックスなんですね。

美:ちょっと何言ってるかわからないですけど。

ド:なので、激しいナンバーにしても、そういうレイドバックした部分を核にして、さらにそこに最先端のサウンドを乗っけてくっていう。
アコギでしんみり歌えるメロディであるんですけど、纏ってる鎧は結構もうエモだったりヘヴィロックだったり。
来生たかおwithワンオクロックみたいな。
2年目を迎えるに当たって、ちょっとそこら辺をアグレッシブに行きたいなってそういうのがありましたね。これが武器だなって。


ーーなるほど。よくわからないです。詞は美弥乃さんですね?今回はどんな想いを込めたのですか?

美:激情っていうタイトルだけ決まってたんですね
なので己の中の葛藤というか
人格のせめぎあいみたいなものを歌詞にしようかなと思って書いてみました
外に溢れる激情じゃなくて
内にふつふつ溢れる気泡みたいな。それが一つ一つ激情で
嫉妬だったり、右に行こうって思っただけのことでも、一つずつ湧き上がってくるもので。それに向き合うもう一人の自分みたいな。
矛盾しまくってるそんな感情を書いたらこうなった感じです。
わかりにくいですね、すみません!

ド:あ、そう、激情 ってタイトルだけ思い付いてて。これで書いて!って。でも見事にやりたい事表現してくれましたね。


ーーリリースの形も変わってますよね。

ド:知り合いが昔のライブハウスで配られてたソノシートってやつですか、あれを大量に持ってて。整理してるの見て。あれ、いいなぁと思っちゃって。ライブハウスに来た人しか手に入れられない感じって、尊いなぁって。
あのフィーリング出したくて。ジャケも極限まで簡素にして、美弥乃ちゃんにジャケの絵、一発描きして、って。

美:がんばって描きました!

ド:それを写真集と共に、、、

美:ほんとすみません。
ド:ほんとすみません。美弥乃ちゃんだけならまだしも。俺はなぁ。
美:何もかもがレアで。ちょっとしかつくってないので、売り切れたらおしまいです!


ーーまさにプレミアムですね(笑)そして、リリースも合わせての今回持ち時間長めのライブもあるということで。どんなライブになりますかね?

ド:なんかね、すごくいいタイミングでお話をもらえて。クリスマス直前で。

美:とにかく音楽は楽しいんだよって、自分らが楽しんで発信したものに、みんなの気持ちを少しでも巻き込むことできたらいいなと思ってます。
それは一瞬でも笑顔になってくれるとか一瞬でもリズムとってくれるとかでもいいんです。楽しいと思ってくれる糸口が見えたら、それは一緒の空間を共有できたってことだから!

ド:それ!!

美:ちゃんと自分の言葉で伝えてください(笑)

ド:言いたい事言ってくれてたんで(笑)
でもそうですね。出来る事全部やろうと思ってるんで。それでもまだまだやりたいことが溢れてるんで。
こんなにクリエイティヴでみなぎってるよって部分を気持ちで直結して共感してもらえたらいいなって。
あとは、このユニットになって知り合えた素晴らしいミュージシャン達と一緒に音楽が出来るって喜びもこれ、みんなで味わいたいなって。


ーーライブ楽しみにしてます。最後に。このユニットはお二人にとってどんなものですか?

美:自分にないものを見つけられて、それが広がっていって、たくさん挑戦できたり、新しい自分を見つけられることができたり
お互いの持ち味が違うからこそ出来てるユニットなんだなと思います。
自分が今出来ることの範囲内で必死に音楽やってる感じ。
その範囲を少しずつでいいから増やしていければめちゃめちゃいい物が生まれて、色々な人達を巻き込んでいけるんじゃないかと思ってます!
みやのはトークや煽ったりするのが少し苦手なので、ドンさんのあのパワーがあると、とてもいいバランスだし、このマンガみたいなキャラクターみたいなうちらがポップスをやってるってのが、いいなーって最近とても思う!
もっとみんなで歌えるようなキャッチーな曲を発信していきたいです!

ド:ほんとそれ!!!!

美:だからさ(笑)!!

ド:もう言いたい事全部言ってくれてる(笑)
んー、僕は常々全てをラブサンクスって言ってごまかしてますけど。なんの遠慮も無く、臆する事無く、気持ちを開放出来る場というか。
このユニットで「すごい!こんな奇跡2度とない」って曲を書いてて、ほんとあれに想いを集約されてるんですけど。
このユニットの存在自体が奇跡で、音楽をやってる意味ですね!


(取材・文:パイナップル葛西、2017.12.22.)

2017.12.23
リリース情報
NEW SINGLE
「激情」
1.激情
2.Mr.&Ms.パラノイド(Yuki Remaster Ver.)




この曲は出来たのも出来る過程もほんと奇跡みたいで。
サザンのシンドバッドで、氣志團のワンナイで、TUBEのあー夏休みなんです。ヒットしてないんでちょっと違うんですけど。
でもみやドンがヒットするとしたら、これなんだと思ってます。
もちろんこれからこれを越える曲をどんどんつくれるとして、これはそういう曲だなって。
ユニットが存在していける「意味」になる曲だなって。


もう、みやドンの曲はバンドみたいに出来るんですね。どんどん魔法がかかってく。
だからつくってる時の記憶がほとんどないんですね。
出来上がった時点でその都度、おおー!みたいな。

でもね、イメージっていうか、確信ていうか、絶対すごくなるっていうのがね、最初からあるんです。
全てのピースが最初からハマってるんですね。逆にハマらないと作り出せないかも。

この曲は最初からあったんです。こうしてこうして、こうやって、誰に頼んで、どういう手順でつくれば間違いないって。

思い付くんじゃなくて、勝手に決まってく感覚。

や、これほんと、覚えてないな。
ま、この曲に関しては細かいこといらないか!

サマソニとか、フェスの写真見ながら、ここでやるような、通用するような曲をつくりたいなってずっと思ってて。

それこそ、このアレンジをやってくれた佐伯大先生に、出会った時くらいに「魂の1曲ができたら持ってきてよ、アレンジやるから!」って言ってもらってたにも関わらず、出来なかったんですね、一人じゃ。なんかどんだけがんばっても浮かばなくて。

でもみやドンでユニットになって、2人になってもう全てが焦点が合うような感覚があって。
Googleマップで宇宙から自分がいるとこに一気にズームするような。

あ、これだわ、って。

そっからもういろんな奇跡で。

歌詞もすごく変わった作り方で。
曲が出来て、やったーっつって、みやのちゃんに渡して。そしたらメロディとほとんど合ってない(笑)散文詩的なのがすぐ、ほんとにすぐ出来てきて。
でまたそれがよくてね、自分でもこんなのにしたいって思ってグッときて。
そこからメロディに沿わせるようにちょっとずつ言葉を置き換えたりしながら。

なんでそうなったか覚えてないんだけど。

曲も歌詞も、なんかほんと、これしかないんだよなぁ(笑)
なんだろね、この感覚。


アレンジもなあ。コンビーフ持って佐伯大先生のスタジオ行って。9割違う話してたんだけど、いつの間にか出来て。

ジャケもよくぞここまで振り切ったなって思ってて。これもなんか、こうだったら面白くない?っていうのの延長で。まったく迷いもなく。


これはひとつ、この曲を産み出すために今までがあったんだなって思える、なんか人生の1曲になったなって思ってます。

すごい、こんな奇跡2度とない。

ま、あと3.4度起こすけど!奇跡



さ!思いのままに制作秘話を綴るシリーズ。なんだかこうやってると自分へのセラピーみたいな。そんな効果がありますね。

曲つくってる時って、ある意味記憶喪失になってるっていうか。こう、世界に入り込んでくと、精神が現世から隔離されちゃって。あれ、これどうやってできたんだっけみたいな。

To my dearestですね。美弥乃ちゃんソロのららら♪~のカップリング。

これなんだろ、ちょっと今回違うタイプの曲わーってつくってて。これが核心みたいなとこあるんですね。
一番自分のコアな部分でつくったみたいの。やっぱバラードだと余計そうかもなんですけど。

ぞっこんの流星AM2:00とか、asfiの あれから みたいな、そういうポジションというか。得意だし、自分のいいとこ一番出せる気がするんですね。

みやのちゃんの今までの楽曲にそう言えばこの手のタイプの曲無いなって思ってたりして。
さらに、みやのちゃんはこのテンポでこのタイプの曲って絶対合うと思ってて。タイミング来ましたね。

この曲は、バースデーライブのアンコールで歌いたいっていうので頼まれて。
そしたらもう、ラブアンドピースな、ロックの人がスタジアムで風受けて大観衆の前で歌うような。お客さんがライター灯すようなアレだろう、と思って。

体感として自分が好きなバンド見て受けてきたアレってあるじゃないですか。どメジャーな。
今回で言えばすごく、事務所で言ったらアミューズ、みたいな。
アミューズのアーティストはみんなこういうバラードの必殺技持ってるな、みたいな。
これは自分の中で確実にあったんですね。
そこをひたすら化石のように磨き出す作業をね。

みやのちゃんの声って、歌って、独特のうねりがあるんですね。俺は70年代って呼んでるんですけど。これが非常にザラザラしたギターに合うと思ってて。あとレンジの広いグイーンて動くベースと、ファットなドラム。さらにハモンドオルガンなんかがあったらさいこー。みたいな世界。

今のポップスのバラードって、きっとこういう方向性でつくらないと思うんですよね。もっときれいにやっちゃうんじゃないかな。でもそうしたくなくて。
ライブでバラードやった時に、落ち着くんじゃなくて、こうこの曲でえも知れぬ高揚感に包まれて欲しいじゃないですか。やー、来てよかったな、みたいなやつ。さっきのアミューズで言ったら、『つま恋感』なんですよ。この曲は、つま恋。

そのために「ヨゴシ」が必要だなって。これは確信があったんですね。そこに焦点を定めてって。

この曲は曲自体も一発で出来たんですよね。やってたらどんどん浮かんできて。メロディ迷わなかったはずだな。メロは最初浮かんだのから直してないはず。

でね、実はこの曲もちょっとひねくれてるというか、日本語がハマりにくいやつ、いつも言ってる洋楽感てやつ、あれを散りばめてるんですね。だから、これ歌詞どうなるかなって思ってたんですけど。やりにくいだろーなって(笑)

でももう曲出した瞬間にね、もうこれしかないだろって歌詞をね、みやのちゃんがつけてくれて。
こんな歌詞、もう、つくり手としては、ほだされますよね。伝えたいこと、かんぺき。

あと、みやのちゃんはとにかく早い。つくるの。だからアレなんでしょうね。
俺歌詞が浮かぶ時って、もう考えて考えてヘロヘロになって、脱力出来たら初めて見えてくるというか、光の道みたいのが見えて。最後まで辿り着けるんですけど。
どんな感触かはかわからないけど、最初からそれを掴めるんでしょうね。なんかそういう能力がある気がします。

そんなわけでいろいろこだわってるんですけど。
この曲、楽器もいけるやつ、全部演奏してます。ドラムだけやってない。あと全部弾いたの。
だから、そこも聴いてね!ピアノもけっこうしつこくがんばったしね!ギターも、ギターソロもこれ俺弾いてるし!
ベースもサビ前のマイナーになるとこのベースラインなんか、会心の出来だから!
あとは、、、ラストのサビのとこに入ってるフランジャーかかったギター。これ、感動巻き起こすやつです。
よかったら注目して聴いてほしいす。


そして、そのたっぷりのこだわりを最終的に佐伯コンビーフ大先生に壮大なスケールでまとめてもらってます。

とにかく、この曲は思い入れたっぷりです。
超、気に入ってます。

今後もしこの曲がライブで披露される機会があったら、みんなライター灯して、横にいるやつと肩組んで聴いてください。

To my dearest