不動産の二極化が進む今、同じエリアでも「売れる家」と「売れない家」の差が明確に。傾斜地・いびつ地・管理不全物件のリスク、築年数より大切なメンテナンス、持ち家と賃貸の最適な選び方まで、不動産歴25年の佐藤がわかりやすく解説します。
こんにちは、本気不動産の佐藤です。
今日は、YouTubeでも大きな反響をいただいた**「不動産の二極化と持ち家・賃貸の選び方」**について、アメブロ読者向けにわかりやすくまとめてみました。
◆1|同じエリアでも「売れる家・売れない家」がはっきり分かれる時代
今は、都市と地方の差というより、
隣の区画でも“物件条件の差”で売れ行きが大きく分かれる時代です。
買い手は希望条件から外れた物件を、
ほんの数秒で除外するようになりました。
特に次の3つは二極化を決定づける要因です。
●傾斜地の敬遠が加速
資材高騰により、擁壁・土留め工事などの追加費用が跳ね上がり、
安く見えても総額が高くなるため選ばれにくい状況が続いています。
●いびつ地・過大地・過小地が不利に
「大きければ良い」から「無駄なく使える適正規模」へ。
プランが入らない土地は即除外される時代です。
●見た目とメンテで築年差が“逆転”する
しっかり手入れされた築30年は、
手入れの甘い築20年より高く評価されます。
実務感覚では、築年数10年差は管理次第で逆転可能です。
◆2|マンションの管理品質で価値は決まる
どれだけ築年が浅くても、
管理不全のマンションはほぼ確実に選ばれません。
逆に──
築50年でも手入れバッチリのマンションは売れる。
それくらい管理の影響力は強いです。
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長期修繕計画
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修繕履歴
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共用部の清潔感
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管理組合の機能性
これらは今後さらに厳しくチェックされます。
そして情報発信が増えたことで、
買い手の「管理大丈夫?」という視点は標準装備になりました。
◆3|戸建てとマンションの “管理の哲学” の違い
●戸建ては「自主管理の自由と責任」
知識・関心が高い方ほど、戸建ては美しく保ちやすく、
資産価値も維持されます。
●マンションは「共助」が前提
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修繕積立
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管理費
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合意形成
この3つに参加する意識がないと、
マンションは維持できません。
賃貸感覚で無関心な所有者が増えると、
マンション全体の資産性が崩れます。
◆4|持ち家か? 賃貸か? 不動産プロとしての結論
私は明確にこう言っています。
✅ 「持ち家は絶対に持つべき」
理由はシンプルで、
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居住の安定
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資産形成
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自分でコントロールできる自由
これらが手に入るからです。
一方、賃貸の弱点は「コントロール不能」
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家賃はオーナー次第
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更新拒絶や値上げのリスク
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高齢になるほど次の入居先が見つかりにくい
法律上守られていても、現実には非対称性があります。
◆5|とはいえ、賃貸が不可避な方へのアドバイス
所得・年齢・健康などの事情で、
どうしても賃貸しか選べないケースもあります。
その場合は、必ず次をチェックしてください。
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契約書の内容(修繕範囲・更新条件)
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建物の老朽化度
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不具合対応のスピード
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オーナーの管理姿勢
安い賃料に飛びつき、修繕されない物件に当たると、
改善できず我慢を続けるしかなくなります。
◆6|空き家が増えても値下がりしない理由
よく「空き家が増えれば価格が下がる」と思われますが、
実際には “選ばれる物件だけが売れる” ため、
値下がりは限定的です。
“不要な物には値がつかない”
というトラックの例えがまさにこれ。
◆7|今後の市場は「売れる市場」と「売れない市場」が併存する
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売れる側:引き続き売り手市場
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売れない側:完全に買い手市場
この2つの市場が同時進行します。
買い手は必要最小限主義へ移行し、
使い勝手の悪い物件や管理不全物件は、
初期段階で“秒で除外”されます。
◆8|最後に:あなたの意見も教えてください
持ち家派、賃貸派、事情があって悩んでいる方など、
さまざまな立場からの声をぜひコメントでお寄せください。
実体験は、他の読者の学びにもなりますし、
私自身も日々の発信改善に活かしています。