高齢の親が住み続けたい実家をどうするべきか―。札幌で実際にあった売却相談をもとに、家族の気持ちと現実のバランス、そして適切なタイミングでの相談の大切さを解説。不動産のプロ・佐藤社長の現場対応とアドバイスも必見。
こんにちは、エリアネットの佐藤です。
今回は「高齢のお母様が住む実家の売却相談」について、実際に私たちの元に寄せられたリアルなエピソードをもとにお話しします。
◆相談のきっかけは“家族の心配”
ある日ご相談いただいたのは、札幌市内に住む娘さん夫婦。実家にはお母様が一人で暮らしていて、お父様が亡くなって1年が経った頃でした。娘さん夫婦は「母が心配だから実家を売却して施設や住み替えを考えたい」とのことでしたが、当のお母様は「まだ大丈夫」「ここに住み続けたい」と。
ここが難しいところですよね。
実際、お母様は日々の生活で不便を感じていないように見えても、家事や除雪などは娘さん夫婦がこっそりフォローしていたわけです。
つまり「一人で生活できている」というのは半分幻想で、実際には家族の支えがあってこそ成り立っていた生活だったのです。
◆説得ではなく「説明と理解」
「母を説得してもらえませんか?」という依頼を受けた時、私ははっきりお伝えしました。
「説得はできません。でも、今の状況や将来的なリスクを丁寧に“説明”はします」と。
例えば、
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一人暮らしで発生するヒートショックのリスク
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冬場の除雪による事故の可能性
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空き家になることで発生するトラブル
などを、過去の事例を交えてお話ししました。
お母様は静かに聞いてくださいましたが、やはり表情から「まだ納得していないな」と感じました。そんな時、私は無理に話を進めず、「今は決断のタイミングじゃない」と判断します。
◆転機は“体調の変化”
その後、半年ほど経ってから、再度連絡がありました。
お母様が体調を崩し、入院からの施設入居が決まったと。ここで初めて「実家の売却を正式にお願いしたい」というご依頼をいただきました。
物件の状態が良かったこともあり、売却はスムーズに進みました。ただ、冬の間に水道トラブルが発生したりと、やはり空き家リスクは現実でした。
無事に成約となり、娘さん夫婦も「母の気持ちも大事にしつつ、最善の形で決められてよかった」とおっしゃっていました。
◆増えている「親世帯の住まい」相談
最近は、こうしたケースが本当に増えています。
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「親が高齢だけど、まだ一人で頑張ってる」
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「住み慣れた家を手放したくない」
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「でも雪かきや通院が心配」
こうした悩みを抱えるご家族が、私たちに相談されるのです。
私から言えるのは、「早めに情報収集を始めてほしい」ということ。
何も“すぐ売ってください”とは言いません。ただ、知識があると判断材料が増えますし、いざという時に焦らなくて済みます。
◆実は私も“すぐ聞く派”です
私は自分の趣味(バイクや家電)でも、知らないことはすぐ専門家に聞きます。
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ホームセンターでDIYの話を聞いたり
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家電量販店で冷蔵庫の特徴を比較してもらったり
不動産の相談も同じで、知識がある人に“気軽に聞ける場所”があると安心ですよね。
うちでは、店舗・LINE・ホームページから相談を受け付けています。相談は無料です。何でも気軽に聞いてください。
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まとめ
最後にお伝えしたいのは、「相談はいつでもウェルカム」ということです。
思い立ったら、まずは軽い気持ちで話してみてくださいね。
私たちエリアネットは、常に家族の“本音”に寄り添う相談を大切にしています。
次回の動画もどうぞお楽しみに。
それではまた!