太陽光発電や床暖房、ウッドデッキなど一見便利そうな住宅設備も、実は「無駄」になるケースがあります。この記事では、後悔しやすい設備の特徴と本当に必要なものをプロの視点で解説します。
こんにちは、本気不動産の佐藤です。家づくりの打ち合わせを進めていると、「これって本当に必要?」と感じる住宅設備がいくつか出てきます。実際、費用をかけて設置したものの「使わなかった」「メンテナンスが大変すぎた」という声も少なくありません。
今回は、導入コストが高くて実際には活用されない住宅設備や、メンテナンス費用が重くのしかかる設備を中心に、「コストパフォーマンスの悪い設備10選」をご紹介します。
■ 太陽光発電は本当に元が取れるのか?
導入費用が200万円を超えることもある太陽光発電システム。一見すると省エネに見えますが、20〜30年のパネル寿命に加え、10年ごとに必要なコンディショナーの交換費用(約30万円)、そしてメンテナンスの手間。屋根に重みが加わることで地震リスクも上昇するため、慎重に検討すべき設備です。
■ 調光照明はオシャレだけど使わない?
「ムード照明」として人気の調光照明ですが、実際には使わず終わる家庭が多数。LED照明の発展で明るさ調整も十分対応できるようになっており、わざわざ高価な調光機能を付けるメリットは薄くなっています。
■ 部屋の広さに合わないエアコンはコスパ最悪
エアコンは見落とされがちですが、適正サイズを選ばないと効率が大幅に低下します。特にリビングのような広い空間に小型エアコンを設置しても効果が薄く、電気代もかさみます。
■ バルコニーは意外と使い道が少ない?
ベランダやバルコニーは「とりあえず付ける」ことが多いですが、実際には物干し場としてしか使われないケースも。修繕時には防水工事などのコストが発生し、マンションでは避難経路制限もあるため、使い勝手に制約が多いのが実情です。
■ デザイン重視の間仕切りドアに注意
おしゃれな間仕切りドア、実は40〜50万円かかる高額設備です。透け感がありプライバシーの確保が難しいこともあり、来客時に「丸見えだった」と後悔する方も多いです。
■ 換気設備は初期費用よりランニングコストを
「とりあえず安い第3種換気で」という考え方は、長期的には損になることも。熱交換機能を備えた第1種換気は初期費用が高めでも、快適性と光熱費の抑制で結果的にお得になる場合が多いです。
■ 床暖房は本当に必要?
床暖房は快適ですが、基礎断熱が普及してきた今では「なくても十分暖かい」という家庭も多くなっています。窓が大きいなど、特定の条件下でしか本当の効果を発揮しないため、予算とのバランスが重要です。
■ 造作家具は後々の自由度を奪う
壁付けのタンスや学習机などの造作家具は一見便利ですが、配置変更や撤去が困難。高額な費用のわりに「飽きた」「場所が合わない」といった問題が後から出やすいため、可動棚や置き型家具のほうが柔軟性があります。
■ ウッドデッキはメンテナンス地獄
木製ウッドデッキは年1回の塗装が必要で、放置すると一気に劣化。長持ちさせたいなら、樹脂製ウッドデッキを選ぶ方が圧倒的にラクです。初期費用は少し高くても、長期的に見ればお得です。
■ 無垢フローリングは手入れが命
見た目は抜群にオシャレな無垢材。しかし、日常的な手入れを怠るとワックス剥がれや色ムラが目立ちます。家具移動の手間や汚れやすさもあり、実際に「メンテが面倒でやらない」という人が多数。
■ コスパの良いおすすめ設備もある
省エネかつ利便性の高いセンサーライトはおすすめです。廊下やトイレ、洗面所などで「自動で点灯・消灯」してくれるだけでも、日々のストレスと電気代の両方を減らしてくれます。
■ まとめ:見た目や営業トークに惑わされない
設備選びで大切なのは、「将来にわたって本当に使うか?」「維持管理は負担にならないか?」を冷静に見極めること。ハウスメーカーや工務店は高単価オプションを勧めてきますが、生活者目線での判断を忘れないでください。
無駄を省き、必要なところにお金をかける。それが「後悔しない家づくり」の基本です。