今日は4月の最後の休日。朝、目覚めるとカーテンの隙間から柔らかい春の日差しが差し込んでいた。パートナーは少し不機嫌そうに「港区のPayPayキャンペーン、結局あんまり使わなかったね」とぼやいていた。確かに、4月末までだったそのキャンペーン、もっと活用すれば良かったかもしれないけど、まあ過ぎたことは仕方ない。今日はそんな小さな後悔を吹き飛ばすように、二人でデートに出かけることにした。行き先は、なんと六本木。六本木なんて、普段めったに行くことがない場所だ。パートナーが「おすすめの餃子屋があるよ」と目を輝かせて言うので、ちょっと楽しみになってきた。

朝ごはんは簡単に済ませようと、キッチンでパスタをサッと作った。オリーブオイルとガーリック、トマトソースのシンプルなやつ。二人でちゃちゃっと食べて、エネルギーチャージ完了。その後、近所のサウナへ。朝からサウナなんて贅沢な気分だ。熱々のサウナで汗を流し、水風呂でキリッと引き締めて、外気浴でぼーっと空を眺める。春の風が心地よくて、なんだかリセットされた気分になった。

サウナでスッキリした後、そのまま六本木へ向かった。電車に揺られながら、パートナーが「餃包って店、もちもちの水餃子が絶品なんだから!」と力説するから、期待値がどんどん上がる。六本木駅に着いて、街を歩く。相変わらず、六本木はどこかキラキラした雰囲気だ。目的の「餃包」に到着すると、こじんまりした店構えながら、活気があって良い感じ。早速、もちもちの水餃子を注文。出てきた水餃子は、皮がぷるんと弾力があって、中の具もジューシー。パートナーが「ほら、言ったでしょ!」と得意げだ。ビールも頼もうかとメニューを見たら、メンバー登録すると最初の一杯が無料とのこと。こんなお得な話、乗らない手はない。即メンバーになって、冷えたビールをグビッ。餃子とビールの組み合わせ、最高すぎる。店員さんによると、新宿にも店舗があるらしい。「0時会で餃子とビール、いいね」とパートナーと盛り上がった。



お腹が満たされたところで、次はミッドタウンへ移動。サントリー美術館で「酒呑童子」特集の展示をやっていると聞いて、ちょっと興味が湧いた。地元にゆかりのある話らしいし、こういう文化的なデートもたまにはいい。展示は思った以上に面白かった。酒呑童子の伝説や関連する美術品が丁寧に展示されていて、物語の背景や地域の歴史に触れられた。パートナーと「これ、地元でこんな話あったんだね」と話しながら、じっくり見て回った。

その後、ちょっと贅沢な気分でリッツ・カールトンでハイティーを楽しもうかと話していた。ロビーに足を踏み入れた瞬間、なんだか空気が違う。パートナーが着ていたスウェットが、めっちゃカジュアルで場違いなことに気づいてしまった。二人で顔を見合わせて苦笑い。「…やめとく?」ってことで、即撤退。まあ、無理して背伸びしなくてもいいよね、なんて笑いながら、プランBとして21_21 DESIGN SIGHTへ向かった。そこでは「ラーメンどんぶり展」なるものが開催中。ラーメン好きな二人にはピッタリだ。展示は、ラーメンどんぶりのデザインや歴史をテーマにしたもので、意外と奥深い。どんぶりの形や模様がラーメンの味や店の雰囲気にどう影響するか、なんて話に二人で妙に納得しながら見て回った。ラーメン愛が深まった気がする。



ミッドタウンを後にして、麻布十番の方へぶらぶら散歩。六本木とはまた違う、ちょっと落ち着いたけど活気のある雰囲気がいい感じ。麻布十番は人が多くて、春の終わりの賑わいを感じた。お腹が少し空いてきたので、更科そばで軽く蕎麦を。つるっとした喉越しの蕎麦と、シンプルなつゆがちょうど良かった。サクッと食べて、パートナーとはここで解散。自分はこれから新宿で同い年飲み会に初参加だ。



新宿に移動して、飲み会の会場へ。今回は中華の食べ飲み放題のお店。店内はすでにワイワイした雰囲気で、同い年の仲間たちが集まっていた。食べ飲み放題って響きは最高だけど、さすがにもう若くないな…と思いながら、あっさりしたメニューを中心に注文。チャーシュー麺とか、青菜炒めとか、胃に優しそうなやつをチョイスしていたら、誰かがドーンと揚げ物を頼みやがった。エビの天ぷらやら春巻きやら、テーブルに並ぶ姿は壮観だけど、ちょっと胃が怯える。みんな「食え食え!」と元気いっぱいで、若いなあ、なんて感心しながら、ちびちびつまんだ。

飲み会は盛り上がって、一次会で結構お腹いっぱい。みんなとは別れて、数人で二次会へ。落ち着いたバーに移動して、焼酎をちびちび飲みながら話した。仕事の話、最近の趣味、恋愛の話…いろんな話題が飛び交ったけど、ぶっちゃけ、ちょっと酔っ払ってて細かい内容はあんまり覚えてない。ただ、気の合う仲間と過ごす時間は、やっぱり心地いいなと思った。

終電間近になって、ようやく帰路に。電車に揺られながら、今日一日を振り返る。六本木の餃子、美術館、麻布十番の散歩、仲間との飲み会。盛りだくさんで、なんだか濃い一日だった。4月の最終日、しっかり楽しめた気がする。家に着いたら、シャワーを浴びて即ベッドにダイブ。明日はまた新しい月が始まるな、なんて思いながら、眠りについた。
大阪3日目、今日はなんだか勝負の日のような気がしていた。朝、目覚ましより少し早く起きて、コーヒーを淹れながら頭を整理。母親の病院付き添いが今日の最初のミッションだ。彼女の着替えを手伝い、保険証や診察券をバッグに詰め、時間通りに家を出た。病院はいつものように少し混雑していて、待合室のプラスチック椅子に座りながら、母親と近況を話す。彼女の体調のこと、近所のスーパーの特売情報、そんな他愛もない会話が、妙に心地いい。診察が終わり、薬局で処方箋を受け取って帰宅したのは11時頃。予定よりスムーズで、ちょっとホッとした。

家に着くと、父親がソファで待っていた。「買い出し、行くぞ」と、いつものせっかちな口調。少し休みたかったけど、父親のペースに合わせてすぐに出発。向かったのはおなじみの業務スーパー。父親の買い物リストはまるで暗記済みの台本のよう。キャベツの千切り、ベーコン、ポテトサラダ、コーヒーフィルター、胡麻ドレッシング、キムチ。これ以外は一切目もくれず、店内を効率よく回る。カートを押しながら、父親が「これでいいな?」と確認するたびに、ちょっとした連帯感が生まれる。ショッピングを楽しむというより、ミッションを遂行するような雰囲気だから、逆にイライラもなく、予定より早く買い物を終えた。昼前には家に戻り、ついでに買ったパックの寿司を広げて両親と昼食。サーモンやエビが並ぶパックは、普段の食卓よりちょっと華やかで気分が上がる。

ただ、母親の食事はいつも一苦労。箸を手に持つまでがまず時間がかかる。「これでいい?」「何か飲み物いる?」と、テーブルの周りを何往復も。さらに一口食べるごとにじっくり味わうから、ペースがものすごくゆっくり。父親はそれにだんだん我慢できなくなって、「早く食えよ」とか「いつまでかかってんだ」とイライラを爆発させる。母親は「はいはい」とマイペースに返すけど、空気が少し重くなる。こんなやりとりが日常で、なんだか胸が締め付けられるような気持ちになる。両親の間に挟まれながら、自分がここにいる意味を一瞬考えてしまう。でも、そんな感傷に浸る間もなく、時計は容赦なく進む。

午後、東京に戻る準備を始める。スーツケースに荷物を詰め、レンタカーを空港近くの返却場所へ。手続きはスムーズで、ちょっと余裕ができたから空港のラウンジでコーヒーを飲みながら一息。スマホをいじっていたら、なんだか周りがざわついている。嫌な予感がしてフライト情報を確認すると、なんと自分の便が欠航! 天候か何かの影響らしい。急いでカウンターに並び、運良く早めに行動したおかげで、遅れていた一つ前の便に振り替えてもらえた。座席はギリギリ確保。飛行機の窓から夕暮れの空を眺めながら、今日のバタバタを振り返った。病院、買い出し、両親のいつもの衝突、そしてこのトラブル。盛りだくさんすぎる一日だ。

東京に着いたのは夜。家にたどり着いた瞬間、疲れがどっと押し寄せてきたけど、夕飯は簡単に済ませる。最近、野菜が安くて助かる。特に水菜と新玉ねぎが旬で安いから、豚しゃぶサラダを作ることに。シャキシャキの水菜、甘い新玉ねぎ、さっと茹でた豚肉を胡麻ドレッシングで和えたサラダは、疲れた体に染みる美味しさ。キムチも少し添えて、ピリッとしたアクセントに。食卓に並べたサラダを眺めながら、ようやく落ち着いた。

怒涛の月曜日だった。朝から病院、父親の買い出しリスト(キャベツの千切り、ベーコン、ポテトサラダ、コーヒーフィルター、胡麻ドレッシング、キムチ)をこなして、両親のバトルをなだめ、飛行機の欠航を切り抜けて。全部詰め込まれた一日だったけど、なんとか乗り切った。明日からは東京の日常に戻るけど、今日のことはしばらく心に残りそうだ。
昨日は久しぶりに夜更かししてしまった。理由は、ゲイバーでついつい飲みすぎたせい。大阪の夜の街の雰囲気に流されて、美味しいカクテルと楽しい会話に時間を忘れてしまった。気づけば深夜を軽く超えていて、帰ってベッドに倒れ込むように寝た。今日はそのツケが回ってきたのか、朝はかなりゆっくり起床。アロフト堂島での滞在は、さすがマリオット系列、期待を裏切らない快適さだった。ベッドのフカフカな掛け布団と、ちょうどいい硬さのマットレスが、疲れた体をしっかり癒してくれる。部屋はシンプルだけどモダンで、窓から見える大阪の街並みが朝の光に映えて、なんだか少し新鮮な気分になった。

シャワーを浴びてスッキリしてから、朝食会場へ向かう。ゲストは国際色豊かで、ヨーロッパ系やアジア系、アメリカ系の人たちが朝食を楽しみながら談笑している。スタッフもほぼ外国人で、英語と少しカタコトの日本語が飛び交う中、インターナショナルなホテルの雰囲気を満喫。3万円の部屋だけど、200ドルと思うと、なんだか妙にお得に感じる。ドル換算のマジックには毎回やられるな。

朝食は正直、期待値低めだった。以前泊まったモクシーの朝食がカジュアルな感じだったから、同じくらいかなと思っていたけど、いい意味で裏切られた。ビュッフェの品数が豊富で、和食コーナーには焼き魚や味噌汁、洋食コーナーにはスクランブルエッグやソーセージ、サラダバーには新鮮な野菜がずらり。フルーツもマンゴーやパイナップルまであって、朝からテンションが上がった。モクシーの朝食も嫌いじゃないけど、アロフトの方が明らかに豪華だし、部屋もなんとなく広く感じる。やっぱりアロフトの方がワンランク上なのかな、なんてコーヒーを飲みながらぼんやり考えた。

チェックアウト後は、空港近くのレンタカー屋へ。今回は両親の介護と病院送迎のために車を借りた。ハイブリッド車の操作に少し戸惑いながらも、ナビをセットして枚方のニトリモールへ向かう。ニトリモール、ほんとすごい。イオンモールも大きいけど、ニトリモールはスケールが違う。家具のニトリはもちろん、食品売り場、アパレル、雑貨、飲食店と、幅広い業種の大型店舗がずらりと並んでいて、まるで巨大なテーマパークみたい。初めて来たけど、あまりの広さに圧倒された。

時間もなかったので、GUでサクッと買い物を済ませる。オンラインで注文しておいたシャツ、1,500円の激安品をピックアップ。パートナーのズボンも、予備の2着目として注文していたものを一緒に受け取った。パートナーにはまだ渡していないけど、きっと喜んでくれるはず。ノルウェーに住んでいた頃は、H&Mのセール品を漁るのが精一杯だったけど、GUのコスパはそれを軽く超える。日本に帰ってきて、こういう安くて質のいいお店があることに改めて感謝。

その後、両親に「今日帰るよ」と電話を入れて実家へ。実家に着く前に、コンビニで自分の晩御飯と翌朝の朝食を調達。今回はオムライスと、翌日用のハムサンドイッチを買った。母は要介護の状態で、もう他人のために料理をする余裕はない。昔は母の手料理が食卓に並ぶのが当たり前だったけど、今はそんな日々も遠い思い出。いつも実家に帰ると、私がキッチンに立って両親と自分の分を何か作って一緒に食べるようにしている。でも、今日はゲイバーでの夜更かしと移動で遅くなってしまったから、自分の分だけ買って済ませることにした。両親が何を食べたいのか、何か作っているのか、いつも読めないから、勝手に買い物して持って行くのも難しい。結局、コンビニ飯で済ませるのが無難なんだよね。

実家に着いてからは、両親と軽く挨拶を交わしたけど、会話らしい会話はほとんどなし。父はテレビに夢中だし、母は少し疲れた様子でソファに座っている。介護のこともあって、みんなそれぞれのペースで過ごしている感じ。特別なイベントはないけど、実家に帰ると、なんだかんだでホッとする瞬間もある。昨日の飲みすぎと今日の移動で少し疲れたから、今日は早めに寝て、明日からはまたシャキッと動こうと思う。大阪のホテルステイ、ニトリモールでの買い物、そして実家での静かな時間。なんだかんだで、濃い一日だった。