プロとアマチュアの差:プロになった選手となれなかった選手の違い(2) | ドングリクンパパのブログ

前回からの続き

 

J下部ユースから昇格してプロになった選手と出来なかった選手、

もしその両者のフィジカルを詳細に比べたら?

両者に体力テスト的なものをやらせた場合、平均値に差が出るのか!?出ないのか!?

もしわずかでも差がでる部分があるとすれば、どの部分に差があるのか!?

 

最初にズバリ答えを。差はかなり明確にある。選ばれしJ1ユース組織の中でさえ、最終的なプロ昇格組と未昇格組とでは明確なフィジカル差がある。フィジカルは最終的な昇格を決める際にかなり重要なポイントだと言って良いと思う。

 

全体に僅差ではあるものの多くの項目ではっきり差が出る。しかしその中にひとつだけ圧倒的に差があるものがあるのだ。あり過ぎるくらい差がある。つまりそれがプロになれる、なれないを分ける、最も大きなポイントと言えるわけである。それは、、、

 

 

 

 

体重である。

 

 

近年スペインを筆頭にヨーロッパの育成メソッドが雪崩のように入り込んできて日本のサッカーは間違いなく進歩したと思われる。欧州著名チームのスクールが乱立し、DVDも山のように選択肢があり、ネットでも簡単に様々な情報が手に入る。U22が2019年トゥーロン国際で準優勝したりなど結果も出始めている。

 

そのヨーロッパの育成メソッドの中で近年最も脚光を浴びてきたのが認知・判断・実行といわれるもの、まあいわゆる戦術的判断力の部分だよね。ヨハンクライフ~ペップに繋がる系譜、「サッカーを徹底して分解分析して論理的に再構築する」=プレイモデルの構築、そしてそれを実行する際に必要な基礎技術、それが戦術的判断力だよね。

 

判断が大事、パパもそう思う。でも今日本に何が足りないか?という話をするとしたら間違いなく「判断」ではないと思う(ボウズは別、全然足りてませんが!)。ここ数年日本のアンダー世代の国際大会における戦いぶりについて、ヨーロッパの記者の談話を紹介した記事の中に「日本はとてもコレクティブだった」と書かれているのを何度も何度も目にしてきたからね。

 

コレクティブ=組織的、戦術的という意味、つまり判断力が全体的に非常に優れているということ。より低い年齢だと数年前横川武蔵野U12がダノンネーションで世界チャンピオンになった際も、決勝や準決勝を争ったチームの監督たちが口を揃えて「日本はこの大会で最もコレクティブだった」と評していた。

 

日本人は昔から他国の良い部分を真似して取り入れるのは非常に上手いよね。上手くて早い。判断、コレクティブ、という部分では既に日本は世界でもトップレベルになりつつあるのではないだろうか?元々日本は村社会、個人より共同体が重視される文化だからその浸透はより早かったんだろうね。

 

元々個の強さ、フィジカルの部分では白人にも黒人にも絶対に勝てないという諦観がある中で「認知・判断・実行」という概念は日本人に眩しかった、というのもあると思う。そしてその部分はもう既にかなりいいところまで来ている。だからあえて言いたいんだよ。

 

フィジカルだよ。

 

ここから先に行きたかったら残りはフィジカル。え?だって黒人にも白人にもフィジカルじゃ絶対勝ち目がないって?いやいやいや、とんでもない、ラグビー日本代表福岡選手のあのクレイジーなスピードをみんな見たでしょ?前回オリンピック400mリレーでも日本人は銀メダル、世界ナンバー2ぜよ?

 

サッカーで最も大事なフィジカル要素は間違いなくスピード、そのスピードで日本は世界のトップ争いができる。フィジカルでは勝てない、という固定観念をまずは捨て去ること。そこから始まるよね。日本はフィジカルでも世界と戦える。ラグビーや陸上が先鞭となってそれを示してくれている。

 

でも今のままではダメだね。日本のサッカーは世界と戦えるようにならない。フィジカル育成に関しての根本的な概念が根付いていない。はあ?ど素人のおっさんが上から目線で何言っちゃってんの?と思われるだろうが、このシリーズを読めば分かる。「ある視点」から見たら誰がどこから見ても「ものすごく単純に」間違っているのだ。考える余地もないくらい単純、でもその「視点」が欠けている状態なんだね。

 

パパが知っている限りでは日本で最もしっかりした対策が取れているのが清水エスパルスの下部組織ではないかと思う。他のJ下部やトップレベルのチームは対策できているところも増えているようだが、まだまだ日本全体で見ると「視点の欠けた」チームが多いように感じる。

 

実は上記に結果を先に少し書いた「プロ昇格組と脱落組」のフィジカルテストについては、同時にジュニアユースからユースへの昇格組と脱落組の比較、トップチーム=J1のプロチームのベンチ入りメンバーとベンチ外の比較も行っている。そしてその両方の比較で最も大きな差があったのがやはり、、、

 

体重!!

 

なのである。た、た、体重かよ!?パパも思わず吹き出したよ。そこかよ、っていうね。とりあえずケーキ食い放題でも行かせるか?ってね。でも分かるよね、じわじわくるよね、そっか、体重か、、、そういうことか、、、とね。

 

次回は詳しいデータを紹介しつつ、なぜ体重なのか、その他のデータから読みとれるものも含めてパパの見解を書いてみたい。その後ボウズが今年の夏に体重を2キロ落とした話から、現状の日本が抱えている構造的問題について述べてみたいと思う。

 

 

*ちなみにその2キロを取り戻すのに2カ月以上かかったね。今152cm43.5キロ、ようやくちょっとイイ感じになってきたと思う。なんだかケツなんてシティのラヒームスターリングに似てきたよ。ママはいっつも汚くて臭いものを見るような眼でボウズを見てるけど(実際いっつも汗臭い、靴下臭いからね)ボウズの尻だけは「イイお尻だね~」って感心してる(笑)そしてたまにカンチョーしてる(笑)

 

晩熟で今はむしろフィジカルでめちゃくちゃ苦労しているけど、実際のところはしっかり積み重なっているね。順調だと思う、、、ママから尻オッケーが出るくらいにはね。