ボウズの部活、クラブチームに大敗!! | ドングリクンパパのブログ

(シリーズちょっと休憩して親バカ日誌)

 

たまには一緒に買い物行こうか?

 

単に食材を買いに行くだけだけど、ママと娘とパパと3人で夕方のお散歩気分で自転車に乗る。「あれ?ボウズ君?」とママ。中学校の校庭脇を通り過ぎようとしたら丁度ボウズが見えた。まさに今から試合が始まるところのようだ。確か相手は地区外の強い部活チームだったような。ちょっとだけ見て行こうか、と3人でフェンス越しに。中学に入ってボウズの試合を見るのは2度目である。

 

ん?なんだ?校庭がめっちゃ広いし、夕方でやや暗くひとりひとりの顔が分からない。ボウズは坊主だしちっちゃいのでシルエットですぐ分かるのだが(笑)。あれ、、、2年の試合にボウズが出てるのかな?一瞬そう思ったが、声を聞いていると見知った選手の名前が飛び交っている。やっぱ1年か。ほお~。

 

勘違いしたのはボウズがちっちゃすぎるというのももちろんあるんだけど、それくらいいい試合してたんだよね。全体に止める蹴るがしっかり出来ててちゃんと試合になっている。マジかよ、こんな試合出来るんだ、、、部活とは思えないレベル、、、というのは親バカ&身内目線すぎるかもでもだけど、ちょっとびっくりしたな。

 

ただ、コーチがものすごい大声で試合を煽っていたのにもちょっと驚いた。そんなコーチングはほとんどないとボウズからは聞いていたんだが。ボールを動かせ、もっと早く動かせ、とガンガン叫んでいる。10分ほど見たところでボウズのアシストからエース君が見事なゴールを奪ったところでパパ達はお買い物へ向かった。

 

帰宅後ボウズに聞くとコーチが煽っていたのには理由があったのだ。コーチ曰く「俺はパスサッカーって言葉はあんまり好きじゃねえんだ。でもなあ、今のお前たちはさすがにあまりにも持ちすぎだ。周りが見えてない。だから今日はボールを素早く回す、をテーマにするぞ」およそそんな話が事前にあったらしい。

 

しばらくAのメンバーに限ってはちょっと厳しくするぞ、という話もあった上での煽りだったらしい。うんうん、ちゃ~んと筋を通してくれているのが伝わるね。なるほど、そういう追い込み方ならありだとパパは思う。そしてボウズは「おかげで今日めっちゃやりやすかった」とのこと。

 

ボウズは以前は完全なドリブラーだったが今はむしろパサー?に近いくらいだ。中学になって半年経つが未だになんと対外試合ノーゴール、、、だがほぼ毎試合アシストはしているようだ。晩熟のボウズは今足がかなり遅い部類に入る。逆を突いてかわすことは出来ても、以前のように敵の合間を素早く縫っていくようなプレーはなかなかできないし、抜いても後ろからすぐ追いつかれて身体を当てられてしまう。

 

多分そういう背景があるんだろう、10分ほど見たその時も割と判断早めで、ボールを持つ時はスペースに侵入するように見せて敵を寄せておいてパス、というプレーが多かった。かつて少年団にいた頃は持ったらとにかくドリブルだったねえ。あれはあれで見てて楽しかったけどね。

 

ただ成長期来たら間違いなくまた変わる。今でも1試合に1度は強引にでも仕掛ける、というのをやってるが、基本的にはすっかりパスを回す人になったボウズにとって、周りのみんなもコーチに煽られてテンポよくパスが回る状況が逆にとてもやり易かったらしい。徐々に「縮むスペース」や「広がるスペース」が見えてきているみただね。

 

ともかく「回せ!」と言われてちゃんと回せる、止める蹴るが全体的にある程度しっかりしているのには驚いた。やっぱ橋下で頻繁に遊んでるのもちゃんと効いてる気がするぞ~。

 

「それにしてもあんなにコーチが大声でガンガン煽るなんてちょっとびっくりしたな~」パパがそう言うとボウズが首をかしげる。え?そんなに言ってた?「めっちゃ叫んでたじゃん」パパがそう言うと隣で話を聞いてたサッカー超無関心ママも珍しく食いついてきて「ママもびっくりしたよ~」と。ところがボウズは、、、

 

「そう?1回か2回くらいしか聞こえなかったけど。まあ試合始まっちゃうと夢中になっちゃうから中の選手ってコーチの声とか全然聞こえないもんなんだよね~」

 

その瞬間ママと目が合った。超サッカー音痴のママにも分かったよ。夫婦で突っ込んだもんな。

 

「お前だけだよ!!あれが聞こえてねえのはお前だけ!!」

 

こいつ試合中コーチの指示、全然聞いてねえってことじゃん、、、驚いたね。わ~、高校サッカーの厳しいチームとかに行ったらめっちゃ叱られそうだな~。まあいっか、ある意味幸せだよ、そんだけ試合に夢中になれるんだからな。

 

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ほんのちらっとだけどそんな試合を見た為、案外やれちゃうんじゃね?なんて思ってたんだ。実は県でも上位のクラブチームと試合することになってね。いやはや、甘くないね~、ガチの試合は7-0だか8-0だかの完敗としか言いようがない一方的な試合だったらしい。

 

パパはみんなが落ち込んで気持ちが折れちゃってないかな~というのが心配だったが、帰宅したボウズに聞くと「いや、案外みんなさっぱりしてたよ。やっぱクラブチーム強いね~、みたいな感じだった」と。ボウズはもちろん落ち込んだりはしていない。ボウズは元来が負けず嫌いではないのだ。

 

パパも「お前は負けて悔しくないのか!」なんてことは言わないし、そういう感情もないのな。なんか、俺達親子はそういう点ちょっとズレてるんだろうな。だってサッカーは100%遊び、というのが基本の感覚だからな。

 

負けず嫌いはスポーツで大成するための最低条件みたいに言われるし、その点勝ち負けに熱くならない超あっさり君なボウズの事を気にしたりもしてたんだけど、最近ちょっと悟ったんだ。問題ない、というのがパパの結論だ。というか結局ボウズの方が変に負けず嫌いな子より上に行くな~と思ってる。親バカの極みだねえ(笑)。

 

でもボウズはサッカーを楽しんでるんだよな。負けた試合も楽しいのだ。負けて死ぬほど悔しくて、次は絶対負けねえって必死になって目の色変えて練習している子がいるとするよね?でもボウズは同じくらいの量の練習を笑ってやってるからね。

 

ボウズが一番好きな遊びはガチンコの1対1だからね、抜いた相手に真後ろから思いっきり足引っ掛けられてハードな土の上で派手にマジダイブして血流して「あ~今日めっちゃ楽しかった~」って嬉しそうに帰ってくる、それがボウズの休日だからね。どっちが強いって、実は笑っている奴の方が強いんじゃねえかって思ってね。

 

まあほとんどの人が同意はしないだろうね、やっぱ「目をぎらぎらさせて歯を食いしばって」みたいな一生懸命さに価値を置く人がほとんどだろうと思う。練習中笑っていたら集中力に欠けた質が低い練習だと思う人も多いよね。でもね?例えば大坂なおみ選手はなぜこんなに急成長したんだい?

 

世界ランク50位前後で停滞して、昨年末には70位代まで落としたがそこからたった半年ちょいで一気に世界的スターに駆け上がった。何故だい?彼女はなんであの怪物セリーナに勝てたんだろうね?まあその話はまたの機会にしておくけどね。でも日本全体、もっともっと子供を笑わせた方がいいと思うよ、元来サッカーは楽しい遊びなんだからさ。

 

「で?ボロ負けだけど多少はいい経験になった?」

「いや、めっちゃなったでしょ。あれ経験しといたら全然違うよ」

「どう違うの?」

「やっぱ単純にまずプレスのスピードが全然違うからさ。あれの後部活チームとやったらすげ~楽に感じると思う。やっぱ練習のミニゲームからもっとプレッシャー早くしていかないとなあ、って俺が言ったらみんなもそうだな~って言ってたしね」

「おお、そりゃ素晴らしい」

 

良い仲間に恵まれてんな~、そういうことを素直に思えるってほんと大事。そんな会話があっただけでも価値がある負けだね。まあ試合中もダメダメなりにいつも以上に周りを良く見てダイレクトパスを使ったり、ワンツー狙ったり、走りまわって守備頑張ってボール奪ったり、まあ自分なりに色々トライはしたらしい。ガチな試合の後にも何本かTMやらせてもらえたみたいだし、部活の1年でこんな経験積めるってとてもありがたい。

 

翌朝、朝練でボウズは敵チームにいたドリブルのめっちゃ上手かったという子の真似をいろいろやってたねえ。こうして、こんな感じでやってたよ~って楽しそうに。いいんじゃねえの?お前はそういう感じでお前らしくやればいいさ。

 

後々それがな~んにも活かされなくても、めいっぱい楽しんだという事実は永遠に色褪せることがない。楽しむことが上手なお前は将来きっと明るくて楽しい良いパパになれる。人生長い目で見たら案外そのことの方がサッカーうんぬんよりずっと大事かもしれないしな。

 

(その後チーム練習ではあえてグリッドを狭くしてプレッシャー強度を上げたミニゲームなどを提案してやったりもしているようだ。後日再び強豪クラブチームと対戦するチャンスもあるらしく本当にありがたい限りである。股さん、ジャイキリまだ先になりそうですが今しばらくお待ちを!おかげさまであれ以降橋下参加率高いみたいです!)