イマジネーション | ドングリクンパパのブログ
これ、まだちょっとしか見てないけど、か~なり良さそう。やっぱ動画って分かりやすい!
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さてと。最近時折家族で食事中にやる遊び。かかっている音楽に似合う情景を語り合う。


うわ~何それ、オエッ!って感じの人もいると思うけど勘弁。そもそもドングリクン家は文科系なのだ。パパとママは昔短い期間だけど小さなギャラリーカフェをやっていたこともあったりしてね。

だからスポーツやらアウトドアやら本来興味が無い。でもガチンコ美術でもなく、雑誌で言えばクーネルだね、うちは。生活美術って感じ?パパは実は写真が趣味。以前はギャラリーで個展やったりしていたことも。





でもねえ、やっぱりボウズは小学校上がるまでそういう路線で育てて来ているからさ、やっぱりそっち方面の蓄積が身体の中にあるみたいだ。今はとにかくサッカーサッカーで生活の98%がサッカー色だけど、本当はこっちの路線がやっぱり合っていたんじゃないかなあと思う時もある。


先日もほんと、親バカの極みだけどさ、例えばその、音楽に似合う情景をみんなで語り合っていた時のボウズの語った情景がなかなか良かったりして。本当にこのままガチンコサッカーでいいの?なんて思ったりして。親バカだなあ、もう。


その日はたまたまブライアン・イーノの音楽を流してた。静かでかなり抽象的な音楽だね。情景遊びをするにはもってこいの音楽だ。こんな感じ。
http://www.youtube.com/watch?v=WX8i9sZgFAg


例えばパパがある曲について「真っ暗な海の底を音も無くイルカが通り過ぎていく」とか、ママは別の曲に対して「雪がしんしんと降り積もっていく」とかね。これが、家族で「ああ、それ似合う!めっちゃ似合う!」となると楽しい。え~、全然似合わねえ、あり得ねえし、というのも面白いんだけど。

例えば雪がしんしんと、というのにはボウズもパパも大絶賛、超似合う!となって、ボウズはさらにそれが森の中だとか、いや、竹やぶの方が似合う、とか言っている。ああ、あの竹の清冽な感じのところに雪が降り積もってたら確かにかなり美しいなあとパパも思ったり。


ある曲に対して、パパは新宿の夜、と言ったんだけど、ママはえ~、違う~と言い、ボウズは「似合う!」と言った。え、ボウズ、この感覚分かるのかな?だってこの静かな曲に新宿のイメージって結構難易度高いぞ?


パパのイメージでは、人々が欲望と惰性と飢餓と懺悔の渦の中で黙々と交差点ですれ違う、それを一歩引いて見つめる、みたいな感じなんだ。音の無いそういう新宿の情景にこの曲を重ねる。だからパパが「交差点を人々が歩いている感じ」と言うとボウズが「違う!」と言う。


「もっと、例えは空から新宿を見て、夜のいろんなひかりが見える感じ」おお!合う、合う、分かってるじゃん、そうだよ、交差点を歩く人の映像と、そういう夜景的な情景を交互に入れるイメージなんだ。分かってんなコイツ、、、


でもママは「え~、ママはね、この曲はね、お買い物に出たらお財布を忘れちゃった感じ」。パパとボウズは「は~!?どこが?」「お財布忘れちゃって、ア~ショックっていう」おいおい、それ、財布忘れたことが重すぎるよ。財布忘れた時に深刻に落ち込み過ぎだよ!(笑)


でもその次の曲に対するボウズの語った情景が凄かった。



「お金がなくて~、仕事も無くて~、服もぼろぼろで~、疲れきった人が公園の隅で膝を抱えている」


うわ~、それ、なんか辛いけどメチャメチャ似合う。めっちゃ切ないぞ。すげえすげえ。お前天才。でもその次の曲に対するボウズの情景はもっとすごかった。ボウズは曲の冒頭、音を聞きながら目を閉じて上を見上げるようにした。



「なんか、、、星空?星空から何かが降ってくる、、、1年に一度だけの七夕、、、七夕の日に織り姫と彦星が降りて来て、地上になにか言葉を残して空に戻っていく、そんな感じ」


ボウズ、、、これ、ブライアンイーノが聞いたら泣くよ?パパもちょっと泣きそうだった。だって本当に合っていたから。ヤバいぜ、脱帽、パパ、こういうの得意だと思ってたけどお前には負けたぞ。


「ボウズ、お前マジ天才。サッカー選手やめて映画監督になれ」「やだ!サッカーがいい!」「じゃあさ、サッカー選手やって、現役をやめたら映画監督になれば?」「ああ、いいじゃん、そうすれば?」「やだ、俺、サッカー選手終わったら ハンコを彫る人になる!」



はあ!?(パパ、ママ、唖然)は、ハンコ、、、?それ、版画ってことかな?

うん、よく分かんないけどそういうのがいい。なんか、彫るのがいい。




そ、そうなんだ、、、ボウズ、やっぱりお前、どっちにしても間違いなく美術系だぞ。まあでもね、結局サッカー選手にもならず、映画監督にもならず、ハンコも彫らず(笑)、結局サラリーマンになるのかもしれない。でもな、サッカーが上手で、感性が豊かで、時折家族の為に表札を彫ってくれたりする?そんなパパに将来なるなら、それも悪くないかもしれないな。



ともかくボウズは今サッカーに夢中だ。何も言うことは無い。毎日夢中だ。順調に上手くなっているような気もする。行ける所まで行くがいい。どんなことでも一生懸命頑張ったことは人生のプラスにしかならない。それでも結局プロなんていうのはほとんどの奴がなれないのだ。



でもそれでいい。自分が納得いくまで頑張れ。サッカーが好きで好きで、最後の最後まで頑張ったけど、結局プロになれなかった。もし、そんな経験ができたら、お前の中にはそういう経験を積んだ奴にしか分からない情景が広がっているはずだ。その情景が、その後のお前の第2の人生を支えるだろう。ちなみに安藤忠雄は元ボクサーだぜ。


1枚のCDを聞き終えるとボウズは言った。「もう一回やりたい。今度はシートン動物記でやってみたい。シートン動物記のいろんなシーンを曲に合わせてみたい!」そう言ってCDをかけなおすと本当にシートン動物記の中のシーンを語りだした。この曲はね、熊のね、、、そう言ってボウズが選んだシーンはシートンの中でも特に切ないシーンだった。



マジで?やっぱ、お前、、、サッカーよりこっちじゃね?






*と言いつつ、実はそういうイメージする力がサッカーに有効なんじゃないかと思ったり、つくづく親バカです。ともかく想像力についてはこだわっていて、それを育てるパパ独自の変わった育児方を実践しています。実はボウズにここまでなるべくサッカーの試合を見せないで来たのはこの為でもあります。効果は出ている、と確信しています。ベースを作ってから水を注ぐ。ベースが順調に育ったのでこれから試合観戦も徐々に増やします。この話はまたいつか。
































ともかくボウズが小学校に入ったら家族で美術館を巡ろうと考えていたからね。ギャラリー行って、その後公園に行ってサンドイッチにワイン、みたいな週末を想像してた。結局一度も行ってない(笑)。