ぶれているという非難 | 大器は早成し、小器は晩成する

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最近、人を非難する言葉として流行っているのが「ぶれている」という言葉です。

菅首相については、消費税発言が支持率を下げたのではなく、低所得者への緩和措置などを言ったことが一貫性がないとして「ぶれている」とされています。


僕には、この言葉、最初に相手を非難する目的があって、それから対象となる発言を探しているように思えます。

菅さんが、低所得者の税負担が重くなるのではと聞かれて、「緩和措置は考えていません」と答えたら、「諸外国ではいろいろと緩和措置があるのに、完全に財務省に操られている、増税原理主義だ」と非難していたでしょう。


今日の日経の1面で、菅さんの姿勢がぶれたから国民の支持が得られなかったという社説が載っていました。

でも、選挙期間中、毎日、首相の発言がぶれて頼りないと書かれたら、支持率が下がるのは当たり前でしょう。


メディアは、消費税発言について、どの範囲なら「ぶれではなく柔軟な対応である」と評価してくれるんでしょうか。それを示してほしいものです。


1、10%の税率をあいまいにした

2、低所得者への還付に言及した

3、生活必需品への軽減税制をいった

4、検討時期を延ばした


菅さんに悪意があって記事にしているとは思えませんが、自分たちの指導者の弱みを探すことにきゅうきゅうとなっているとしか考えられません。


ぶれてるで非難される政治家は、警察が暴力団員を逮捕するときに使う法律(公正証書原本不実記載)のようなもので、逃れるすべはありません。


所詮、給付金やエコポイントなどの大盤振る舞いを喜んでいる国民に、「消費税には賛成だけど、菅首相がぶれているから支持できない」といううまい言い訳を与えただけです。


メディアは、本当に財政再建が必要な今、国民と政治家が面と向かって対峙しなければならないのに、国民の側におもねる言い訳を沢山提供するわけです。


1、国民の過半数は財政再建のため消費税アップを容認しているが、首相の発言がぶれているため支持できないでいる。

2、国民は、消費税アップの前に、事業仕分けや天下り禁止などやるべきことがあるだろうと考えている。

3、国民は、経済の成長を望んでいる。消費税アップはそれからである。


「無駄の排除だけでは財源は出てきません。予算の組み替えが必要なんです。天下り廃絶には時間がかかります。じっくり見守りましょう。経済成長は望めません。豊かさの基準を変えましょう」とは言わないわけです。


メディアと国民が首相が短命で終わってしまう風土を作っているんですね。


僕が考える菅さんの最大の問題点は、「日本の経済成長は望めないので、決められたパイの配分を変えます」と言えないところです。