Covid-19 mRNAワクチン接種後に発症した心筋炎、心膜炎
および致死的大動脈解離の症例
要旨
COVID-19 mRNAワクチン接種前は健康状態が良好であった34歳男性の症例を紹介する。
初回接種の16日後に急性炎症、突然の胸部大動脈解離、心膜タンポナーデを起こし、急速に死に至った。
研究によると、特に若い男性はCOVID-19 mRNAワクチン接種後に心臓に有害事象を起こすリスクが高いようである。
このような合併症の発生率は低いと考えられているが、COVID-19ワクチン接種後の重症心筋炎や心臓の有害事象の発生率さえも、公衆衛生機関や一般の人々に知らせる基準や知見には情報ギャップが存在することを我々は提案する。
この見解は多くのCOVID-19ワクチン心筋炎研究で共有されており、
今回紹介する心筋炎、心膜炎、致死的大動脈解離の症例の所見でも明らかである。
図4
大動脈血管。SARSの粒状沈着
CoV2スパイクサブユニット1が内皮細胞(矢印)と血管周囲マクロファージ(星印)に粒状に沈着している。
マクロファージ(星印)。 倍率200倍、免疫組織化学法