論文
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    発行:2024年5月14日

自己増幅型mRNA ARCT-154 COVID-19ワクチンの安全性、免疫原性および有効性:

第1相、第2相、第3a相および第3b相ランダム化比較試験のプール

 

要旨

承認されているCOVID-19ワクチンの免疫力が低下し、新しいSARS-CoV-2亜種に対する有効性が低下していることから、

新しいワクチンが必要とされている。

われわれは、ベトナムの成人を対象とした第1/2/3a/3b相対照観察者盲検比較試験(ClinicalTrial.gov識別子:NCT05012943)において、自己増幅型mRNA COVID-19ワクチンであるARCT-154を28日間隔で2回投与し、生理食塩水プラセボと比較評価した。

 

安全性および反応原性の主要アウトカムは、各投与28日後の非要請有害事象(AE)、

各投与7日後の要請局所および全身性AE、および試験期間中の重篤なAEであった。

 

免疫原性の主要評価項目は、2回目の投与から28日後の中和抗体としての免疫反応であった。

 

COVID-19 に対する有効性は、第 3b 相試験の主要アウトカムおよび副次的アウトカムとして評価された。

 

ARCT-154の忍容性は良好で、一過性のAEは概ね軽度から中等度であった。

2回目の投与から4週間後、94.1%(95%信頼区間:92.1-95.8)の被接種者が中和抗体のセロコンバージョンを示し、

ベースラインからの幾何平均倍率は14.5倍(95%信頼区間:13.6-15.5倍)であった。

有効性解析の対象となったCOVID-19確定症例640例のうち、ほとんどがDelta(B.1.617.2)変異型によるものであった。ARCT-154の有効性は、いずれのCOVID-19に対しても56.6%(95%信頼区間:48.7-63.3)、重症のCOVID-19に対しては95.3%(80.5-98.9)であった。ARCT-154ワクチン接種は、特に重症のCOVID-19疾患に対して、忍容性、免疫原性、有効性が高い。

 

 

 

There were 30 serious adverse events reported in phases 1, 2, and 3a combined; 14 in 748 (1.9%) vaccinees and 16 in 253 (6.3%) placebo recipients; only two, both in placebo recipients, were considered to be related to study injections and led to discontinuation from the study. In the larger phase 3b study there were 319 serious adverse events, 118 in 8059 (1.5%) vaccinees and 201 in 8041 (2.5%) placebo controls. Fifteen serious adverse events were related to study injections, 10 (0.1%) to vaccine and 5 (0.1%) to placebo. There were no deaths in phases 1, 2, and 3a, but 21 deaths occurred in phase 3b, of 5 vaccinees and 16 placebo recipients. Of these, none were related to vaccination but 10 were considered to be associated with COVID-19 infection, one in a vaccinee and nine in placebo recipients.  👇

 

第1、2、3a相試験で報告された重篤な有害事象は30件で、

 

ワクチン接種者748人(1.9%)に14件、

 

プラセボ対照者253人(6.3%)に16件であった。

 

より大規模な第3b相試験では319件の重篤な有害事象が発生し、

 

ワクチン接種者8059例(1.5%)では118件、

 

プラセボ対照群8041例(2.5%)では201件であった。

 

15件の重篤な有害事象が試験注射に関連し、

 

ワクチンでは10件(0.1%)、

 

プラセボでは5件(0.1%)であった。

 

フェーズ1、2、3aでは死亡例はなかったが、フェーズ3bでは

 

ワクチン接種者5人、

 

プラセボ投与者16人の計21人が死亡した。

 

このうちワクチン接種に関連したものはなかったが、COVID-19感染に関連したと考えられるものが10例あり、

 

ワクチン接種者に1例、プラセボ投与者に9例あった。

 

ええええええええええええ~~~~~っ!( ̄▽ ̄;)( ̄▽ ̄;)( ̄▽ ̄;)

 

 

 

 

 

 

 

 

スウィッチオーバーというのがよくわからなかったのですが、一つフェーズの治験が終わった人に、次のフェーズで逆の薬(実ワクチンプラセボ)を打つ治験に参加させたようです。(私、よくわかってません…) そんなやり方おかしいですよね。