やはりスパイクタンパク質は「血液脳関門を破壊する」模様。

長期のコロナ後遺症は、それに起因することを実証した

ネイチャー掲載の論文

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血液脳関門が破壊されると、どうなってしまうのか

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単に通過するのではなく
「破壊」する

前回の記事で取り上げさせていただきましたドイツの研究は、実に素晴らしいもの…
という表現は変ですが、スパイクタンパク質の「脳への影響」について、
非常に納得できるものでした。
 

ショッキングなドイツの研究論文:
スパイクタンパク質は、骨髄から血管から本体まで
「脳のあらゆる部位から検出され」
それらは一様に脳組織を破壊していた

 In Deep 2023年4月12日

 

この記事では、詳しくはふれませんでしたが、
スパイクタンパク質が「脳に炎症を起こす」システムについての記述のあたりにある、
血液脳関門への影響」で気になることが書かれていました。

血液脳関門というのは、「血流から脳に異物が入ることを防ぐ」脳の防御のシステムですが、

実際にはこの血液脳関門を突破する物質は、今の時代には多いです。

 

・脂質ナノ粒子は血液脳関門を突破する (過去記事

・スパイクタンパク質単独でも血液脳関門を突破する
過去記事

 

このどちらも血液脳関門を突破します。

脂質ナノ粒子というのは、
ファイザーワクチンで使われているポリエチレングリコールというもの、
あるいはメルク社の子宮頸がんワクチンに使われているポリソルベート80 などがそれに該当します。
 

スパイクタンパク質が血液脳関門を通過したことは、
2020年の研究で「マウスにスパイクタンパク質を直接注射した」後の分布を調べた結果がネイチャーに掲載されています。
こちらの記事の中盤くらいに翻訳があります。

 

あと、フッ素とかもそうですけれど、血液脳関門を突破するものは結構あるのですが、

前回のドイツの研究でわかったことは、

 

スパイクタンパク質は、
「単に血液脳関門を突破する」のではなく、

 

「血液脳関門を破壊する」

 

と述べられていました。

 

以下のように書かれています。

 

> スパイクタンパク質は、血液脳関門の破壊を引き起こす RHOA 遺伝子の活性化につながる… Dr. William Makis

 

通過するだけではなく、スパイクタンパク質は、
「血液脳関門の破壊を引き起こす」作用を持つ遺伝子を「活性化させる」ようなのです。

そんな遺伝子が人間の中にあったというのも初めて知りましたが、

しかし気になるのは、

「血液脳関門が破壊される」

という意味がどういうことなのか、ということです。

 

先ほど書きましたように、血液脳関門は「脳に異物が入らないように守ってくれているバリア」となります。

そこが、スパイクタンパク質の作用(あるいは、スパイクタンパク質によって活性化された RHOA 遺伝子というものの作用)によって、血液脳関門の働きが「減少する」あるいは「なくなる」と、

「いったい、脳の防御はどうなってしまうのか」

と。

 

さまざまな異物から脳を守る防御の作用が「消える」? ということなんでしょうか。

このあたり、よくわからないのですが、「血液脳関門が破壊される」という表現から、そのようなことをどうしても思ってしまいます。

そして、「スパイクタンパク質は、体内に 1年以上残り、蓄積されている (それ以上の期間は調査されていません)」ということをドイツの論文では述べており、そのような期間において血液脳関門の破壊の作用が助長され続けているわけで、そんな長期間、血液脳関門の機能が働かないとした場合、

 

「脳はどうなっちゃうのか」

 

と。

もちろん、私にはわからないことですが、ただ、古い論文を検索していますと、あまり良い状態とはいえないことが、かなり出てきます。

以下は、アメリカ国立衛生研究所のライブラリー (PMC)にある2014年の論文です。

血液脳関門の発達、維持、破壊
Development, maintenance and disruption of the blood-brain barrier

 

概要には以下のようにあります。ここでは、血液脳関門は、基本的に BBB と記されています。

「血液脳関門の発達、維持、破壊」 概要

血液循環と神経組織の間の界面には、「血液脳関門」 (BBB)という独自の特徴が備えられている。

このバリアの主な機能は、すなわち脳の恒常性の維持、流入と流出輸送の調節、および害(物質等)からの保護が、その特殊な多細胞構造によって決定される。

すべての構成細胞タイプは、BBB の完全性に不可欠な貢献をする。

しかし、BBB の 1つのメンバーが機能しなくなり、その結果バリアが壊れると、劇的な結果が生じる可能性があり、神経炎症や神経変性が発生する可能性がある。

このレビューでは、最近得られた BBB の開発と保守に関する機構的洞察を強調する。次に、BBB の破壊がどのように神経疾患を引き起こしたり、その一因となるかについて説明する。

ncbi.nlm.nih.gov

 

血液脳関門が破壊される要因としては、後述しますが、いろいろとあるようです。

そして、血液脳関門によって引き起こされる可能性がある疾患として、以下が論文で上げられています。

 

・虚血性脳卒中

・てんかん

・ALS (筋萎縮性側索硬化症)

・視神経脊髄炎

 

この論文には、以下のような「原因」「特徴(起こること)」「結果」というものが示されています

 

日本語にしますと、以下のようになりますが、意味がわからない単語も多く、直訳です。

血液脳関門の破壊

原因

・ROS (活性酸素)
・MMP (マトリックスメタロプロテアーゼ)
・血管新生因子
・炎症性サイトカイン
・自己抗体
・白血球接着
・免疫細胞の血管外遊出
・病原体

BBBの特徴

・透過性の向上
・タイトジャンクションタンパク質の発現低下、再分布
・トランスポーター機能の障害
・不十分なクリアランス機能
・周皮細胞の剥離
・アストロサイトの喪失
・基底膜の破壊

結果

・イオン、トランスミッターの不均衡
・血漿タンパク質の漏出
・毒素、病原体の侵入
・ミクログリア/アストログリアの活性化
・サイトカイン、ケモカインの放出

  (これらにつながる)

・神経機能障害
・神経炎症
・神経変性

ncbi.nlm.nih.gov

 

スパイクタンパク質は、この血液脳関門を「破壊する作用」を持つ遺伝子を活性化させ、

結局、血液脳関門を破壊してしまうということが、ドイツの研究で示されています。

 

うーん…。

重い話ですが、このワクチンに関して、軽い話など出たこともなかったですので、またひとつ加わったという感じでしょうか。

 

ちなみに、この、

 

血液脳関門の破壊を引き起こす RHOA 遺伝子…

 

にあります「 RHOA 遺伝子」というものが、スパイクタンパク質によって活性化されるということなんですが、

どんなものなのか興味を持ち、調べてみたのですが、

「変異」ということが前提ですが、ガンとの関係の研究が多いです。

以下は、2014年の東京医科歯科大学と、東京大学の論文のプレスリリース

難治性スキルス胃がんの治療標的候補となる活性化遺伝子変異を同定」というものの冒頭の「ポイント」にある部分です。

(プレスリリースより)

◆日本人のスキルス胃がんのゲノムシーケンシングにより RHOA(ローエー)遺伝子の変異を同定しました。

◆RHOA遺伝子は細胞運動・増殖制御に関わる遺伝子で、今回見つかった変異は解析の結果、がん化を促進する活性化変異であることが分かりました。
u-tokyo.ac.jp

 

つまり、「変異した RHOA 遺伝子」が、日本人のスキルス胃がんと関係している可能性についてのものです。

あと、悪性リンパ腫なども RHOA 遺伝子の変異と関係あるという可能性についての筑波大学の論文などもありました。

難解な医学のジャンルですので、これ以上深追いするつもりはないですが、その RHOA 遺伝子というものを、スパイクタンパク質は「活性化させる」ということのようです。

 

それにしても、このような血液脳関門を破壊する作用がスパイクタンパク質にあるということが、

「もともとわかっていたのか」あるいは「そうではないのか」は重要ですね。

悪意の度合いがずいぶんと異なります。

 

 

 

(👆これを予備知識として読み込んでいきましょう)

血液脳関門は確かに破壊されていた

以前、スパイクタンパク質が「血液脳関門(BBB と略されることが多いです)を破壊する」可能性について、

以下の記事で取り上げたことがありました。

 

(記事)血液脳関門が破壊されると、どうなってしまうのか
In Deep 2023年4月13日

 

ドイツの論文を取り上げたもので、そこに、

 

> スパイクタンパク質は RHOA 遺伝子の活性化を引き起こし、血液脳関門の破壊を引き起こす。

という記述があり、知ったものでした。

 

最近、科学誌ネイチャーに、

「コロナの長期の後遺症と血液脳関門の破壊についての関係」

を述べたものがありました。

 

それは、後にご紹介しますが、論文はこちらにあります。

 

血液脳関門というのは、この文字通り「脳の関門」であり、
血流から病原体や化学物質などを含む異物を脳に入れないためのバリアです。

 

この機能があるからこそ、私たちの脳は一般的なウイルスや病原体や多くの化学物質から守られているわけで、
血液脳関門に異常が起こると、かなり厄介なことになり得ます。

この血液脳関門を「突破するもの」は実はいろいろとありますが、最近のご時世でいえば、

 

・脂質ナノ粒子 (過去記事

・スパイクタンパク質そのもの (過去記事

 

が、血液脳関門を突破して脳内に入ることが

わかっているものたちです。

このことは、どちらも、日本でワクチン接種が始まる以前に

研究でわかっていたことであり、

それだけに、接種キャンペーン前から

「そういうものを人体に打ち込むというのは

どういうものなんだろう」とは思い続けていました。

 

以下は、3年前の記事で、これは、ポリエチレングリコールではなく、
アストラゼネカのワクチンに使用されていた脂質ナノ粒子ポリソルベート80
(子宮頸がんワクチンのガーダシルにも使われています)というものについて調べた記事です。

 

(記事)「脳と生殖機能を破壊せよ」 : 青空の実験室と化した地球の中でポリソルベート80を調べる
In Deep 2021年3月7日

本当に青空の実験室のような状態が、2年も 3年も続いたわけですが、

ここにきて、スパイクタンパク質は、血液脳関門を突破するだけではなく、

「血液脳関門を破壊する」という作用も知ったわけです。

さらには、脂質ナノ粒子は、どんなものであっても「強い炎症性」を持ちますので(過去記事)、

この脂質ナノ粒子も血液脳関門や脳そのものに問題をもたらす可能性があります。

スパイクタンパク質が血液脳関門を破壊し、そして脂質ナノ粒子が、そこに炎症性を与えるという、ダブルの効果ですね。

そのような効果が確かにあります。

では、血液脳関門が破壊されるとどうなるのか。

先ほどの記事で「血液脳関門が破壊された場合に起こること」について、論文からご紹介しています。

「血液脳関門の発達、維持、破壊」 概要

血液循環と神経組織の間の境界面には、「血液脳関門」 (BBB)という独自の特徴が備えられている。

このバリアの主な機能は、すなわち脳の恒常性の維持、流入と流出輸送の調節、および害(物質等)からの保護が、その特殊な多細胞構造によって決定される。

しかし、BBB の 1つのメンバーが機能しなくなり、その結果バリアが壊れると、劇的な結果が生じる可能性があり、神経炎症や神経変性が発生する可能性がある。

ncbi.nlm.nih.gov

具体的には、血液脳関門が破壊された場合に起こり得る代表的な疾患として以下が挙げられていました。

・虚血性脳卒中
・てんかん
・ALS (筋萎縮性側索硬化症)
・視神経脊髄炎

しかし、血液脳関門が破壊されてしまうと、

現実として、「さまざまな異物や病原体が脳に侵入する可能性が高くなる」ため、

脳の損傷や病原菌の侵入を起因とする、さまざまな症状や疾患が起こりうると思われます。

問題は、

「破壊された血液脳関門は、自然に修復されるものなのかどうか」

です。

 

 

血液脳関門は自然には

修復されない可能性

自然に修復されるものであるなら、時間の経過と共に、脳への異物のダメージは減少していくはずです(すでに脳内に入ってしまっている異物はどうにもならないですが)。

これについては、先ほどの記事でご紹介した論文を読む限り、

「自然には修復されない模様」

であることが漠然とわかります。

以下は、論文からの抜粋です。

血液脳関門 (BBB)を修復するための戦略

BBB 破壊は可逆的なのだろうか? 可逆的である場合、根底にあるメカニズムを治療目的に利用できるだろうか?

BBB 破壊に関連する障害のほとんどは進行性でも致命的でもないため、BBB 損傷の修復は NVU (神経血管単位) の固有のスキルであることは間違いない。

現在、唯一適用可能で最も広く使用されている治療法は、グルココルチコステロイド治療によって BBB の完全性を改善することだ。グルココルチコステロイドは一般に、望ましくない炎症反応を制御するために適用され、その作用機序に関するほとんどの情報は自己免疫疾患に関連して得られた…

…臨床試験でテストされているもう 1つの有望な治療法は、多能性の非造血細胞集団である間葉系間質細胞 (MSC) に基づいている…

ncbi.nlm.nih.gov

ここでは「治療法」について述べられていまして、自然の修復ということにはふれられていないように思います。

治療しなければ、血液脳関門の破壊は元には戻らないけれど、その治療法はいまだ確立されていない…というような下りでしょうか。

なお、血液脳関門というのは、お腹の中の胎児の時に形成されるもののようで、生まれて以降に再生されるというものでもないようです。

話はそれますけれども、それを知り、ちょっと懸念を持ちましたのは「母親が接種したお腹の赤ちゃんは、血液脳関門の形成に影響を受けないのだろうか?」ということでした。

先ほどの論文には、以下のように記されています。

(論文より)

> 血管内皮増殖因子 (VEGF) は、胎児の血管新生において基本的な役割を果たす。VEGF受容体2が欠損したマウスでは、全身の血管形成が失敗し……マウスの両方で初期胎児致死を引き起こすが……血管形成は完全に消失するのではなく著しく損なわれる状態となるncbi.nlm.nih.gov

こういう、お腹の中の人生の初期の段階で、血管も血液脳関門も形成されていくということになるようなんですが、先日、以下の記事で書きましたように、

「スパイクタンパク質も脂質ナノ粒子も胎盤関門を突破して赤ちゃんの全身に伝わる」

という現実があるではないですか。

(記事)mRNAワクチンが「胎盤関門を通過」して胎児の全身に循環する能力を初めて実証した査読済み論文…
In Deep 2024年2月20日

お母様が接種されていた場合、かなりフリーにワクチン RNA が赤ちゃんに移行するわけです。

そして、スパイクタンパク質は、血液脳関門の破壊を引き起こす RHOA 遺伝子というものの活性化を引き起こすわけで、

「赤ちゃんの時点から、血液脳関門の成長が阻害されたり、破壊されたりすることはないのだろうか」

と思ったわけですけれど、これについては何ともわかりようがありません。

生まれたときにすでに血液脳関門に損傷を受けていた場合、さまざまな異物により脳の損傷を受けやすくなり、あまり良い状態とは言えないのかもしれません。

 

いずれにしても、この RNA は脂質ナノ粒子に包まれながら全身どこへでも到達し、そして、それはスパイクタンパク質を作り出します。

ちなみに、先ほどの何度か引用した論文も、最近、科学誌ネイチャーに掲載された血液脳関門の破壊に関する論文も、どちらも、

「自然感染」

に関しての研究です。

しかし、実際のところは、自然に感染する場合と、ワクチンにより体内に入った場合では、「瞬時の広がり方と量があまりにも異なる」ということがあります。

自然のコロナウイルスは、脂質ナノ粒子に包まれているわけではないですので、ワクチン RNA より移動力や展開力に弱い部分があり、また、自然感染の場合、散発的なコロナウイルスに感染する状態だと思いますが、ワクチンの場合は、「ドッと一気に入ってくる」わけです。

これは感染そのものに関しての話ではなく、身体や血管に対する影響として考えると、

「一度にドバッと入ってくる状態のほうが一時的にせよ影響が大きい」

とは、科学的な話ではなく、常識的に考えて、そう思います。血液脳関門の破壊や、あるいは脳のダメージも、自然感染より起こりやすいのではないかと思われます。

散弾銃状態でドバッと体内に侵入してくるわけですから。

ドバッと入ってくるスパイクタンパク質の量は、推定で「数か月間で数十兆個などに及ぶ」のです。

それぞれの脂質ナノ粒子の中に、無傷のメッセンジャー RNA がいくつあるのかはあまり明らかではないが、たとえ 1つだけで、それぞれが 1000個のスパイクタンパク質を生成することに同意したとしても、数か月後には、身体は最低 30兆個のスパイクタンパク質に対処しなければならないことになる。

indeep.jp

また、ワクチンスパイクの場合、プロリンという「 破壊されたコラーゲンを修復するアミノ酸」を組み換えにより強化していますので、自然のコロナのスパイクタンパク質より「強い」という側面があります。非常に頑丈に作り直されています。

このような膨大な数が体内を、あるいは血液中を循環するスパイクタンパク質の一部は、必ず血液脳関門を含む様々な場所に到達します。

 

そろそろ、ネイチャーの論文の概要をご紹介しようと思いますが、この論文も「コロナの自然感染後の長期のコロナ後遺症」について書かれたものですが、ここまで書きましたように、

「自然感染とワクチン曝露では

数とパワフルさが異なる」

ということです。

どちらが、より悪影響があるかは、書くまでもないと思います。

以下が、ネイチャーの論文の概要です。

 

COVID に関連した認知障害が長く続く個人における血液脳関門の破壊と持続的な全身性炎症

Blood–brain barrier disruption and sustained systemic inflammation in individuals with long COVID-associated cognitive impairment
nature.com 2024/02/22

概要

血管破壊は、COVID-19 の病因に関係しており、長期にわたる新型コロナウイルス感染症に伴う神経学的後遺症を引き起こしやすい可能性があるが、これらの状況で血液脳関門(BBB)機能がどのように影響を受けるかは不明だった。

今回我々は、急性感染症中や、一般にブレインフォグと呼ばれる認知障害を伴う長期にわたる新型コロナ患者において、BBB の破壊が明らかであることを示した

ダイナミック造影磁気共鳴画像法(DCE-MRI)を使用して、長期間にわたる新型コロナウイルス関連のブレインフォグを伴う患者における BBB の破壊を示す。

末梢血単核細胞のトランスクリプトーム解析により、ブレインフォグのある人における凝固系の調節不全と適応免疫反応の低下が明らかになった。

したがって、末梢血単核細胞は、in vitro (試験管内)でヒト脳内皮細胞への接着の増加を示したが、一方で、脳内皮細胞を長期にわたる COVID 患者の血清に曝露すると、炎症マーカーの発現が誘導された。

総合すると、我々のデータは、持続的な全身性炎症と持続的な局所的な BBB 機能不全が、長期にわたる新型コロナウイルス関連のブレインフォグの重要な特徴であることを示唆している。


 

ここまでです。

・持続的な全身性炎症

・血液脳関門の機能不全

のふたつが、長期にわたるコロナ後遺症の原因だと示唆したものです。

これは同時に、ワクチン後遺症とも完全に当てはまることだとも言えるはずです。

 

スパイクタンパク質の除去の効果は?

これらが長期のコロナの原因だとした場合、主因のひとつが、スパイクタンパク質だとしたなら、

「早期にスパイクタンパク質を体から排除する」

ということが、ひとつの長期の後遺症への対処といえる部分もないでもないかもしれません。

ただ、脂質ナノ粒子は、排泄などでかなりの部分が外へ排出されますが(長期でどのくらい体内に残るかは不明 / 参考記事)、mRNA が体内に残っている限り、スパイクタンパク質は、ずっと生産され続けるということがあり、「スパイクタンパク質の除去」といっても、それは状況によって、あまりにも長い戦いとなり、難しい場合もあるかもしれません。

コロナの mRNA (自然もワクチンも共に)が、2年間も体内に残留していることを突きとめた研究の記事は、こちらにあります

スパイクタンパク質を除去する方法は、この 3年間でさまざまに言われてきたものがあるでしょうけれど、私が見た研究の中で、最も効率的にスパイクタンパク質を分解したもののひとつに、

「ブロメライン」

というものがあります。

以下は論文にあった画像で、ブロメラインとアセチルシステイン(NAC)を同時に投与し、それぞれの量を 6段階にわけ、スパイクタンパク質の分解の状況を示したものです。論文はこちらにあります。黒い部分が薄くなっていっている部分が、スパイクタンパク質が「分解」された様子を示しています。

ブロメラインはパイナップルに含まれるタンパク質分解酵素ですが、この図の「5」では、アセチルシステイン(NAC)に「-」とついており、つまり、アセチルシステインを用いず、ブロメライン単体で投与しても、スパイクタンパク質はきれいに分解されています。

ただ、これは、 in vitro (試験管内)での研究であり、経口でこのような効果があるかどうかは不明ですし、そもそも「いくらなんでも脳周辺にまで効果がある」とも思えません。

血中に入ったところで、それこそ見事に血液脳関門で弾かれてしまうはずです。これはどんな有益な薬剤やサプリでも同じです。

そういう重要な部位なんですよ、血液脳関門というのは。その血液脳関門を破壊する作用を持つスパイクタンパク質というものが、自然のものであれワクチンであれ、この地球上に常に漂っている。あるいは、多くの人たちの体内に今も残っているかもしれない。

厄介な時代です。