クールー病(Kuru)は、パプアニューギニア風土病。治療不能とされる神経の変性をもたらす伝達性海綿状脳症の一種で、ヒトのプリオンが原因である[1]。感染源について広く受け入れられている知識として、フォレ族には葬儀に際して遺体を食する習慣があることが指摘されている[2][3]。 

 

原因

通常、罹患者は葬儀に際して遺体を食した者である[10]。パプアニューギニアの一部では、クールー病によって死亡した者をばらばらにして食する習慣があった。女性がこの儀式の主な参加者であり、脳を子供や老人が食したため、女性、子供、老人の罹患者が多数となった[10]

クールー病はプリオンによって引き起こされ、クロイツフェルト・ヤコブ病との関係があると考えられている[11]。プリオンによる伝染性の病気であるが、流行の発生がクロイツフェルト・ヤコブ病罹患者の遺体を含む食人によるものであることは、例えば一般的な病態生理学が示すような、いくつかの証拠が存在している[1]