「風邪にかかりやすければコロナ免疫力」血液検査で知ったT細胞の秘密
7/3(金) 11:56

中央日報日本語版

風邪を引いていた人の一部は新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)に対する免疫力を持っているという研究結果が出た。

先月30日(現地時間)、英紙テレグラフなど外信によると、ドイツのテュービンゲン大学病院研究陣は、新型コロナに罹患したことのない185人の血液を新型コロナウイルスに露出させる実験をした。その結果、185人中150人(85%)がコロナに免疫反応を示した。

秘密は「T免疫細胞」にあった。彼らの体内では過去に風邪をひいた時にT細胞が生成され、このT細胞がコロナウイルスを防御する役割を果たしているというのが研究陣の説明だ。

白血球の一種であるT細胞は人体に浸透したウイルスを除去する役割を果たしている。コロナを退治するために抗体と同じくらい重要な役割を果たしていることが知られている。

世界が心待ちにしているワクチンは、人体にウイルスに対する免疫能力を人為的に備えるようにする薬だ。オックスフォード大学医大のジョン・ベル教授は「T細胞はある程度コロナウイルスから私たちを守る役割を担っている」と説明した。

テュービンゲン大学病院研究陣はこれを根拠に、子どもが新型コロナに相対的にかかりにくく感染しても軽症で済む場合が多い理由として、風邪にかかりやすいためかもしれないと推定した。子どもは年平均12回、成人は2~4回ほど風邪をひくと言われている。

研究チームは「今回の研究でT細胞の役割に対する理解度が高まり、ワクチン開発、治療・診断などに役立つだろう」と明らかにした。

この研究結果について、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)遺伝学研究所のフランソワ・バルー所長はツイッターを通じて「既に存在するT細胞の発見は『良い(便り)』」と伝えた。外信は「T細胞だけでコロナ感染を防ぐことはできないかもしれないが、コロナにかかっても症状が深刻化することを防げるかもしれないという点を示唆している」と評した。

今回の研究結果は予備論文掲載サイト「Research Square(リサーチ・スクエア)」に掲載された。