参/内閣文科合同審。共産田村の質疑。フダ付き極右の杉田水脈(自民,比例)が

「反日」というレッテルやデマで、学問の自由を侵害し始めている事への田村からの注意喚起。

戦前の天皇機関説攻撃と対比させての論陣は必見。

 

詳しくは、上に動画をご覧いただきたい。

5月22日の参議院での共産党田村智子議員の質疑は注目に値するでしょう。

 

2月26日に衆議院で自民党の杉田水脈議員によりこのような質疑が行われたのです。

「科研費で研究を行う研究者たちが、韓国の人たちと手を組んで(プロパガンダ)を

流している。日本のアジア諸国への植民地支配を研究することは反日的だ」と決めつけました。

そして研究者の個人名まで上げて非難を行い、このような活動に科研費が支払われている事は

問題であると言う質疑をしたんですね。

 

この杉田水脈議員の質疑に対して田村智子議員は、

文科省に学問研究へ介入しなさいと求めた見すごすことのできない問題であると

厳しく指摘をしたんですね 
 
 第2次世界大戦の前夜は、昭和恐慌で失業者が溢れておりました。

丁度その頃は、海軍の青年将校が 総理官邸に乱入し、内閣総理大臣犬養毅を殺害し

5・15事件が起きるなど軍が台頭してきた時期でもありました。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/ce/May_15_Incident.jpg

1935年、貴族院本会議で、元軍人議員が美濃部達吉氏の天皇機関説を

「国体を破壊するもの」と攻撃しました。

議会や新聞もこの弾圧に加担し、著作は発禁、美濃部氏は右翼に狙われる事態にまで追い込まれました。

 

  田村議員は、このことを引き合いに出して、

この思想弾圧がやがて政党政治を破壊し、軍部独裁の道を開き、壊滅的な戦争へと繋がったことを重く見て、

今一度、日本国憲法に「学問の自由」や「基本的人権」が明記された意義を問うべき国会議員が国会において、

特定の研究や研究者を攻撃し、科研費の対象であることを問題視するなど絶対に許されないと明言しました。

 

滝川事件(京大事件)とは
1933年に起きた京都帝国大学での思想弾圧事件です。
右翼らの国会議員が京大法学部の瀧川教授を「赤化の元凶」として非難し、

文部省により大学を休職処分とされてしまいました。

言論弾圧の対象が共産主義的思想から

自由主義的な言論へと拡大した転機でした。

 

布施辰治弁護士とは、
1932年に起きた社会派弁護士であった布施が

「弁護士活動の逸脱」を理由に懲戒裁判所に起訴され、

弁護士資格を剥奪されてしまった事件です。

その翌年には、治安維持法違反で投獄されてしまいました。

 

どこか自民党安倍政権ににているでしょ?

死人もたくさん出ているし

 

 この、田村議員の質疑の少し前、菅野完氏によるツイートに、同様の的を射た危惧がありました。

最近騒がれている弁護士への集団懲戒請求に関してのものでしたが、

過去の大学への介入「滝川事件」や法曹への弾圧「布施弁護士」を示して

なお、表に出てこない「細かい弾圧は沢山あるんだろう」と鋭い指摘をされていました。

確かに表に出てこない「自分には関係ないこと」「このくらいは些細なこと」の積み重ねが、

ある日突然の開戦を招いたことは歴史の語るところなのでした。

 

菅野完事務所のツィートです

 

僕らがいま戦前の歴史を思い起こすとき、

大学での弾圧なら滝川事件とか、

法曹界での弾圧なら布施弁護士の

事例とかを思い起こすんだけど、

滝川事件も布施弁護士の事例も

「超スーパーメジャーな事例」であって、

この事例の他にも、

学者や弁護士が細かい弾圧に

あった事例って沢山あるんだろうな

 

なんで学者と弁護士が先にターゲットにされるかって

そりや学者も弁護士も「人間を自由にする」

ってところで共通点があるからだろうな。
統制にとっては最も邪魔な商売だわな。