中国の富豪、陳光標氏 米紙ニューヨーク・タイムズを買収? 

AFP=時事 1月1日(水)18時49分配信

 
 
 
中国の富豪、陳光標氏 米紙ニューヨーク・タイムズを買収? 

中国・北京の自宅でAFPのインタビューに応じる陳光標氏(2010年9月16日撮影、資料写真)。

 

【AFP=時事】中国の富豪で慈善活動でも知られる陳光標(Chen Guangbiao)氏が、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の買収を交渉中だと発言した。

アマゾン創業者が米紙ワシントン・ポスト買収を完了

  中国の通信社である中国新聞社(China News Service)によると、陳氏は12月30日夜、中国南部の経済特区・深セン(Shenzhen)で開かれたあるニュースメディア賞のレセプションで大 勢の人を前に「私はもうすく米国に行く。3つの仕事がある」と述べ、その1つ目は「ニューヨーク・タイムズの買収交渉だ」と語った。

 その後、報道陣から詳しい説明を求められた陳氏は、「現在交渉中だ」とだけ述べた。

 しかし、ニューヨーク・タイムズは昨年8月、同紙の発行人で、同紙を発行するニューヨーク・タイムズ・カンパニー(New York Times Company)の会長でもあるアーサー・サルツバーガー(Arthur Sulzberger)氏が、同紙の売却はないという声明を出したと報じている。

 ニューヨーク・タイムズは2009年、メキシコ人富豪のカルロス・スリム(Carlos Slim)氏から2億5000万ドル(現在の為替レートで約260億円)の融資を受けたことがある。

 昨年10月には、ウォーターゲート(Watergate)事件のスクープなどで知られる米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が米インターネット小売大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の創業者、ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏個人に買収されている。【翻訳編集】 AFPBB News


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140101-00000024-jij_afp-bus_all



■■第4章:新聞・雑誌などの出版業界で根強い力を持つユダヤ人


●次に新聞・雑誌などの出版業界についてみていきたいが、この分野は東欧ユダヤ人より早くアメリカに渡来したドイツ系ユダヤ移民(西欧ユダヤ人)が先に進出していた。

 

例えば『ニューヨーク・タイムズ』が、1896年にドイツ系ユダヤ人アドルフ・オックスによって買収された出来事はこれを象徴している。アメリカ社 会の主流への「同化」を強く希求してきたドイツ系ユダヤ人にとり、普遍性を追及するジャーナリズムの世界は恰好の活躍場所であった。

 

このドイツ系ユダヤ移民より遅れてアメリカに渡来した東欧ユダヤ人も、積極的に新聞・雑誌などの出版業界に進出していった。

 

アメリカのビジネス雑誌『フォーブス』が1985年に発表した「長者番付」によると、「ユダヤ人大富豪20傑」のうち、首位のニューハウス兄弟、第2位のウォルター・アネンバーグ、第14位のウィリアム・ジフが、この出版業界の雄である。

 


●1970年頃のアメリカには1748紙の日刊紙が存在したが、そのうち3%をユダヤ人の社主が所有していた。これを総発行部数でみると、全体の8%をユダヤ人所有の新聞が占めていて、この8%のうち半分以上を「ニューハウス社」系列の新聞が占めていた。

 

この「ニューハウス社」の創業者サミュエル・ニューハウスは、貧しいロシア系ユダヤ移民2世として育ち、彼独自の経営哲学を駆使して、買収につぐ買収を重ねて事業を拡大し、ユダヤ人の新聞王(大衆紙の帝王)としての地位を築いたのである。

 

このサミュエル・ニューハウスは、『ヴォーグ』 『グラマー』 『マドモアゼル』 『ハウス・アンド・ガーデン』を含む一流雑誌を30近くも所有している。彼はその他にも、ロングアイランドの有力紙『ニューズ・デイ』をはじめとして49 の新聞、12のテレビ局、ケーブル・テレビ・システム87を擁する「ニューハウス放送」、数多くのラジオ局のオーナーでもある。また、2200万近くの部 数をもち、実際にはその2倍の読者をかかえているといわれている日曜新聞の付録雑誌『パレード』のオーナーでもある。(※ なお、面白いことに、彼が所有している新聞の中には、彼自らが設立したものは、ひとつとしてない。全て「買収」によるものである)。

 

 
(左)1962年7月27日号の『TIME』の
表紙を飾ったサミュエル・ニューハウス
(右)サミュエル・ニューハウス・ジュニア

 

●新聞の発行部数、収益性、財力といった点ではニューハウス家に遠く及ばぬものの、全米で最も世論に影響力を持つ新聞『ニューヨーク・タイムズ』を所有する一族として有名なのがユダヤ人ザルツバーガー一族である。

 

彼らの父祖アーサー・ザルツバーガーは、『ニューヨーク・タイムズ』の社主、アドルフ・オックスの娘婿であり、1935年のオックスの死後、その遺 言によりザルツバーガー一族が代々、同紙を所有・経営し続けた。株式は1969年に公開されたものの、いまだに社の支配権はザルツバーガー一族の手に握ら れている。

 


『ニューヨーク・タイムズ』を所有する
アーサー・ザルツバーガー

 

●その他、『ワシントン・ポスト』や『セント・ルイス・ポスト・ディスパッチ』は、ハンガリー系ユダヤ人一族のピュリッツァー、そしてユダヤ人ユージン・メイヤー(元初代「国際銀行」総裁)と彼の娘キャサリン・グラハムがオーナーである。

 

裕福なメイヤー家の三女として生まれた彼女は、『ワシントン・ポスト』を支配していたユダヤ人、グラハム家の長男と結婚、やがて夫が自殺して彼女が事実上の支配者となる。彼女は『ニューズウィーク』のオーナーでもあり、「メディアの女王」と呼ばれている。

 

なお、日本でも有名な「ピュリッツァー賞」は、イエロー・ジャーナリズムの手法を駆使して、今日の大衆紙の原型を築き上げたユダヤ人ヨセフ・ピュリッツァーの遺産をもとに設立されたものだ。

 

 

 
(左)『ワシントン・ポスト』や『ニューズウィーク』のオーナーである
キャサリン・グラハム。「メディアの女王」と呼ばれている。
(右)アメリカの新聞王ヨセフ・ピュリッツァー

 

●日本の日本経済新聞にあたる『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、ユダヤ人ウォーレン・フィリップスがオーナーであった。

 

彼は「親イスラエル」の姿勢を明確に示すユダヤ人で、湾岸戦争の際には最も強硬な主戦論を張った。現在のオーナーはユダヤ人ピーター・カーンであ る。『ニューヨーク・ポスト』は、ルパート・マードック(別のユダヤ系新聞のオーナーでマスコミ大財閥)に売られるまで、ユダヤ人銀行家ヤコブ・シフの孫 娘、ドロシー・シフの優れた手腕のもとにあった。

 


『ウォール・ストリート・ジャーナル』の
オーナーであるピーター・カーン

 

●アメリカで有名なニュース雑誌は、『ニューズウィーク』 『タイム』 『USニューズ・アンド・ワールド・リポート』の3誌しかないが、『ニューズウィーク』は先に触れたようにユダヤ人キャサリン・グラハムがオーナーで、 『タイム』はユダヤ人スティーヴン・ロスが経営する「タイム・ワーナー・コミュニケーションズ」の下部組織が発行している。

 

『USニューズ・アンド・ワールド・リポート』は、ユダヤ人の不動産開発業者モーティマー・ザッカーマンがオーナー兼発行人である。彼はさらに『アトランティック・マンスリー』も所有している。

 

 


『USニューズ・アンド・ワールド・リポート』の
オーナーであるモーティマー・ザッカーマン

 

●雑誌『タイム』 『ライフ』 『フォーチュン』 『スポーツイラストレイティッド』をつくり、ことごとくアメリカの雑誌文化の原点を築き、「一代でアメリカの雑誌ジャーナリズムを築いた男」と評されていたのは、ヘンリー・ルースというユダヤ人である。

 

中国山東省で生まれ育った彼は、大戦中、在米「チャイナ・ロビー」のボスとして、その資金源となって懸命に中国を支援した。蒋介石夫妻を「自由中 国」の象徴として絶賛し、蒋介石夫人の宋美齢をアメリカに呼んで一大ヒロインに祭り上げるなどして、親中反日のキャンペーンを大々的に展開し続けたのであ る。

 

 


ヘンリー・ルース

中国で生まれ育った改宗ユダヤ人で、ラジオ・
映画ニュースにも大きな影響力を持っていた彼は、
1930年代から、親中反日の一大キャンペーンを張り、
アメリカのアジア外交、特に対中国外交に
大きな影響を及ぼした。

 

※ 彼が1923年に創刊した『タイム』はアメリカの週刊誌であり、世界初の「ニュース雑誌」としても知られている。また彼が創業した「タイム・ライフ社」 は、1989年に「ワーナー・ブラザーズ」を吸収合併し(「タイム・ワーナー」の誕生)、世界最大の総合メディア企業になった(売上高268億ドル、社員 数7万人)。

 


 


●全米の雑誌出版の分野で、最大級の王者といえるのが、ニクソン大統領のもとで駐英大使を務めたユダヤ人ウォルター・アネンバーグである。

 

彼は1944年に、世界の若者雑誌の源流となるファッション雑誌『セブンティーン』を創刊した。また、1953年には、本格的な「テレビ時代」の到来に先駆けて『TVガイド』を創刊。これは今日の全米で4番目に発行部数の多い雑誌となった。

 

この他に彼は『ザ・モーニング・テレグラフ』『フィラデルフィア・インクァイアー』、それに幾つかのテレビ局を持っている。彼の一族が所有する「トライアングル出版」は、1980年代初めにおいて全米の雑誌出版社中、年間総売上高で第2位を占めた。

 


アメリカの雑誌王
ウォルター・アネンバーグ

 

●またその他の出版社関係では、「ランダム・ハウス」 「サイモン・アンド・シャスター」 「クノプフ」 「ホルト・リヴァーライト」 「ヴァイキング・プレス」 「ヴァン・ノストランド・ラインホルド」、及び「ライル・ステュワート」などの大手出版社が、オーナーがユダヤ人であるか、ユダヤ人に直接もしくはユダヤ人の管理する出資によって運営されている。

 

地方のより小さいコミュニティにおいても、ユダヤ人の所有、もしくは運営になる『サン』や『カロライナ・イズラェラィト』などがあり、いずれも大きな影響力をもっている。

 


●たとえオーナーがユダヤ人でなくても、主任編集者や取締役、広告責任者がユダヤ人である新聞・雑誌はたくさんある。有力雑誌のすべて、たとえば『コメンタリー』 『エスクワイア』 『レディズ・ホーム・ジャーナル』 『ニューヨーク・レヴュー・オブ・ブックス』 『ニューヨーカー』は、発行責任者、編集長、編集局長といった主要地位にユダヤ人を据えている。

 

「マクミラン」や「グロセット&ダンロップ」のような他の会社においても、編集主任や社長がユダヤ人である。これら一般書、雑誌、新聞などの流通部 門の管理、本の卸業でもユダヤ人は活躍している。ニューヨークにおける新聞配布業をほとんど独占しているのが、「ヘンリー・ガーフィンケル・コーポレー ション・ナショナル・サーヴィス」である。この会社は「ユニオン・ニューズ・カンパニー」を所有している



●ところで、こういうデータを一気に並べると、いかにもアメリカの全てのメディアがユダヤ人に直接支配されているかのように錯覚してしまうだろう。

 

しかし先述したように、1970年頃のアメリカには1748紙の日刊紙が存在したが、ユダヤ人のオーナーの割合は3%である。これを総発行部数でみ ると、全体の8%をユダヤ人所有の新聞が占めていたことになるが、この数字を多いとみるか少ないとみるかで判断が分かれてくるだろう。あと、オーナーがユ ダヤ人であっても、編集者が非ユダヤ人である場合が少なくないというデータもある。

 

また、1986年には、3大ネットワークの全てが新経営者に乗っ取られた。「CBS」の新経営者、ラリー・ティッシュはイスラエル支持のユダヤ人 だったが、「NBC」を親会社ごと買収した「GE」の会長ジャック・ウェルチと、「ABC」を買収して傘下に加えたメディア会社「キャピタル・シティズ」 の会長トム・マーフィーの両者は、ユダヤ人ではない。3大ネットワークを追いこす勢いの「CNN」を一部門とする「ターナー放送システム」のオーナー会長 テッド・ターナーも、やはりユダヤ人ではない。(※注意: テッド・ターナーはユダヤ人だという情報もある。現在、調査中)。

 


CNNの創設者である
テッド・ターナー

 

●しかし、やはりユダヤ人がアメリカのメディアに与える影響力は無視できないものがあると指摘するジャーナリストは多くいる。

 

特に中東問題関係を扱う際に、どうしてもイスラエル寄りの報道になってしまうという。アメリカ国内で、パレスチナに有利な情報、真実の情報が流されることは非常に少ないという。

 

アメリカの裏事情に詳しい著名な女性ジャーナリストのグレース・ハルセルは次のような指摘をしている。

 

「日刊新聞は、マスメディアとしてはテレビにつぐ影響力を持っている。総計すると、毎日6300万部が全米で売られている。新聞の内訳は約1700 紙になるが、世間が思うほど、これらが全て独自性を保持して、互いにしのぎを削っているわけではない。まず往々にして、広告主側が編集陣に口をはさんでく る。たとえ新聞社自体はユダヤ系オーナーではなく、またユダヤ系の影響力がない場合でも、編集陣は親アラブ的な記事を掲載するのをためらう。ユダヤ系が オーナーである企業が、報復処置として、広告を引き上げるからである。」

 

「アメリカのメディア総体を通じてイスラエルの影響力は群を抜いているので、何百人もいる重要な論説記者やコラムニストのうち、湾岸戦争に異をとな えた全米的知名度を持つコラムニストは、パット・ブキャナンただ1人だった。パット・ブキャナンは過去2人の大統領の演説草稿を書いた多くの著作を持つ保 守系のコラムニストだが、1990年にこう書いている。『湾岸戦争遂行の太鼓を叩いているグループは2つしかない。イスラエル国務省、そして合衆国内にお けるイスラエルの〈アーメン・コーナー〉である。イスラエルがこの戦争に躍起になるのは、戦争マシーンにまで自らを研ぎあげたイラクの軍備を、合衆国の手 で破壊してもらいたいためである。イスラエルはわが国に、イラクにとどめを刺してもらいたがっている。わが国とアラブ諸国との関係がどうなろうと、イスラ エルの知ったことではないのだ』。

 

パット・ブキャナンのコラムに憤慨した『ニューヨーク・タイムズ』のローゼンタールは、彼を〈反ユダヤ主義者〉だときめつけた。これはシオニストか らすれば、もっとも軽蔑的な呼称である。イスラエルの有力な味方として有名な『ニュー・パブリック』誌は、パット・ブキャナンを〈性根のねじまがった〉 〈恥知らずな男〉と非難した。」

 


 


●反シオニズムのユダヤ人ジャーナリストであるアルフレッド・リリアンソールも、次のような指摘をしている。

 

「アメリカのメディアにおけるユダヤ人の影響力を考える場合、決定的なことは、誰がどの企業を『所有』しているかではなく、どんな影響力がアメリカ のメディア界を支配しているかである。恐れと圧力こそが支配の張本人である。出版社や編集者は絶えず広告に関心をもっている。それはユダヤ人であろうが非 ユダヤ人であろうが変わりはない。彼らはADL(ユダヤ名誉毀損防止連盟)から電話がかかってくることを心配し、非常にしばしばホロコーストによって培わ れた心理的強迫観念によって自らの行動を決めている。だから、AP、UPI、『ワシントン・ポスト』『ニューヨーク・タイムズ』、ニュース雑誌、放送網、 2つの世論調査機関『ギャラップ』と『ハリス』が中東問題に関して同じような一般的見解に達したならば、自分の意見などは忘れることに努めてしまう。メ ディアには何をおいても広告を失ってはならないという最優先の関心事がある。広告は出版事業にはたいへん重要な財源であるから、ときにはこれがご自慢の 『報道の自由』を物笑いの種にする。権力はかくてその場にいない人々によって行使される、というわけだ。」

 

「ユダヤ人が圧倒的に支配する娯楽、広告産業から成長した主要3大ネットワークの『NBC』『CBS』『ABC』は、多数のアンカーマン、解説者、 アナリストに非ユダヤ人を配しているといわれる。しかし彼らは自分たちの出世におおいに関心をもち、自分たちの報道を注意深く観察しているユダヤ人の反感 を買うようなリスクは冒さない。こうして彼らのニュースは終始一貫、圧倒的に親イスラエル、反アラブとなり、反シオニズムを思わせるいかなる表現も事実 上、禁止されているといってよい。」

 

 
ユダヤ系アメリカ人のアルフレッド・リリアンソール。
反シオニズムの気鋭ジャーナリストであり、中東問題の
世界的権威である。(国連認定のニュースレポーターでもある)。

 

●非ユダヤ系で、中東報道においては一番公平な姿勢をとってきたジャーナリストの1人で、『ABC』のアンカーマン、ピーター・ジェニングスはこう言っている。

 

「まことに遺憾だが、アメリカには反アラブ的風潮が歴然としている」

 


●また、『TVガイド』のジョン・ワイズマンもこう言っている。

 

「合衆国のネットワークは、パレスチナの窮状よりは、イスラエル人の声のほうを、遥かに多く報道している」


http://hexagon.inri.client.jp/floorA4F_ha/a4fhc200.html#04