米連邦準備理事会(FRB)は2000年代半ば、デフレ回避のため、短期金利をあまりに長期間にわたってあまりに低く抑えたことで信用が過剰に拡大 され、住宅バブルを引き起こしたのか?-この問題を提起するのは、それに答えるよりも容易だ。論争は現在でも続いており、一握りの批判論者はFRBの政策 が原因と執拗に主張する。これに対し前FRB議長のアラン・グリーンスパン氏と現議長ベン・バーナンキ現議長は「ノー」と言い、それを裏付ける数字もある と主張する。ここに来て欧州中央銀行(ECB)のエコノミスト2人が最近、両氏とは反対の立場をとった。
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Bloomberg

 

 この2人はアンゲラ・マダローニ氏とホセ・ルイス・ペイドロ氏。両氏は論文で、銀行貸付担当者を調査した米国と欧州のデータを使って、低い短期金利が貸 し手による世帯や企業への融資基準の緩和につながったと論じた。両氏は「同じ時期に証券化活動が活発で、銀行の自己資本への監督が弱く、金融政策金利が、 とりわけ住宅ローンにとって、あまりに長期間であまりに低い時には、こうした融資基準の緩和の度合いは増幅される」と述べている。

 しかし両氏は、低い長期金利は同様の歓迎されざる悪影響を及ぼさないことも発見した。両氏によれば、これは「金融危機の原因は、低水準の長期金利に起因 する過剰なリスクテーキングの動きで、低い長期金利は経常収支不均衡とリンクしていた」と主張する多くの論者の仮説とはやや対照的という。この指摘は、 FRBの政策よりもグローバルな貯蓄過剰のほうがむしろ原因とするバーナンキ氏へのちょっとした反撃であろう。

 マダローニ、ペイドロ両氏は最近の金融危機に言及し、「レベレッジを高める際の短期債務への強い依存、銀行の自己資本に対する弱い監督状況、証券化を中 心とする高度の金融イノベーションという3要素が同時に発生していれば、この危機において、低い金融政策金利のもたらした影響ははるかに大きかったかもし れない」としている。 そして両氏は、中央銀行というものは「銀行監督と規制を考慮しつつ、金融安定にもっと注意する」よう勧めている。

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(引用終わり)


やはり、何かあったようである。中国のデモの件の裏側の記事といい。、今回の記事といい、今までこの様な内容では、報道されたことはなかった。

が、しかし目を疑うような報道内容である。