米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は22日、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に絡んで、中国政府がこのほど、日本向けのレアアース(希土類)の輸出を 全面禁止したと報じた。訪米中の温家宝首相は21日、「日本が船長を釈放しない場合、さらなる行動を取る」と表明しており、禁輸が事実ならば、日本に強い 圧力を掛けることが狙いとみられる。
 レアアースは、エコカーや携帯電話などの製造に欠かせない鉱物資源で、産出量が少ない上、中国が世界需要の9割以上を供給している。中国は最近、輸出を規制したり、加工品の形で付加価値を高めた輸出を奨励したりするなど、レアアースを戦略的に利用する姿勢を強めていた。
 同紙によると、中国の税関当局が日本向けの輸出を差し止めている。中国の通商当局者は、レアアースの貿易政策についてはコメントできないとしながら、「温首相の発言は、政府の基本的方針である」と述べた。
 また、レアアースの取引にかかわっている企業の幹部は、中国当局から「禁輸は9月いっぱい続き、中国漁船の船長が釈放されなかった場合、延長するかどうか検討する」と告げられたという。

(9月23日 時事通信)

さて、日本企業は、ぎゃあぎゃあ言いだすにきまっているが、政府はどういう対応を迫られるか?
こういうことは最初から予想がついているのに、今までの政府も含めてリスクマネジメントを全然していない。
日本は資源がないのであるから、資源国と直に友好関係を深めなければならないのである。
なのに、アメリカばかりに尻尾を振る構造を変えようとはしない。
だから、こういう問題が起きるのである。