バーチャル化が当たり前のような世の中になるにつれ、「商い」の世界でも、「白・黒」をハッキリさせないと納得できない、名付けて「デジタルFA」が増えつつある。
とりわけファッションを扱う世界は、昔から「ソロバンを片手に感性を売る」と言われてきたから、「売場の計数」に強い…ことは頼もしい限りだ、そういった空気が近頃は、「接客・販売」の姿勢にまで反映されてきているようだ。
百人百様のライフスタイルがあり、「購買目的・動機」「消費行動・心理」そのときどきの「シチュエーション」や「予算」などというエレメントがあり、かたや、売る側にも販売スタイルがあり、それらがからみあって、「購買決定」へとつながる類のものが、「パターン化」されて指導されているケースが増えている。
結果、丁寧な応対をしているものの、「心」が感じられなかったり、「情熱」が伝わってこなかったり、お客さまの会話に相づちを打てなかったりの他、「没個性」的なFAが業態を超えて増えている。
そういったタイプは、お客さまが期待されている「コト」に対しても、深く考えたりせずに、すぐに「正解」を求める傾向がある。…だから「応用力」も乏しいし育たない。
かく言う私も、時々「イイ歳をして、幼いなァーッ」と反省することしきりだが、仕事の先々で、ステキな先輩に出逢う度に身を引き締めることはしている。
青森県内にある「ビューティ&ヘルシー」関連を扱う店舗の女性経営者たちが集まる会があり、化粧品や薬品類を魅せるための「VMD」講演をさせていただいた。
会場には、40年以上の歴史がある(百貨店内にも必ず売場がある)著名メーカーの「化粧品」を扱う、「美」と「エステシャン」の達人たちが、40名以上参加された。
その後の「懇親会」で、彼女たちの容姿を直近で拝見したが、磨かれていたのは「肌」ばかりだけではなく、「気づかい」「しぐさ」も年季が漂っていた。
また、服を扱っている(作ったり・売っている)側の人よりも、「装い術」がこなれて、おしゃれ上級者が多かった。
服を販売しているFAだからといって、「おしゃれ」で、センスがいいとは限らない。
「服飾知識」に長けている人より、好奇心が旺盛で、人生経験が豊かな人の方が、「ダンディ」だったり、「着こなし美人」だったりするケースは多々ある。
ユーザーがこんなにも輝いている時代だから、「フィッティングアドバイザー」も他のFAたちも、気をゆるめずに毎日磨きをかける必要がある。
流行を追うばかりではなく、自らが独自の「おしゃれ」を楽しみ、スタイリングの引き出しを増やし続けることに対して貪欲にならないと、競争激化の時代は、益々もってお客さまに見向きもされないだろう。
昨今のFAは、「流行り服」には飛びつくが、「アクセサリー」や「スカーフ」・「帽子・チーフ」など他の小物雑貨類のおしゃれが苦手で、面倒がる傾向がある。
先のビューティ関連のご婦人の方々は、もちろん、アクセサリーの使い方も達人が多かった。
パリジェンヌや欧米の「着こなし美人」は、目まぐるしく変化する流行に安易に飛びつかない。
「マイ・スタイリング」に、アクセントやトッピングとして、「流行色」とか「」トレンディ小物」をあしらうのが自然のルールだ。
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
「ストアーズレポート」百貨店プロセールス資格制度フィッティングアドバイザーより
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『ストアーズレポート』 2008年12月号 予告!
百貨店プロセールス資格制度フィッティングアドバイザー
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ドリーミィな越冬商戦」
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