他業態の新店オープン、消費者の変化などに合わせて、店舗の改装・リニューアルラッシュが続いている。
店舗の老朽化や回遊性の改善、拡張といった、明確な目的の場合は拍手喝采であるが、人々の心は移ろいやすく、三ヶ月もすると、沈静化の傾向をたどるといったパターンの繰り返しが多いので、注目度やアピール効果を狙うといった類の場合、昔ほどの効果は期待できなくなっていきそうだ。
欧米の百貨店に比べて、わが国はリニューアルにお金をかける余地がまだある。
そのままの店舗を活用した場合のおすすめは、
① 根強い人気の「定番」を見直すこと。
ここでの「定番」とは、「人・モノ・器(空間)」のすべてにおいてである。
② 他社や他業態と共生できる「部分・物・事」と、自店らしいアイデンティティの
再構築…。
器を新しくせずにも、他の部分のサービスや工夫でフォローできることは、まだ沢山ある。
また、新商品の開発は必須項目であるが、ずっーと同じ物を愛用してきたお客さまを落胆させる事も多い。
顧客の支持を裏切る筆頭は、レディスのインナー(下着)と化粧品ではないだろうか?
いずれも直接に肌につける物という共通点がある。
良くある話だが、肌にあった下地化粧品やパウダー、口紅に巡りあえたと思ったら、次のシーズンには、新タイプに変わっていたとか、やっと自分の「体形・体型・体格」に馴染むブラジャーを見つけたので、同じ色、または色違いを購入しに行ったところ、すでに新企画に入れ替わっていたという嘆きを結構耳にする。
「新企画」にエネルギーを集中するあまり、愛されている、もしくは愛され続けて行くであろう商品の判定ができず、早々と見切りをつけたことが災いして墓穴を掘ってしまった事例は他にもある。「買い換え市場」も大切なキーポイントである。
お気に入りの物を、まとめ買いできるほど余裕のある人は、そう多くはないはずだから。
衣料市場もしかり、前シーズンに購入したアイテムに飽きてしまう方と、同じタイプを次の年も欲しい方との双方がいることを、現場スタッフが一番肌で感じていよう。
もはや宇宙服でも出てこない限り、天地がひっくり返るようなデザイン服は生まれそうにないから、「新企画・買い回り品・定番」の構成比を慎重にしたいものだ。
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
「ストアーズレポート」百貨店プロセールス資格制度・フィッティングアドバイザーより抜粋
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