◆フィッティングアドバイザー メジャー論 | 児玉千恵子アーカイヴ

児玉千恵子アーカイヴ

わが国に「既製服のフィッター」を誕生させたパイオニアとして知られ
VMD改善実地指導で売れるCS空間を創る「売場の庭師」とも呼ばれている
児玉千恵子アーカイヴの公式ブログ

 某百貨店で「ボディフィッティング」のセミナーを担当させていただいたが、そこでは刺激的でうれしい“出会い”があった。
 いつもなら、服を扱っているスタッフ(レディス&メンズ)を対象のセミナーだが、学びたい社員は売り場を問わず参加できるという新しい試みがされた。
 「宝飾」「呉服」「婦人靴」…といったメンバーの他、多様なセクションの方々が集まった。…全員が手に手に、メジャーとピンクッションを携えて臨んだ。
児玉千恵子のセミナーより  講義のイントロで、「リング(指輪)のフィッターと、シューフィッターはすでに大活躍しているから、次には、呉服のフィッター誕生も夢ではないわネ!」と、投げかけてみた。

 すると多くの瞳から、まんざらでもないような輝きを感じとれた。
 メジャーは、洋服売り場には欠かせないCSツールだ。

 また、「お直し」がないアイテムを販売するにあたっても、優れものツールであることを再度伝えた。
 「メジャーは、お客さまにアピールするための脇役にすぎない」と「教えている人」もいるようだが、とんでもないことで、お客さまからごらんになって、もしも、衣料品を扱う店舗や売り場に「メジャー」がなかったり、お飾り程度の扱いしかされてないとしたら、まるで「聴診器」を持っていない医者のようだ。
 ボディサイズ(実寸)を正確に計れるトレーニングを積み、採寸が上手にできるようになることで、精度の高い「サイズカルテ」が作れる。それを、販促用のツールとして活かせられる。…そう伝えると、全員の「メジャーリング」=(メジャーを扱うこと)に勢いが増した。
 採寸に関しては、昨年の初夏に研修をお手伝いした、百貨店でのうれしいエピソードもある。

 メジャーを使う機会がほとんどなかったニット売り場の女性社員が、「採寸」を学んで以来、お客さまの「バスト寸法」(ヌードサイズ…実寸)を承ってから、適正サイズのニット商品をお選びしたところ、お客さまから喜んでいただいているというケースもある。
 話は先のセミナーに戻るが、講義中に「加齢で変化するのは、身体ばかりじゃないのよッ、顔の表情筋もそうなのよッ」と言い放ったところ、目の前で素直にうなづく男性社員がいた。…ふと彼の机の上に目をやると、なんとそこには「黄色」と「チョコレート色」のなつかしい本(私の著書『パワーアップCS販売術~服のボディフィッター入門~』『ネオ・アキンドの本』)が積まれていた。
 彼と私は、13年ぶりの出会いだった。彼はすでに「レディスの2級」を取得していた。
 受講してくれたのは、「新しい発見」を求めてのことだろう。
 その日、担当の売り場をまかされている彼から、私の方が「英気」をもらった気がした。
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
「ストアーズレポート」百貨店プロセールス資格制度フィッティングアドバイザーより

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