◆「着心地」「居心地」「夢心地」の三条件 | 児玉千恵子アーカイヴ

児玉千恵子アーカイヴ

わが国に「既製服のフィッター」を誕生させたパイオニアとして知られ
VMD改善実地指導で売れるCS空間を創る「売場の庭師」とも呼ばれている
児玉千恵子アーカイヴの公式ブログ

 出張先でちょっと不快なことがありました。
 新幹線のホームの売店で、ドリンクとチョコレート、そして週刊誌を求めた時のことですが…
 「お客さん、その大きな荷物?
隣の人にぶつ かっているよッ!早くしてくださいッ!」

 と冷たい売店の女性の声!
商いのちからは幸せのちから  かなり出張をこなしている私ですが、こんなことは初めてで、後味の悪さはしばらく続きました。
 確かにあの時の私は、スローでヨタヨタしていたかもしれません。関西方面で2日間、セミナーの講師を務めた後、京都のある商店街でビデオ撮影の仕事をこなし、ズタズタに疲れ切ってホームにたどり着いたところでしたから…。
 それにしても、こちらも「お客様」です。また隣の男性から文句を言われたわけでもないのですから…。
 これは極端な事例ですが、売り手の人間性を疑いたくなるようなシーンでした。

 また、ある美容院では、こんなこともありました。
 いきつけの美容院は、その日とても混んでいましたので、なじみの美容師は数人のお客様をかけもち状態。
 その間、新顔の男性美容師がフォローについたのですが、こちらがおしゃれや世間話など話しかけても、「ハァー、ハァー、そうですネ」の繰り返し…。
 私ではなくて、若い美しい女性客であればもっと愛想をふりまいたのでしょうか?
 顔を見るとキムタク似のハンサムで優しそうなタイプでしたが、熟年女性から沢山の指名を受けて、プロとして成長していくには、技術の他、お客様との歓談が上手にできることも必須課題です。
 昨今、各店が競い合って接客のロールプレイングや、接客シーンのシナリオを作成してコーディネイト販売のトレーニングに努めています。
 ところが、実態はセールストークがズレっぱなしや、パンチのないもの、どこか変なトークや人の受け売りが予想外に多いものです。
〈その1〉
 「私、最近、楽をしているわけではないのに、10キロも太ってしまったの」
 「そうですか?でもお客様、20キロでなくて良かったですネ」
〈その2〉
 「仕事の途中だから、今日は見ているだけなの」
 「どうぞどうぞ、ゆっくり遊んでいって下さい」
〈その3〉 ミセスの売場で
 「このブラウス、セクシーな色と柄だから若い子も着れそうねッ!」
 「ヤングは、別のフロアーです」
 等々は、ほんの一握りですが、これらは他山の石と笑っていられません。
 日常、何気なく使っているセールストークを、引いて眺めてみましょう。
 すると、もう一押しでお買い上げにつながるのに、お客様が「ズルッ」とこけてしまうものや、自ら商品を売り逃しているもったいないトークが、結構あるものです。
 「言葉」すなわち「会話」は、人と人とのコミュニケーションをスムーズにさせるために欠かせない要素です。
 売場ではセールストーク、つまりお客様との「対話」の中味いかんが、売り上げを左右してしまう位です。
 時には、未熟な、あるいは不快にさせるような「トーク」であっても商品は売れることもあります。
 しかし、服であれば、「着心地」=商品、「居心地」=ぬくもりが伝わるショッピングタイム、「夢心地」=後味・アフターフォロー…等々は、“おもてなしの心”を実践していくための必須条件なので、ちょっとしたささいなニュアンスのセールストークで、後者の「夢心地」の充実度には、天と地ほどの差異ができてしまうものです。
 ひと口にセールストークと言っても、CS(顧客満足)の向上に努めて、マクロな視点でながめてみると、「VP」「POPのキャッチコピー」「DMの文面」「電話の応対」「広告」…等々とその範囲は広いものです。

〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕

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