アラサー娘の十年前。汚れなき乙女と不良先輩の恋連載中 -22ページ目

第18話 祭りのあと

体育祭が終わった後は、みんなすっかり二美神のとりこになっていました。


今までショウ先輩やレオ先輩を知らなかった下級生たちも騒ぎはじめました。


私の気持ちは複雑です。レオ先輩の魅力にみんなが気付いてくれたのは嬉しいことですが、「私の方が先に好きだったんじゃぁ!この前まではお前ら知らなかったくせに!」という変なライバル意識がありました。

やばいです。未だ何の接点もない私達。
しかも私はヲタの巣窟の住人。
演劇部=ヲタの図式は全校生徒に定着しています。


こんな状態で、どこかのかわいい下級生が先輩に告白してしまったら私は勝ち目なんかありません。
しかも私は告白なんかしたことありません。
そんな心臓が飛び出るようなこと、できる気がしません。



とりあえず近付かなければ…



レオ先輩は昼休みになるとショウ先輩たちと図書館前の廊下でキャッチボールをしています。

そこを、友達を引き連れて意味もなく通りかかったりしました。

時にはその長い廊下の端に座り込み、友達とお喋りをしたりしました(他のグループも遊んでいたため、そんなに不自然ではなかったはず)。





すると、気のせいか、なんとなく、かすかに、心なしか?







レオ先輩が私の存在に気付いた気がしたのです。

第17話 二美神降臨

体育祭の季節がやってきました。



まずは軍分け。
我が校は赤、白、青の三軍があり、クラス代表のくじ引きによってそのクラスが何軍か決まります。

当然、私はレオ先輩のクラスと同じ軍になることを願っていました、が。
私は青、レオ先輩は赤になってしまいました。

でも数日後、嬉しい情報が入ってきました。


レオ先輩が赤軍の応援団に入ったということです。
体育祭の応援団といえばどこの学校でも憧れの存在だったと思います。

さらしに特攻服というんでしょうか。あれを着て、声を張り上げて、大きな旗を振ったりします。

しかも赤軍の応援団長は人気ナンバーワンの、長身イケメンサッカー部員、ショウ先輩です。

あぁ、赤軍になりたかった…

一方青軍の応援団長はというと、ルックスは決していいとは言えません。

X‐○APANを心酔しており、他軍が最新曲の替歌で応援歌を作っている中、我が軍が歌う曲は「紅」でした。


え?うちら青軍なのになぜ紅で替歌を?
赤軍ではないのに?

サビは

『くれないに染まった~』を
『あおいろに染まった~』と歌うのです。
なんかカッコワルイ(・・;)


話は反れましたが、体育祭当日は赤軍二美神から目が離せませんでした。


長身、小麦色肌、顔のパーツは小さいが整った顔のショウ先輩が走る、叫ぶ。
その度に下級生は歓声をあげます。


色白、茶色い髪、切長の瞳に赤い唇のレオ先輩が上半身裸になって棒倒し。敵に突撃する姿に、下級生はこれまた釘付けです。


大成功で体育祭は終了。
結果は赤軍の圧勝でした。
最後のエール交換で見せたショウ先輩の涙に、下級生はすっかり心を奪われていました。

第16話破壊神ほっしーという男

ほっしーはヒロヲとは正反対の男子でした。


おしゃれで、すらっと背が高く、容姿端麗。物怖じしない大きな瞳と、きゅっと結ばれた唇。くせ毛の緩やかなウェーブがちょっぴりキュート。


そして、始終喋ってるヒロヲと違い、寡黙。

そしてなにより一番違うのは、授業中きちんと勉強してなくて、サボってばかりなのに、いい点ばっかりとりよるんです(--;)

ヒロヲはというと、いつも十点台、二十点台なんですから(・・;)


ヒロヲは単なる暴れんぼうのガキんちょですが、ほっしーは違います。

ほっしーは何を考えているかわからない恐さがあります。

普段手のつけられないヒロヲも、ほっしーには一目おいてるのか、危害を加えません。

「ほっしー、次は何をする?」
ワクワク顔で聞くヒロヲに静かに笑うだけのほっしー。

そして、何かしでかすヒロヲ。
それを見てゲラゲラ笑うほっしー。

そして、以前はぺぺと漫才をして楽しませてくれた、しー君は、ほっしーとつるむようになりました。

ニコニコ明るかったしー君は野球部を辞め、服装は乱れ、ピアスをあけました。笑うときも、授業妨害をして、人をバカにするように笑うだけになりました。


そんなこんなで、我がクラスの二大破壊神は、少しずつ信仰を広めながら、一つの学級を滅ぼしていくのでした…