阿多田島汽船「涼凪」 | ドルフィン企画~瀬戸内海クルーズのご案内~

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世界遺産で有名な「宮島(厳島)」の南側に、広島県大竹市唯一の離島「阿多田島」があり、本州側の小方港との間を第三セクターの阿多田島汽船が1日5往復フェリーを運航している。

以前この島へ行った時にはまだ「涼凪」就航前で、もう1世代前のカーフェリーだった。
その時は雨の中、山を越えて灯台資料館の見学へ行った記憶があるが、まさかその後に就航した船がこんなにも早くリプレイスされるようになるとは思わなかった…

本州側の小方港は山陽本線の駅からはどちらの駅からも微妙な距離にあるからか、港周辺には駐車場が整備されている。
駅から遠いと言っても、市役所やショッピングセンターからは徒歩圏内なので利便性に関しては微妙な「小方港」である…

航路としては久しぶりで、初めて乗船した「涼凪」はとても綺麗な船できっといつも入念に清掃されているのだろうなと思われ、とても引退前の船とは思えないほど客室内は清潔感に溢れている…
100トン足らずの小型カーフェリー「涼凪」は定刻になると、するすると工業地帯とショッピングセンターに挟まれた小方港を出港した。
港湾内を抜けると左舷側に宮島の南側を眺めながら航行し、ほぼ一直線に阿多田島を目指す。

港に着くと、島の規模の割には賑やかな印象を受けた。
阿多田島は漁業の盛んな島で、広島湾内にある離島の中では比較的人口も少なく島も小さい。
今までは漁業の盛んな島は比較的過疎高齢化のスピードが遅い傾向があったが、ここ10年位は魚が獲れない、魚を食べてくれない(値段が安い)、燃料や材料費の高騰の3重苦で漁業で生活できなくなった人が増えてきている。

そんな島で今回異例の速さでの定期航路就航船のリプレイスとなり、正直驚いている。
結果として材料費の高騰が原因で建造を決めて以降、建造価格が年々上昇しているので正しい判断だったと思うものの、島民の生活を守る航路なので安全性を重視し、早めにリプレイスしたのだだろうと勝手に思っている。

最近「持続可能な社会」などのような言葉が巷では流行っているように思うが「持続可能な島」ってどのようにしたら可能なのだろうか?と考えることがある…