長崎県西海市「松島」 | ドルフィン企画~瀬戸内海クルーズのご案内~

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この画像をご覧頂くと、瀬戸内海に詳しい人の中には広島県大崎上島の大西港沖のものだと思ってしまう人がいるだろう…(笑)
しかしこの画像は昨年秋に長崎県西海市で撮影したものである!(笑)
画像の背景は電源開発の松島火力発電所で写っている船は「シャトル5号」。
(ちなみに広島県大崎上島の場合は、背景が中国電力の大崎火力発電所で船は「第十五やえしま」になる)


この安芸津フェリー「第十五やえしま」と同型の「シャトル5号」は当然元々同じ地域で活躍していた船であり、今となっては信じられない人も多いかもしれないが、そもそも私の今住んでいる大崎下島は13年ほど前には本土方面へ橋が架かっておらず、島へ往来するには船で渡るしかなかった。(笑)
大崎下島と豊島、それに岡村島と本土を結ぶ「豊島大橋」ができあがるまで上蒲刈島と豊島を経て大崎下島を1日8往復していた定期船が、この「シャトル5号」である。
この「シャトル5号」は平成20年11月に豊島大橋が完成し、上蒲刈島と大崎下島を結ぶ航路が廃止された後、現在は長崎県西海市にある「松島」と対岸の九州を結ぶ航路に就航している。



ところで、この「松島」と九州を結ぶ航路は現在3事業者で運航され、そのうち上述の「シャトル5号」は車両航送がメインであり、旅客は市営の旅客船が松島の中で最も九州に近い港から高頻度で運航している。
他にも佐世保まで直通の高速船や池島方面へのフェリーも、市営渡船と同じ松島の桟橋から別の事業者が運航している。
その市営の旅客船「New松島」は2階建ての立派な船で、短い区間をわずか10分で結んでおり利用者も多い。
この市営渡船の運航している海域は、西に広く面した東シナ海における天然の良港であり、古来より長崎などに往来する船の避難港として賑わってきた事は容易に推測できる。
なので桂小五郎をはじめ、歴史上の名だたる有名人達もこの大瀬戸へ立ち寄ったようだ。


島の玄関口である釜の浦港から「シャトル5号」の乗り場になっている港まで歩いてみた。
釜の浦地区はかつては港町としてかつては賑わっていたようで、今も古い建物がいくらか残されている。
また集落全体を見下ろす高台に神社があり、眺めが良い。
そこから「シャトル5号」乗り場に向かって歩いて行くと「共鳴の谷」と書かれた看板が現れた。
看板に書かれてある通りに看板の立っている場所から、目標の岩の方向に向かって手を叩くと、「ビ〜ン」と共鳴して面白い。
さらに歩いて行くと今度は「旧ラムネ屋の水」と書かれた看板があり、その辺りでは大量の水が絶え間なく溢れ出している。
どうやらこの島は水が豊富にある島のようだ。





発電所の建物が近づいてくると交差点にフェリー乗り場への看板があり、その交差点を曲がって海へ下って行くと、人気の無い殺風景な港に着きフェリーへ乗船する待機車両が静かに待っている。
この松島にも戦前には炭鉱があったようだが、戦後に隣の池島に大規模な炭鉱が出来ると次第に松島の炭鉱は閉鎖され、発電所が作られた。
この「シャトル5号」の運航会社は、発電所に近いこの港から昔は貨物フェリーを運航していたらしい。
今は旅客のみでも乗船可能だが、この便の旅客のみの乗船客は私1人だった。
小さな港に大きなフェリーが入港してくると、狭いスベリに上手にエプロンを下ろしてフェリーを着けた。
私が乗る1つ前の便に臨時便を運航するくらい盛況のようで、私の乗った便も車両を1台積み残して出航した。