愛車「ブニ」との惜別旅行 | 不快速通勤「読書日記」 ~ おめぇら、おれの読書を邪魔するな! ~

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読書のほとんどは通勤の電車内。書物のなかの「虚構」世界と、電車内で降りかかるリアルタイムの「現実」世界を、同時に撃つ!

この度、長年愛用していた車を買替えることにした。

 

これまで乗っていた車は、

 

日産のキューブ。

 

一度見たら忘れられない独特のフォルムの「コンパクトカー」だ。

 

購入したのは2008年。

キューブの(当時の)最新モデルが出たすぐあとの頃だった。

 

キューブ画像。おれの車と同型、同色だが、上の画像は商用の写真。

 

おれはまったくカーマニアではないものの、愛らしいデザインもあって、乗り始めてすぐに愛着を覚えた。

 

バンパーの部分が「ブニー」と張り出していることと、「キューブ」という車種名とをかけ、家族内では車を「キューブニ」から転じた「ブニちゃん」もしくは「ブニくん」と呼んでいた。

 

「明日はブニちゃんで○○に行こう!」という具合に言って楽しんでいた。

 

これも無機物にすら人格(=神)を見出す日本人の気質の一環かもしれない。

 

ところが、実際はあまり乗る機会がない。

 

通勤で車を使うわけでもないし、週末に(近くの)スーパーに買い物に行くことや、たまーに思いついた時に、せいぜい往復数十キロのドライブに行くことくらいだ。

 

しかし乗らなくても、各部品の経年劣化は免れない。もう何年も前から、販売店からは新車への買替えを奨められていていた。

 

その執拗な誘いを長年断り続けてきたのだが、複数の条件が重なり、この度ついに買替えを決断した。

 

購入から実に15年。

 

納車(キューブとのお別れ)は11月26日の大安吉日。

 

それを受け、

 

ブニちゃんとのラスト長距離ラン

 

を計画した!

 

行き先は、おれの実家・・・としたかったのだが、おれの実家は航空機で行く必要があるほどの遠方。ちょっと無理だ。

 

そこで、親戚のいる山形県米沢市に決めた。

 

愛着を覚えているといいながら、「15年で○○キロしか乗ってないの⁉︎」と驚かれるほど、さほど乗って「あげられ」なかった「ブニちゃん」へのお詫びも籠めて、慣れない高速も使って、11月17日から2泊3日のドライブに出かけた。(17日金曜日は、この目的のために有給休暇をもらった)

 

米沢には山形新幹線を使って何度も訪れているが、車で行くのは初めてである。

 

以下は、旅行中戯れに撮った写真の一部である。

 

東北自動車道佐野SAで。佐野ラーメンで有名なだけに、ラーメンにちなんだ「遊具?」もある。

 

 

 2日目には隣の川西町まで足を伸ばした。

有名な「ダリヤ園」を目的に訪れたこともあるが、最近は「川西町フレンドリープラザ」内にある、井上ひさしゆかりの「遅筆堂文庫」でしばしの時間を過ごすのが常だった。

 

川西町フレンドリープラザのなかにある「遅筆堂文庫」。

 

しかし。

 

今回はそこには寄らず、フレンドリープラザ近くのラーメン店「醤々ラーメン」に初めて行った。

 

遠くからわざわざ訪れる人もいるだけあって、すこぶる美味しかった。

 

 醤々ラーメンの「中華」。初めて入った店では、その店で一番シンプルなメニューを選ぶことが多い。美味かった。

 

そのあと、これまた近くの羽前小松駅まで行き、以前訪れたときには会えなかった、「しょこら駅長」にも謁見することができた。


 しょこら駅長。目つきが鋭いのが可愛い、というのは、キューブと同じか。

 

 

 

 3日目最終日、米沢の道の駅にて。ここも何度も訪れているが、車で行ったという記念に撮影。

 

 

 

 帰途、那須高原SA(上り)の「りんどうラーメン」。前日から連続でラーメンの昼食。

 

 

 

予定はしていなかったが、慣れない運転で疲れて立ち寄った羽生SA。撮影したのは18時15分くらい。何も食べたりはしなかったが、ここで元気を回復して、他にはどこにも立ち寄らずに帰宅した。

 

ここで、走行距離を明示すると、自宅のエリアが明らかになってしまう。まあ、ある程度特定されても構わないのだが、まだ曖昧にしておこうと思う。

 

ただ、今回は記念のラストランということもあり、1日ごとに出発時と到着時の距離メーターの数字を記録していたのだが、ここで不思議なことが起こった。

 

初日の、自宅→米沢のホテルまでの走行距離と、

 

最終日の米沢のホテル→自宅までの走行距離が、

 

端数の1キロ単位までピッタリ等しかったのである。

 

高速道路に乗る前や降りたあとに立ち寄ったところが、それぞれ違うにもかかわらず。

 

これは、たぶんブニちゃんがもたらした奇跡に違いない!!! きっとそうだ。

 

15年の長きに亘って、おれと、おれの家族と、友人知人を無事に運んでくれてありがとう❗️

 

納車された新車、○○くんともこれから仲良くやっていきます。

 

 

 

 遅筆堂に行くと、とりわけ『吉里吉里人』の存在感をひしひしと感じる。

 

 

 

一番近年に読んだ井上ひさしの作品。途中、「なんだこの程度か」と高を括っていると、ラストでやられる。