どうも、ドクロ家DEATH! -43ページ目

どうも、ドクロ家DEATH!

きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ


喉元に、鉄さえいともたやすく斬り裂くブレードをつきつけられながら

ゼータさんは、怖じることなくウソぶいた





「さすがスプリガンNO1の戦闘力をほこる、殺人マシーンですね」

「さあ、どうぞ とどめを・・・」






ゼータさんの凍てつくような言葉をまじかで受けたアヤさんは、大粒の涙を流した

つきつけたブレードをとりおとしそうになった






「あぶない!」

たまねぎさんの鋭い声が響いたと、同時に

ゼータさんは、ヒラリと身をひるがえす






一瞬前にゼータさんのいた空間に、凄まじいスピードで強大な塊がとびこんできた






・・・それは、かわさなければいけなかったし

いつもなら、なんなくかわしていただろうに・・・






アヤさんは・・・ムリもないことだが

一瞬の判断の遅れから

二本のブレードをクロスさせ、受けの体勢をとってしまった






メキメキメキィ!!

巨大な塊は、アヤさんに衝突し、ブレードごとアヤさんをふきとばした







「アヤさああああああーーん!!」

だれかの悲鳴がひびきわたった






ドゴォォォン!!

地面に落ちた塊をよくみると、それは

巨大な

とてつもなく巨大な鉄球だった







まるで、中世 西洋の騎士が使うような、トゲトゲのスパイクがついた

大の大人が両手で、やっとかかえられるぐらいの

巨大な

「モーニングスター」と呼ばれる武器のようであった

どうも、ドクロ家DEATH!






アヤさんのもとに駆けよるボクチンらをしりめに

鉄球は、つながれた鎖をひかれ

いっきに引き戻された







あの巨大な鉄球を このスピードで・・・・

どんな怪物・・・?






ボクチンは、鉄球の主を振り返ってみた

そこにいたのは・・・







まさか・・・

さすがに、この巨大な物体が動くはずはないと、たかをくくっていたが

ゼータさんのスタンド「レイジ アゲインスト ザ マシーン」は

数だけではなく、大きさも問題にせず、自在に操れるようだった







そこに居たのは・・・あの

RX-78 ガンダムだった













そうか・・・

あの武器は、ガンダムハンマーだったのだ


どうも、ドクロ家DEATH!







ガンダムは、いつでも鉄球を放てるように構えている

その凄まじいパワーを秘めた機体が放つ、プレッシャーに

背中に冷たいものが、つたうのをボクチンは感じた







ふいにゼータさんの声が聞こえる







「この強大なガンダムハンマーを真正面から受けて」

「折れも曲がりもせず、逆に・・・」

「ハンマーのほうに切り込みを・・・キズをつけるとは・・・」

「さすがは、地上最強の硬度をほこる、オリハルコンブレード」







「いや・・・」







「ほめるべきは、その持ち主の方か・・・」

「あれだけの打撃をうけて、気を失っているというのに」

「武器を離さないとは・・・」







アヤさんは、仲間たちに囲まれ床に倒れていたが

その両手のブレードは、堅くにぎりしめられたままであった







「アヤさん・・・」

ナンさんが倒れたアヤさんを、ゆっくりと抱きしめる







ゼータさんは、また冷たくいいはなった







「さあ・・・これからが本番ですよ」

「次は、どなたですか?」







「なにをっ!!」

ナンさんが、憎悪をあらわに、とびかかろうとするのを制したのは

たまねぎさんだった






「部長、アヤさんを診てあげて」

「ナンちゃん、アヤさんを守るために ここに結界をはってあげて」






「たまちゃん・・・」






「私が行く」








たまねぎさんは、ゆっくりと仲間たちから離れ

それにあわせて、ナンさんが呪文をとなえると

ボクチン達のまわりの空気が、渦を巻き

目で見えない壁が現れた







たまねぎさんは、問う







「ゼータさん・・・あなたはアヤさんと戦って 勝つためだけに

これだけの準備をし、戦略をたて

アヤさんの動揺をさそって、心のすきをつき

アヤさんを倒した・・・」






「これは、アナタの力でアヤさんを倒したと言えるわ」






「世界最強の組織がほこる、NO1の戦士を倒すことができたんだから・・・」

「もう充分じゃない?







それをゼータさんは、やはり冷たい口調でうける

「私は・・・一番大事にしていたものを裏切り キズつけた」

「それほどまでして、求めたのですよ」

「私は・・・倒れるまで止まりませんよ」






ゼータさんの瞳に、また 黒く燃える炎がともる

「それに・・・あなたはアヤさんを最強と言いながら」

「それを倒した私に負けない自信をもっている」






「それを許すわけにはいかないんですよ」






「次は・・・次の相手は・・・」






「あなただ!」







つづく








凄まじい跳躍で、いっきに距離をつめるアヤさんは

空中で、二本のブレードを両手でひろげ持つ





エントランスの天井につるされた、ライトの光が乱反射し

その刃(やいば)は、まるで 光り輝く翼のように見えた





空を舞う、真っ黒いドレスを着た天使・・・・






「死の・・・天使・・・・だ」

ボクチンは、おもわず声を漏らしてしまった






その声をきいたナンさんが、きびしい表情でボクチンをみて

「ドクロッチ ちがう」と言うように首をふった






アヤさんが地面に着地し、駆け始めた一瞬で






筋肉マンは、まっぷたつになっていた


ガッチャマンは、5人まとめて首をとばされ


セーラームーンは、足を斬られて倒された






アヤさんは、いっきにヒーローたちの軍団の真中に突入した






アヤさんの光り輝く翼が、立ち込めた白いケムリのなかで煌めくたびに

ヒーローたちは悲鳴をあげるでもなく、床の上に転がった






アヤさんは・・・






ウルトラマンをブレードで両断し


プリキュアの腕をとばしたとき


スパイダーマンの糸が、足にからみつきバランスを崩した


アヤさんが振り返ると、後ろから腕ごと超人ハルクの巨大な腕に、はがいじめされた






アヤさんは、ブーツとブーツを打ちつけると


つま先から飛び出したスパイクを、足を180度以上ふりあげ


後ろからアヤさんを抱え込む、ハルクの脳天に突き刺し


腕をふりはらった






二本のブレードを平行になぎ払うと


ハルクは3つに切り分けられ、ころがった






その瞬間


鬼太郎のリモコン下駄が、アヤさんの肩に撃ち込まれ


アヤさんは倒れかかった






そこへ飛び込んだ孫悟空が、両手を堅く握りしめ


ハンマーのように、アヤさんの背中にたたき落とした





アヤさんは、なんとか受け身を取り


飛び退りながら、悟空の胴をきりさく











な・・・なんという凄まじい戦いだ・・・・






アヤさんは、傷だらけになりながら前に進み


とうとう


ゼータさんの前にたどりついた







左手のブレードで、倒れないように自分を支え


右手のブレードをゼータさんの喉元につきつけた





つづく



















ゼータさんは続けた





「アヤさん あなたは知っていてくれましたか?」

「我々 工作班や、あなたを支える人たちの気持ちを・・・」


「町をはいずりまわり、ごみ箱に顔をつっこみ 情報をかき集め 命ギリギリまでかけて

侵入し、あなたがた花型のスプリガンが、最高の仕事を遂行できるよう、お膳立てする」


「あらゆる方面に手を回し、圧力をかけ、あなたたちが暴れた後始末ををする」





ゼータさんは、帽子のつばをひき、その目を隠す

「しかし・・・その名が輝くのは、あなたがた実戦部隊だけだ」

「世に轟くのは、スプリガンという名前だけだ・・・」





「私は、それでも、自分の仕事に誇りをもっていた」





「だが・・・・私は、それでいいとおもって、そこに安住してしまっていた」

「自分の限界を自分で、決めつけていた」





「ゆるせなかった・・・・」






「アヤさん・・・闘ってもらいますよ 私と・・・」

ゼータさんの言葉に呼応して、ヒーロー達は、いっせいにゼータさんの前にフォーメーションを組み、構えた





ボクチンたちは、誰一人 アヤさんに声をかけることができなかった





アヤさんは、だれにも顔を見られないように、ゆっくりとボクチンたちの前にでると

そのまま

「いってきます」と声だけ明るく、背中は震わせながら歩き出した





「アヤさ・・・・」




なんさんが声をかけたが

それをさえぎるように、アヤさんは背負っていた二本の刀をズラリと引き抜いた






それを合図にするように、ゼータさんのヒーロー軍団はアヤさんにむけて襲いかかった







「オオオオオオオッーーーーー!!」





とつぜん!!


アヤさんが、強烈な殺気をともなう雄たけびをあげ

両手に巨大なブレードを携え 飛んだ!!






ゼータさんは つぶやく

「超振動オリハルコンブレード」

「その刃は巨大な岩石をバターのように切りさく・・・」






「スプリガンのトップエージェント」

「コードネーム・・・・」






「修羅雪姫!!」






「いざっ!!」






つづく