最初に
イイ感じで終わりがいい という人は
エピローグその2 までお読みください
ええええ~~!? という終わりがいい という人は
つづけて エピローグその3もお読みください
いままで、いつ終わるか分からない 長い話に お付き合いいただき
ありがとうございました
皆さんの ペタ コメント 感想 挿絵協力 励まし 筋少の曲紹介のおかげで
この処女小説を書き上げることができました
やり遂げることができました
最初の書き込みの日付をみたら、もう9ヶ月がたっていました
みなさんが読んでくれる というのが うれしくて
なんの苦労をすることもなく 楽しく書くことができました
ほんとに感謝です
そいでは始めます
エピローグその2 「雨露」
オレには、まだまだ やらなければならないことがある
オレは 普通の人生では決して開けることのないであろう 「ドア」を開け
踏みこんでしまったのだから
今後、オレの前に いくつもの「ドア」は立ちふさがるだろう
だが、その中身を恐れたり、失ったものを悲しんで 立ち止まってしまってはいけないのである
オレは、新たな「ドア」に手をかけ
力強く開けはなった
病室の中から、仲間たちの楽しげな声が聞こえてきた
たまねぎさん「お!ドクロッチ!いらっしゃい!!」
なんさん「お~!にじさんのお手伝い ごくろうさま~」
ミコシさん「ど~もです どくろっち~」
アヤさん「・・・」(コクリとおじぎしてくれた)
ふろしきさん「こんにちわ~ どくろさ~ん」「どくろさんもやります?」
みんなは、病室にTVゲームを持ち込んで、わいわいと賑わっていた
「あ~~~! それ!マリオの新しいヤツですか!?」
「やりたい!」
オレは、すばやくゲームの前に座った
ふいに
病室の一番奥のベッドのシーツが、もさり と動き
迷惑そ~~な声が聞こえた
「ああ~、ドクロさん きてくれたんだ~」
「でも、病院では静かにしないとダメだよね~」
「僕、一応 絶対安静だし~ ほんと玄界灘だよ~?」
その顔は、言葉とは逆に、笑っていた
この
バー「なんと」のメンバーは、ほんとにいいチームだったのだ
あの時、武道館の屋根の上で
命の炎を燃やしつくした、雨露部長を救ったのは
カナリヤさんだった
横たわって動かない部長を見つけたカナリヤさんは
撃たれたキズから、部長の口に 自分の血を
そう、「不死鳥の血」を与えたのだ
さすがに不死の命を得るには、至らなかった
もっとも、そんなものを 部長は望まなかっただろうが
カナリヤさんは その力を使い果たし
また、元の小さな かわいいカナリヤの姿に戻った
「それにしても、ドクロさんは凄かったよね~」
「あの、ごりっぺさんを倒しちゃったんだから」
部長がベッドに座って、話にくわわった
「そう!そうでしょうとも!!」
「ボクチンの活躍を みんなにも見せたかったなあ~」
「これぞ『たま仙流』!!・・・みたいな?」
ボクチンは調子に乗って、身振り手振り かなりオーバーに説明した
たまねぎさんが、渋い顔をして
「まあ、あんまり・・・たま仙流って言ってほしくないんだよなあ~・・・」
「最終奥義が、スタンガンでビリビリ!って思われたくないし~」
「!!」
「部長・・・もしかして・・・」
「ハハハ!ごめん しゃべっちゃった~」
「ん!もおーーーーーーーーーっ!!」
絶対安静の患者がいる病室に 爆笑がおこった
そうだ
この後のことを
お話しておこう
なんさんは
最近、実家の方でなにか、騒ぎがあったそうだが
あいかわらず カフェ「南斗」とバー「なんと」をつづけている
いつ 眠ってるのかは、やはりわからない
アヤさんは
その店で、やはり いつもの席に座っている
ボクチンの知らないところで、何度か地球を救っているらしい
ゼータさんは
そのフィギュアの素晴らしさが認められ 業界のヒーローとなった
(あと、アヤさんと仲直りもした)
ミコシさんは
古本のお店を新しくオープンしたそうだ
いったい、何足のわらじなんだろう
忙しいようだ
たまねぎさん・・・
の はなしは、その前に別の人の話をしないとなるまい
ごりっぺとクッキーだ
二人は、あの事件から「機械」で得た力を捨て
それ以降いっさい使うことはなかった
たま仙流に学んで ごりっぺを倒したボクチン(と、いうことにしている)を見た二人は
たまねぎさんに心酔して、その門を叩いた
たまねぎさんは、にわかに増えた門下生を 微笑ましそうに相手している
あと ごりっぺは、たまねぎさんをピグの部活「たまねぎ部」に誘った
玉ねぎ部もそのメンバーの数を増やした
ふろしきさんは
一万人のキノコ人間の治療に大活躍をした
後から駆け付けた ふろしきさんは、念能力の風呂敷ふるいまくった
(キノコ人間は、部長のパワーアップしたスタンド能力 レクイエムにより あっという間に元にもどされた)
部長は
カナリヤさんの力で蘇ったが、新たな能力の発現などにより 力の消耗が激しく
休暇も兼ねて 絶対安静の札を 顔見知りの医者に無理やり かけさせた
一日に何度かは、にじさんの病室を訪れているそうだ
楽しい時間は、あっという間に進む
話は つきないが
外はもう、暗くなっている
ぐるぐるぐるぐるぐる~~~~
ボクチンの おなかの虫のガマンは、つきたようだ
ボクチンは、みんなにアイサツをし 部長の病室をあとにした
家路につくのだ
アナがいる家に
今夜は カツカレー チーズたっぷりトッピングだ
ボクチンは、鞄から 世界で一番うまいお菓子「エクレア」をとりだし
にわかに降り出した 雨露を気にせず
ぱくり!とかぶりついた
小説「機械」
了
つづいて
エピローグその3です
ええ~!?となってもよかったら読んでください
エピローグその3 「ドクロ」
ボクチンは、病院をでると 家路についた
アナのカレーが食べたい
早くアナに会いたい
アナを思うと暖かな気持ちになる
こんなとき、電車に乗りたくはない
このしあわせな気持ちが なんだかもったいない気がして
ボクチンは、歩くことにした
M王公園を一直線につっきって歩く
月が・・・きれいな夜だ
アナはいま、何をしているのかな
長いようで、たかが2~3週間でおこった出来事だったが
アナには本当に悪いことをしてしまった
帰ったら抱きしめてやろう
ふと
視線を下に戻すと
白いちいさな塊が、道路の側溝にいる
かわいい!!
ちいさなちいさな 白い子猫だ
子猫がなにかをくわえて ウン!ウン!とひっぱっている
どうやら道路を渡ろうとして、側溝の段差にひっかかって運べないようだ
ボクチンは、ネコを驚かさないように そ~っとちかづくと
その ひっかかっている箱?をもちあげて 道路に置いてやった
ネコは、うれしそうに「にゃあ~ん」と なくと
ボクチンに向けて 前足をきちんとそろえ ペコリと頭を下げた
そして
トトトッと駆け出し
街の影に消えた
「あれ?お、おい」
「わすれてるぞ・・・」
ボクチンは、あわてて ネコが持っていかなかった箱を持ち上げる
それは、よく見ると 小さな籐のバスケットであった
「カチリ」という音がした
なにかスイッチが入ったような・・・
「ドッカアーーーーーーーーーーーンッ!!!」

次の瞬間、ボクチンの意識は
ジズソーパズルのピースが
崩れ落ちていくように
なくなっていった
いや
なくなりきるまえに
思い浮かんだ
ボクチンに笑いかけている
アナに
言った
「ただいま」
・・・
バスケット爆弾の爆発した音は、それほど大きなものではなかった
が
威力は、充分であった
その 白い小さな子猫は、す~っと その毛の色を黒色にかえ
つぶやいた
「やるせないニャ~・・・」
小説「機械」
完